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ヤミイ

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 先生が、人混みをかき分けるように、前に一歩、踏み出した。
 でも、当然、僕のほうが早かった。
 オフにしてあったスイッチを、まず「弱」の位置にスライドさせる。
 かすかなウィーンという高周波音が響き渡ると、
「う」
 とうめいて、先生が動きを止めた。
 片手で吊り革につかまり、もう一方の手をコートの尻に回している。
 先生の直腸の奥に仕掛けたままのローターが、微細な振動を発し始めた証拠だった。
 むろん僕の体内にもローターは仕込まれているが、今はスイッチが入っていない。
 そしてそのリモコンも僕のコートのポケットの中だ。
 つまり、僕はこのバスの車内で、好き勝手に先生だけをいたぶれるというわけだ。
 少しずつ、ローターの出力を上げていく。
「ああ…ああああ・・・」
 吊り革にぶら下がり、先生が悶え始めた。
 異変に気づいた女子高生のグループが、気味悪そうに先生から離れ、場所を開ける。
 おかげで僕の位置から、先生の全身像がよく見えるようになった。
 先生が興奮しているらしいことは、コートの下部のふくらみからわかる。
 勃起した陰茎が、内側からコートを持ち上げ、テントを作っているのだ。
「はううっ・・・」
 先生が、助けを求めるように、切なそうな眼で僕を見る。
 ローターに前立腺を刺激され、ひたひたと全身に広がるエクスタシーをどうしていいかわからないのだろう。
 いい眺めだった。
 弾けな。
 心の中でつぶやき、指を滑らせ、僕は出力をマックスにした。
「きゅわんっ」 
 先生が硬直した。
 そして次の瞬間、狂ったようにコートの前をはだけ、腰を突き出した。
 曝け出されたのは、あの卑猥なTフロントの下着をつけた下半身である。
 完全に勃起し切った松茸頭の筋肉ソーセージが、紐を引き千切らんばかりに、股間からそそり立っている。
「きゃっ!」
「変態!」
 周囲から黄色い悲鳴が上がった。
 何を思ったのか、先生が周りの女子高生たちに向かって、淫らで浅ましい勃起肉棒を、ぐいと突きつけたのだ。

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