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ヤミイ

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「器具って、何が欲しいんです?」
 くちゅくちゅ僕をしごきながら、柚葉が訊いた。
 柚葉の手のひらの中で、僕の亀頭はもうぐちょこぐちょだ。
 カウパー腺液と滲む精液で、包皮の中が大変なことになっているのである。
 身動きできない状態で、若い女性に、性器を好き放題、弄られる…。
 その異常なシチュエーションに、僕はふと遠い記憶を呼び覚まされ、興奮の更なる高まりを覚えた。
 封印されたあの記憶…。
 そういえば、あの時も、僕はこんなふうに…。
 もしかして、僕が変態性欲の虜になったのは、あの一件からだったのでは…?
「よければ、教えてもらえませんか? 何を使って、どんなことをするつもりなんですか?」
 重ねて柚葉が問いかけてきて、僕はハッと我に返った。
 協力を得るために、仕方なく、説明することにする。
「カテーテルです。先生と僕の性器にカテーテルを通して、お互いの精液を心ゆくまで飲み合うのです」
「まあ」
 柚葉が呆れたように目を見張った。
「確かに探せばカテーテルぐらいすぐに見つかりますけど…でも、なんて、変態的な発想なんでしょう…。そんなこと、普通、誰も思いつきませんよね?」
「ただ精液を飲み合うだけなら、代わりの方法はいくらでもあります。シックスナインでもいいし、コップに精液を注いで飲ませ合ってもいい」
「やだ…。シックスナイン…そんなことまで、あなたたちはするのですか?」
「むろんです。お互いの躰を愛していますから」
「躰を?」
 そうなのだ。
 僕と先生の間に精神的なつながりはない。
 そこにあるのは限りない肉欲だけ。
 相手の肉体への尽きせぬ興味だけである。
「シックスナインというのは、お互いに相手の股間に顔をつけ、性器と性器を口に含み、互いが逝くまで舐め合うあれですね…。一度、いけない動画サイトで見ましたが、あまりに卑猥で最後まで見られなくって…。途中で、私のほうが先に逝ってしまったから…」
 柚葉は潤んだ瞳で僕を見る。 
 まるで実演してみせてくれといわんばかりだ。
「シックスナインも、最高ですが、カテーテル、オナニーは、も、もっと、す、すごいんです」
 柚葉の手の中にちゅぷっとまた新たな白濁液を漏らしながら、快感に耐えつつ、僕は言った。
「おそらく、女性には、わからないでしょう。尿道をカテーテルで貫かれたまま性器を弄られるのが、どんなに気持ちいいかということは…」

#387 先生の肛門に包まれて⑫
「カテーテルオナニー…。そうですか。そんなに気持ちがいいのですか。つまり、あなたは、カテーテルを挿入したペニスをお互い手淫し合い、その時放出された精液を飲み合いたいと、そういうわけなんですね」
「ええ」
 僕はうなずいた。
「男の性感の中心である前立腺は、尿道に沿って位置しています。だからカテーテルを挿入されたままもみくちゃにされると、前立腺をじかに触られているようで…」
 その時のことを思い出して、僕はつい遠い眼になってしまう。
「しかも、あなたたちの直腸には、あのアナルローターが仕込まれている…。すなわち、あなたたちふたりの前立腺は、カテーテルとローターの両方に挟み撃ちにされ、前後から絶え間ない刺激を受けることに…」
「まさしくその通り。どうです? これで絶頂に至らないはずないでしょう?」
「素敵です。楽しみですね。じゃあ、早いところ、あなたを濡らして、彼との肛門性交を見せてもらわなきゃ。それを見たら、その後カテーテルを探しに行こうと思います」
「僕なら…もう、十分濡れていますよ。おかげさまでね。それに、もう、何度も漏らしてしまっているくらいだ」
 僕は皮肉を口にした。
 柚葉の手淫は快適でならなかった。
 好きこそものの上手なれ、という言葉通り、研究熱心な彼女は上達が早い。
 どうすれば僕が感じるのか、そのコツをスポンジが水を吸収するように、どんどん学び取っていくのだ。
「そうですね。でも、もう少し、こうしていたい」
 クチュクチュクチュ。
 シコシコシコ…。
 柚葉の手がリズミカルに上下する。
 指の腹が飛び出した亀頭の先をぬるぬる撫でる。
「最後にひとつ、教えてくれませんか?」
 僕の肛門にも指を出し入れしながら、柚葉がねだる。
 おかげで僕は、椅子を肛門汁でぐっしょり濡らしてしまっている。
「あなたみたいな真面目そうな少年が、どうしてこんなに変態になったのか…ってことを」
「実は」 
 柚葉の手淫に恍惚となりながら、夢見るように僕はつぶやいた。
「そのことについて、あなたにこうされているうちに、僕もひとつ、思い出したことがあるんです。今思えば、あの犯罪行為が、僕の性癖をここまでゆがめてしまったのかも…」

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