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第七話 2人目
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「神楽坂さん」
「はい?」
「俺と友達になろ?」
昼休み、真斗は真面目な顔で美夜の方に体を向けており、美夜は顔だけ真斗の方に向けて表情を歪めていた。
彼女が表情を歪めたのも当然のことで、先程『龍馬』という友人ができたばかりなのにも関わらず、龍馬と話すどころかまた新たに友達を作ろうと動き出す真斗。ポジティブに捉えれば、たくさん友だちを作りたい好奇心旺盛な人だなと思うだろうが、先程できた友達をよそに、新たに友達を作るのは些かどうなのだろうか。
「嫌ですけど」
案の定美夜からは拒否られそっぽを向かれてしまう真斗。だが、ラブコメのためなのか諦めきれない真斗は追い打ちをかけるかのように体をズイッと前のめりに出す。
「いいじゃん!今こんなに仲いいんだから!」
「別に仲は良くないでしょ。あんたが勝手に話しかけてきてるだけでしょ?」
「それ言われたら耳が痛いけど……まぁ良いじゃん?」
「私は良くない。てか、龍馬と話してきたら?」
「だって俣野どっか行ったのに」
真斗の言葉を聞き、不思議に思って周りを見渡す美夜だったが、確かに龍馬の姿はどこにも見えなかった。
「多分どこかで弁当食べてると思うから探してきたら?」
「俺は人のプライバシーに忍び入ることはしないから」
「……あっそう」
変なところだけ几帳面な真斗に対して目を細めた後、美夜はカバンから弁当袋を取り出す。
真斗も美夜を真似るようにカバンから弁当袋を取り出して机の上に広げ、美夜に話しかけながら食べ始める。
「なんで友達になってくれないの?」
「……あなたと友達になったらうるさくなるでしょ」
「うるさくてもいいじゃんー」
「嫌です。と言うか、食事中ぐらい静かにしたら?」
「口の中に物が入ってない状態で話してるから大丈夫でしょー?自分で言うのもなんだけど、食事マナーだけは自信あるんだよね」
「今の自分の行動を見てそれを言ってるのなら心外だわ……」
細い目で真斗を睨みつける美夜だったが、ふと違和感に気がつく。
「ご飯食べないの?」
「え?食べ終わったよ」
「はい?」
耳を疑うような言葉に美夜は細めていた目を大きく開き、机の上にある弁当袋と口を潤したであろう水筒と真斗を交互に見やる。そんなおかしな行動をする美夜に笑みを浮かべた真斗はクスクスと笑いながら口を開いた。
「そんな顔してどしたの」
「い、いや……食べるの早すぎない?」
「そかな?てか、俺と友達になる話から逸してるでしょ!」
「逸してはないよ?てかほんとに食べたの――」
美夜が口を開いた途端、真斗の背後から近づいてくる女生徒が口を挟む。
「――私が友達なろっか?」
その問いかけに、満面の笑みを浮かべながら振り返る真斗は、食堂から帰ってきた李恋にキラキラとした目を向ける。
「まじで!?じゃあこれからよろしく!」
「はーい、よろしく~」
美夜とは打って変わり、容易く友人になれた真斗と李恋は手を取り合って大きく上下に手を振り出す。
白石の性格上、友人になること自体は簡単だが、きっかけが必要だ。1番手っ取り早いのはそれこそ神楽坂から繋がることだが、今までの会話を見てもらったら分かる通りかなり難しい。だからこそこのタイミングを狙った。白石の友人である神楽坂にこっ酷く断られる人を見ればアイツなら声をかけるだろう。まぁ、誰それ構わず声をかけるほどの心の広さはない白石だが、神楽坂と多少の接点がある俺なら別だ。
作り笑いを浮かべる真斗と純粋に喜ぶ李恋をよそに、まだ食事中の美夜は隣の席で先程よりも冷たい視線を2人に向けながら卵焼きを口に入れるのだった。
「はい?」
「俺と友達になろ?」
昼休み、真斗は真面目な顔で美夜の方に体を向けており、美夜は顔だけ真斗の方に向けて表情を歪めていた。
彼女が表情を歪めたのも当然のことで、先程『龍馬』という友人ができたばかりなのにも関わらず、龍馬と話すどころかまた新たに友達を作ろうと動き出す真斗。ポジティブに捉えれば、たくさん友だちを作りたい好奇心旺盛な人だなと思うだろうが、先程できた友達をよそに、新たに友達を作るのは些かどうなのだろうか。
「嫌ですけど」
案の定美夜からは拒否られそっぽを向かれてしまう真斗。だが、ラブコメのためなのか諦めきれない真斗は追い打ちをかけるかのように体をズイッと前のめりに出す。
「いいじゃん!今こんなに仲いいんだから!」
「別に仲は良くないでしょ。あんたが勝手に話しかけてきてるだけでしょ?」
「それ言われたら耳が痛いけど……まぁ良いじゃん?」
「私は良くない。てか、龍馬と話してきたら?」
「だって俣野どっか行ったのに」
真斗の言葉を聞き、不思議に思って周りを見渡す美夜だったが、確かに龍馬の姿はどこにも見えなかった。
「多分どこかで弁当食べてると思うから探してきたら?」
「俺は人のプライバシーに忍び入ることはしないから」
「……あっそう」
変なところだけ几帳面な真斗に対して目を細めた後、美夜はカバンから弁当袋を取り出す。
真斗も美夜を真似るようにカバンから弁当袋を取り出して机の上に広げ、美夜に話しかけながら食べ始める。
「なんで友達になってくれないの?」
「……あなたと友達になったらうるさくなるでしょ」
「うるさくてもいいじゃんー」
「嫌です。と言うか、食事中ぐらい静かにしたら?」
「口の中に物が入ってない状態で話してるから大丈夫でしょー?自分で言うのもなんだけど、食事マナーだけは自信あるんだよね」
「今の自分の行動を見てそれを言ってるのなら心外だわ……」
細い目で真斗を睨みつける美夜だったが、ふと違和感に気がつく。
「ご飯食べないの?」
「え?食べ終わったよ」
「はい?」
耳を疑うような言葉に美夜は細めていた目を大きく開き、机の上にある弁当袋と口を潤したであろう水筒と真斗を交互に見やる。そんなおかしな行動をする美夜に笑みを浮かべた真斗はクスクスと笑いながら口を開いた。
「そんな顔してどしたの」
「い、いや……食べるの早すぎない?」
「そかな?てか、俺と友達になる話から逸してるでしょ!」
「逸してはないよ?てかほんとに食べたの――」
美夜が口を開いた途端、真斗の背後から近づいてくる女生徒が口を挟む。
「――私が友達なろっか?」
その問いかけに、満面の笑みを浮かべながら振り返る真斗は、食堂から帰ってきた李恋にキラキラとした目を向ける。
「まじで!?じゃあこれからよろしく!」
「はーい、よろしく~」
美夜とは打って変わり、容易く友人になれた真斗と李恋は手を取り合って大きく上下に手を振り出す。
白石の性格上、友人になること自体は簡単だが、きっかけが必要だ。1番手っ取り早いのはそれこそ神楽坂から繋がることだが、今までの会話を見てもらったら分かる通りかなり難しい。だからこそこのタイミングを狙った。白石の友人である神楽坂にこっ酷く断られる人を見ればアイツなら声をかけるだろう。まぁ、誰それ構わず声をかけるほどの心の広さはない白石だが、神楽坂と多少の接点がある俺なら別だ。
作り笑いを浮かべる真斗と純粋に喜ぶ李恋をよそに、まだ食事中の美夜は隣の席で先程よりも冷たい視線を2人に向けながら卵焼きを口に入れるのだった。
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