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序章
序章ー4
しおりを挟む【パーティ】
いくつか意味はあるが、この場合は、ある目的のために集まった一行、仲間、チームを指す言葉。
最少人数は二。
ベル・オブ・ウォッキング魔法学園で、クエストを受ける際は、パーティを組んでいるか、ソキウスを組んでいる事が必須である。
在学中の脱退、途中加入は可能で、卒業まで同じパーティでいる必要はない。
それくらいは当然ミナギも知っている。知っているけれど、流石にちょっともうツッコミを入れる気力もない。何がどうしてこうなった。
両手で頭を抱え、必死に頭を回転させ、自分が何を言われたのか理解しようと試みる。
「誰が?」
「ミナギが」
「どこのパーティ?」
「あたしとナギトの」
「誰が頼んだって?」
「それが……」
「どこから説明したもんか……」
頭に浮かんだ疑問をそのままミナギが口にすれば、ナギト、ユヅキがそれぞれ答える。しかし、最後の質問。誰がミナギをパーティに入れるように頼んだのかと問えば、二人は揃って顔を見合わせ難しい顔。
さっきから思っていたがこの二人、かなり仲が良い。と言うかもはや、色々通じ合っている。目を見ただけで会話しているのではと思わせるくらいに、本当に通じ合っている。
何がどうとか、上手く言葉で語るのは難しいけれど。
今も二人は無言で見つめ合っていて、ユヅキが首を傾げれば、ナギトが眉間に指を当ててうーんと唸る。否もうこれ、やっぱり二人会話出来てんだろ。
食事に参加していないアルバとセラータは、テーブルの上でそれぞれゆったりお座り。アルバは「難しそうねぇ」なんて呑気に言っているし、セラータはあまり話に興味がないのか大欠伸をした後前足を枕に寝始めてしまった。
「あー……ミナギ」
「な、なに……?」
「お前、『精霊術師』はどんなもんだと思ってる?」
この二人の会話能力に付いて行ける自信がない。頭痛を覚えて片手でこめかみを押さえ、うーんと唸るミナギの気持ちは、推して知るべし。
なのに対するナギトとユヅキは不思議そうに首を傾げるだけで、ミナギの気持ちを全く理解していない。まあ、ミナギはミナギで期待なんてしていなかったけれど。
とりあえず、今は話を進めよう。精霊術師はどんなものか。なんとも抽象的な問い掛けだが、世間一般の持つ精霊術師のイメージをそのまま言えば良いのだろうか。少なくともミナギの身内に精霊術師はおらず、興味もなかった為、精霊術師に対しては最低限の知識しかない。
「……えーっと…………精霊と契約して、使役した精霊に命令して、色んな奇跡?を、起こす、って聞いてる。だから、『精霊術師』じゃなくて、『精霊使い』って一般的には呼ばれて……。何その顔」
「言いたいことはわかる。わかるけどなゆづ、コレが世間一般の精霊術師のイメージだぞ」
訊かれた通り、世間一般が持つ精霊術師のイメージを語っただけ。訊かれた通りに答えただけなのに、何それ、と無言ではあるが、表情で全力で訴えるユヅキに、思わずミナギは本気でドン引きしてしまった。だって本当に凄い顔をしていたから。
まあ実はミナギの話を聞いて凄い顔をしていたのはユヅキだけでなく、アルバやセラータも、なのだが。
少なくとも自分は変な事を言っていない筈だ、と。ミナギはユヅキの表情にドン引きしつつも思う。だって本当に、世間一般の人が持つ精霊術師のイメージはそうだから。
凄い顔をしていたユヅキが、今度はむすぅっと不満顔。その表情が全てを物語っている。言われなくともわかる。世間一般のイメージと、実際の精霊術師が、全く違う事が。
「……あの、実際は……?」
「精霊に『命令』するんじゃなくて、『こう言う力を使ってほしいです、お願いしますっ』て感じ?」
両手を合わせて頭を下げる仕草を見せるユヅキに対して、ミナギは驚きを隠せなかった。見ると聞くとは大違い、なんて言葉があるが、まさにそれだ。そんなまさかとも思ったが、他でもない精霊術師本人の言葉だ、嘘である筈がない。
ぽかーんとするミナギにわかるわかると頷き、ナギトはシーフードフライの一つにかぶり付く。もぐもぐと租借して、呑み込んでから、口を開く。
「精霊術師ってのは、あくまでも精霊に力を『借りてる』側だ。借りた分、ちゃんと精霊達の望みを叶える必要がある。契約だって、精霊術師が強制的に結ぶもんじゃなくて、ちゃんと精霊と交渉した上で結ぶ。精霊の気分一つで契約解除されてハイさよなら、なんてこともあるある」
「えぇ……?」
「こっちからお願いすることもあるけど、逆もあるんだよ。『力貸してあげるから、私たちのお願い聞いて』って来ることもあるから」
「ってわけで、精霊術師が精霊より立場が上ってことはナシ。むしろ精霊の方が上。時は精霊側と人間側の仲介人として立つこともあるから、大変ではあるな」
理想と現実は違うものだ、本当に。
なぜナギトがそこまで精霊術師に対して詳しいのか気になるが、それはまあユヅキのソキウスなのだ、付き合いも長そうだし、理解があるのだろう。多分。
しかし、ここで気になる事が一つ。精霊術師が精霊に力を借りたとして、代わりに叶えるお願いとはどんなものなのか、だ。精霊のお願いなんて、とてもじゃないが想像出来ない。魚のソテーを食べつつあれこれと想像してみるが、精霊のお願いなんて全く予想がつかない。まあ、当然かもしれないけれど。
訊いた方が早いと訊いてみれば、今度はミナギが凄い顔をする番だった。
「うーん、多分ミナギくんが思ってるのとは全然違うと思うよ。あれ食べてみたいー、とか。この本読んでーとか、これ欲しいーとか?欲しいって言っても、今までそこまで高いものとか難しいものは頼まれたことないかな。ちゃんと精霊もそこら辺はわかってくれてるから」
「え……。ウソでしょ、何それ。そんなことでいいの……?」
「精霊と人間の言葉は違うから、本は読めない。それに契約してない精霊は見えないから、そこら辺に食べ物とか本とか浮いてたらヘンだろ。食べ物だとしたら、金も払ってないだろ?精霊がやったなんて誰もわからないから、近くに居るヤツが犯人扱いされて大問題発生。なーんて事になる可能性は高い」
ナギトの説明に、それはそう、と納得するミナギ。
結界術師で精霊との接点なんてないミナギですら、精霊は普通の人には見えず、精霊術師と契約した精霊しか見えないし会話も出来ない、と言う話は知っている。
仮に、精霊が食べてみたい物や、読んでみたい本があったとして、それを精霊達が持って行ったら、どうなるか。想像に難くない。
実際昔は、それこそ精霊や精霊術師が広く知られる以前は、無実の人が罪に問われた事件もいくつかあったらしい。精霊術師が精霊がやった事だと説明しても、精霊の存在を理解していない人からは嘘を吐くなだとか、お前も仲間かなどと言われて疑われたとか。
なので精霊達は、今は精霊術師に力を貸す代わりにあれこれとお願いをしてくる様になったらしい。精霊術師の無理のない範囲で、の話。
まあ、そこまでは話としてはわかった。わかったけれど、それとパーティ勧誘の件とどう話が繋がって来るのか。大きな問題点はそこだ。そもそもの話は、ナギトとユヅキのパーティにミナギを入れてくれと、誰かが頼んで来たと言う話から始まったわけで――ちょっと待て。
「はあ?!じゃあ何!?オレをパーティに入れてくれって精霊が頼んだっての!?アンタ等に!?ウッソでしょ?!オレ精霊に知り合いなんて居ないんだけど!!」
思わずミナギは立ち上がっていた。話の流れから、全てを理解して。信じられなくて。
大きな声に驚いたアルバがバタバタと羽ばたき、セラータは尻尾をぶわりと膨らませているのがミナギの視界の隅で見えたが、構っている余裕はなかった。本当に、きつい冗談だ。
声を荒げ、半ば怒鳴り付けるような勢いのミナギに対して、比較的冷静なのはナギトとユヅキの二人。
真っ直ぐ、真っ直ぐ。ミナギを見つめる瞳、一対と一つ。
マリーゴールドのナギトの隻眼と、ウルトラマリンブルーのユヅキの瞳。それらは静かで、ミナギの怒声を受けても、ただただ静かにミナギを見つめていた。驚く事もなく、戸惑う事もなく、真っ直ぐに。
先に動いたのはユヅキで、うーんと小さく唸りながら、きょろきょろと辺りを見回す。まるで、誰かを捜すように。ナギトはミナギを見つめたまま軽く肩を竦め、そしてユヅキへと目を移す。ユヅキを見ろ、と言う事だろうか。
その視線に従いユヅキを見て、彼女の視線の先を、追って。ミナギは、気付いた。
手の平に乗るくらい小さな子供が数人、ユヅキに駆け寄っていた。
否、駆け寄るだけじゃない。空を飛んでいる子供も居る。
その子供達は全て――ミナギには、見覚えがあった。
「……っ!」
反射的に、目を逸らした。ミナギは。テーブルについていた両手を握り締め、俯く。
その姿はどこか、拒絶しているようにも見えて。ちらりとナギトは横目でそんなミナギの姿を、盗み見る。僅かに細めた目は何を意味しているのか。
「ねね、ミナギくん。『見えてる』よね?この子達」
「っ!?な……っ!」
ミナギに向かって差し出された、ユヅキの両手。
比較的小さなその両手の平の上には、先程集まって来た小さな子供達が居た。人数は七。身長は、一番小さいもので五センチくらいから、大きいもので八センチくらいとまちまち。人間の年齢で言えば三歳から五歳くらいの子供だ。
それぞれミナギに向かって手を振ったり、なぜか申し訳なさそうにしていたり、おろおろしていたりと、リアクションは様々。
対するミナギはミナギで、一瞬ユヅキの言葉に顔を上げるも、手の平の上に居る子供達に目を向け、またすぐに目を逸らす。見えない。見えていない。と、態度で訴えながら。
予想通りの反応なのだろう。ナギトもユヅキも何も言わず、顔を見合わせる。
俯いているミナギには見えていないが、ユヅキは自分の両手を見下ろし困ったように笑い、ナギトは片手でガシガシと頭を掻いていた。小さく吐き出された「やっぱりか」の声は、幸か不幸かミナギの耳には届かなかった。
頭を掻いていた手で頬杖を突き、もう片方の手で握る箸でおかずのから揚げを摘まむ。
「精霊術師になる為に必要な力……素質?は、実は三種類ある。あんま知られてないけどな」
「は……?は、なんの話……」
「一つはぁ、精霊の存在を感じ取る『わかる力』ねぇ。姿が見えなくてもぉ、精霊が居るーって感じ取れるのよぉ。そのままなのよねぇ?」
「実際そうだからな。二つ目は、精霊と『話す力』だ。声を聞く力でも悪くはない、が……聞くだけじゃ一方通行だから。で、三つ目は」
「精霊を、『見る』力。『この子達』みたいな、『未契約の精霊』を見る力ね」
ミナギは一瞬、呼吸を忘れた。今自分が、ユヅキに何を言われたのか、わからなくて。
のろのろ、のろのろと、ミナギは顔を上げた。今にも泣き出しそうな、同時に信じられない、信じたくない、ありえないと訴えている、そんな表情だった。そんなミナギの視線を真正面から受け止め、ふ、と短くユヅキは微笑む。
なぜか、ごめんねと謝っているように見える笑顔だった。
「ミナギくんが見てるこの子達は、力の弱い精霊だよ。普通の精霊術師でもちゃんと見える事が少ない、本当に本当に力の弱い子達」
「……オレ……違う。精霊術師じゃ」
「そう、ミナギは精霊術師じゃない。けど居るんだよ、たまーに。精霊術師になるには三つの力をそれなりに持ってないとダメだが、ミナギみたいに見る力だったり、話す力だったり、わかる力だったりを持ってるヤツ。あ、ちなみに俺は見えてない。多分ゆづの手の平に乗ってんだろうけど……何人?どの属性?」
「五人。風の精霊が二人、光と水と地の子が一人ずつ」
まず、どの話から噛み砕いて呑み込むべきか、ミナギにはわからなかった。自分が見えているものが精霊だと、ユヅキは語った。ナギトは、精霊術師になれるほどじゃないが、精霊を見る力を持っていると語っていた。
何の冗談を言っているのか、と。そんな話信じられるか、と。いくらでもミナギは言える筈なのに。なぜか言葉が喉の辺りで貼り付いて、それ以上声になって出て行こうとしなかった。
ただただ愕然としたまま、ユヅキを見つめる事しか出来なくて。
耳の奥で、声が響く。ミナギの心に今も深く深く突き刺さったままの、鋭い棘。
【魔力を持たずに生まれた我が家の恥さらしが!】
【なーに?構ってもらえないからって、そんなウソついちゃうのぉ?可愛いわねぇ?】
【ついに頭でもおかしくなった?魔力なしはこれだから】
【お前は……っ!!まだ私に恥をかかせるのか!!】
【嘘吐きミナギー!】
【いい加減にしなさい!そんな人、どこにも居ないでしょう!!】
【気持ち悪い】
【黙れ!もう喋るな!!】
【あんたが生まれたせいで!アタシは浮気を疑われたのよ!?】
沢山の魔法剣士や攻撃魔法士、治癒魔法士を輩出した有名な一族の中で、魔力を持たずに生まれた。母親は浮気を疑われ、父親や他の親戚達からは、魔力なしだと罵られた。まともな食事をもらえなかった。時には暴力も振るわれた。他の家族が当たり前に使える魔法が使えず、存在自体を否定されて。
そんな日々の中で、いつからかもう覚えていないが、泣いている自分を励ますように傍に居てくれる誰かが見えるようになった。ナギト達曰く、精霊が。
でも家族には誰も見えず、嘘吐き扱いされて。それまで以上に罵られ、暴力を振るわれるようになった。自分は生まれて来ない方が良かったとすら思う日々に、何度精霊達を見えない振りをしてやり過ごして来たか。
状況を一変させたのは、結界術師としての力の発現だった。
世界的に見ても稀少な結界術師だとわかった途端、両親は手の平を返してもてはやして来た。
親戚達も最初はそんな事ありえないと鼻で笑っていたが、ついに結界術師としてベル・オブ・ウォッキング魔法学園からの招待状が届いて、状況は一変した。そんな家族にも一族にも、嫌気がさして。
なのに、それなのに。自分が見ていたものが精霊で、しかも普通の精霊術師よりも強い見る力を持っているなんて言われて、早々簡単に受け入れられるものか。
「お前がどんな扱い受けてたかは、なんとなくわかる」
「っ!アンタにわかるわけが」
「調べてるからな。これでも一応研究者だ」
食って掛かろうとしたミナギの言葉を遮って、ナギトは静かな声で語る。下手に強い声で言い返されるよりも、言葉を呑み込ませる圧を感じさせた。
言い返しはしないものの、険しい顔をして自分を睨みつけるミナギに、ナギトは軽く肩を竦めた。研究者の単語は気になったが、今はとても聞ける空気ではなかった。
「そもそも、『精霊』の存在が広く知られるようになったのもココ二百年そこらの話だ。んで、精霊術師になる為に必要な力の要素が三種類ある事も、あんま知られてなかった。他の人には見えないものが見える。聞こえない声が聞こえるし、変な歌を歌ってる。何もおかしくないのにヘンに怖がったりする。普通の人からしたら頭がおかしいヤツって判断されて、そう言う施設に押し込まれるなんて事例は、よくあるよ」
「………オレは……だって、『うそつき』だ、て……。『気持ち悪い』って……言われて」
震える声が、ミナギの唇から零れ落ちた。涙と一緒に。
今も頭の中に響く、家族から浴びせられた罵声。満たされない空腹も、振るわれた暴力も、全部覚えている。両親にすら否定された日々は、早々簡単に消えないのに。
けれどユヅキも、ナギトも、それを真っ向から否定する。
「それは違う!ミナギくんは嘘吐きじゃない!」
「ん、そーそー。お前は、『ただ精霊が見えるだけ』で、どこにでも居るふっつーの子供だよ。世にも珍しー結界術師ってだけで、それ以外はホンット普通。『他とちょっと違う』ヤツなんて、ごまんといるし?てか、そもそも『普通』の基準になる人間すらいないんだから、みんな違うのは当然だろ」
「……っ!!」
そんな風に言ってくれる人は、初めてだった。ミナギにとって。見える事を否定するだけでなく、当たり前の事とばかりに受け止めるなんて。しかも挙句の果てには、ただ見えるだけで普通だと言ってのける。
元々の感覚が違い過ぎるからこそ出て来る言葉だと、わかっているけれど。その言葉が、ミナギにとっては何よりも心を揺さぶった。
信じてほしかった。
口先だけでも良いから、ただ、自分の言葉を信じて欲しかった。
こうなってはもう、止まらなくて。ついには両手で顔を覆いながらへたり込み泣き出してしまったミナギに、ナギトとユヅキは顔を見合わせ、笑い合う。泣かせるつもりはなかったのだが、こんなに大泣きするとは思わなかった。後から訊けば、ミナギ自身もあそこまで泣くとは思わなかったらしい。
まあそれだけ、色々抱えていたものがあったのだろう。ナギトもユヅキも、あくまでも想像でしかないけれど。
ユヅキの両手の平の上に居た小さな精霊達が、慌ててミナギに駆け寄って行く。
声が届かないとわかっていても、必死に何かをミナギに訴え、ユヅキに向かって何かを訴え始める。
「……ふっ、わっかんないよ……っ。オレ、『見える力』しかないんだからさぁ……っ」
泣きながら、ミナギは笑う。自分に駆け寄ってきた小さな精霊達に向かって、手を差し出しながら。
ミナギに精霊達の言葉がわからないように、精霊達にもミナギの言葉はわからない。
けれど不思議と、今だけは、なんとなく互いに何が言いたいのかわかる気がした。
「今度からは、あたしが通訳してあげるからだいじょーぶ!」
「今まで話せなかった分、しっかり話してみろよ」
満面笑顔のユヅキと、満足げに笑うナギトに、ミナギは泣きながら頷いた。何度も、何度も。
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