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魔王の娘 と 休戦締約と同盟条約
魔王の娘 と 休戦締約と同盟条約 5
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「ふむ…」
「これは…」
クリステン卿が拝見した後、全ての国王へ順番に書状は回された。
エディーリン姫は他の魔族と同じように椅子に座り、ヨルガは説明係として立っていた。
「魔族の国でも人間の言語は使われるのですか?」
クリステン卿が問う。
ソレにヨルガが答えた。
「我々魔族の国には、大山脈──ウウィーグツィ・ザハルフアから来た、ウウィーグツィ族が多数住んでおります。
我々魔族は魔族言語しか書けませんが、城で働くウウィーグツィ族の者に人間の言語に翻訳させました」
「成る程」
ヨルガの言葉にクリステン卿が納得する。
ウウィーグツィ族。
ソレは人間界と魔族の国を隔てる高い高い険しい山脈──ウウィーグツィ・ザハルフアに住む、魔族と人間の混血種族。
ソレ故に、古来より人間と魔族は争っており、人間側からは迫害され、魔族側からは受け入れられて、彼らは山脈に隠れ住むか魔族の国で住んでいるという歴史を持つ。
人間は彼らウウィーグツィ族をこう思っているのだ。
魔族と交わった汚らわしい裏切り者、と。
しかし魔族は違った。
魔族は団結意識が強く、人間と違って見た目が違う者ばかりだ。
見た目や能力の差など気にしない。
故にウウィーグツィ族を受け入れ、共に文明を築いてきた。
ウウィーグツィ族もまた、魔族にとっては家族なのだ。
「ですが未だに信じられませんな。
何故いきなり、魔王は我々人間と共に生きようとお考えになられたので?」
そう問うたのは蒼い髪を持つスウォレウォンペティラ水国国王だった。
ソレに応えようとヨルガが口を開くと、左後方から椅子に座ったままのエディーリン姫が「愛したから」と答えた。
「愛した…?」
誰もが口にした。
「御父様は魔王として兵を率いて戦っていた。
そんな中、ある乙女と出会い、恋をし、真実の愛を知り、そして結婚して、愛し合い、そして私が生まれた。
そして私が成長する中、私もいずれは戦場に出る為に育てられてきた。
でも私が笑うたび、私が笑顔を見せ成長していくたび、御父様の中で変化が芽生えたそうよ。
戦場で戦う魔族の兵士の中にも、自分と同じように家族や子を持つ者は居る。
ソノ者達もまた、自分と同じように“愛”を感じているのではないだろうか?
ふとしたことで感動し、成長に喜び、成長を楽しみにし、未来を期待して、そして愛して…。
そして考えたの。
人間にもまた、同じ考えがあるのではないか?…と。
そう、人間も、魔族も、“愛する心”があるのではないのかと。
ならばこんな戦い合う時代は終わりにしよう。
共に愛し合い、手を取り合う時代を築こう。
今までソレが出来なかったのなら、自分達の代からせめて始めよう。
…そう、御父様はおっしゃられていたわ。
私達は、共に愛し合い、手を取り合うことが本当は出来るのではないかしら?」
エディーリン姫の真摯な声と想い、彼女の父の想いに誰もが「ふむ…」と考え、頷き、目を合わせた。
同時に驚きもあった。
戦いばかりでしか相まみえることのなかった魔族にも、そんな感情があるのか、と。
「人間界の皆様。
我ら魔族は、魔王陛下の声の許、心から人間族との平和な未来をこれから望んでいきたいと考えています。
故に、これから我らから人間界に攻撃をしかけることはありません。
どうか信じていただきたい」
ヨルガが鎮まる中、真摯に伝える。
ソレに全ての人間が深く考える。
コレが本当だとしたら、長い歴史の戦いは終わる。
しかし人間と魔族は長く争ってきた。
ソノ溝や信じる心はそう簡単に埋まりはしない。
エディーリン姫が立ち上がる。
「だから私がやってきた」
「ふむ…」
「これは…」
クリステン卿が拝見した後、全ての国王へ順番に書状は回された。
エディーリン姫は他の魔族と同じように椅子に座り、ヨルガは説明係として立っていた。
「魔族の国でも人間の言語は使われるのですか?」
クリステン卿が問う。
ソレにヨルガが答えた。
「我々魔族の国には、大山脈──ウウィーグツィ・ザハルフアから来た、ウウィーグツィ族が多数住んでおります。
我々魔族は魔族言語しか書けませんが、城で働くウウィーグツィ族の者に人間の言語に翻訳させました」
「成る程」
ヨルガの言葉にクリステン卿が納得する。
ウウィーグツィ族。
ソレは人間界と魔族の国を隔てる高い高い険しい山脈──ウウィーグツィ・ザハルフアに住む、魔族と人間の混血種族。
ソレ故に、古来より人間と魔族は争っており、人間側からは迫害され、魔族側からは受け入れられて、彼らは山脈に隠れ住むか魔族の国で住んでいるという歴史を持つ。
人間は彼らウウィーグツィ族をこう思っているのだ。
魔族と交わった汚らわしい裏切り者、と。
しかし魔族は違った。
魔族は団結意識が強く、人間と違って見た目が違う者ばかりだ。
見た目や能力の差など気にしない。
故にウウィーグツィ族を受け入れ、共に文明を築いてきた。
ウウィーグツィ族もまた、魔族にとっては家族なのだ。
「ですが未だに信じられませんな。
何故いきなり、魔王は我々人間と共に生きようとお考えになられたので?」
そう問うたのは蒼い髪を持つスウォレウォンペティラ水国国王だった。
ソレに応えようとヨルガが口を開くと、左後方から椅子に座ったままのエディーリン姫が「愛したから」と答えた。
「愛した…?」
誰もが口にした。
「御父様は魔王として兵を率いて戦っていた。
そんな中、ある乙女と出会い、恋をし、真実の愛を知り、そして結婚して、愛し合い、そして私が生まれた。
そして私が成長する中、私もいずれは戦場に出る為に育てられてきた。
でも私が笑うたび、私が笑顔を見せ成長していくたび、御父様の中で変化が芽生えたそうよ。
戦場で戦う魔族の兵士の中にも、自分と同じように家族や子を持つ者は居る。
ソノ者達もまた、自分と同じように“愛”を感じているのではないだろうか?
ふとしたことで感動し、成長に喜び、成長を楽しみにし、未来を期待して、そして愛して…。
そして考えたの。
人間にもまた、同じ考えがあるのではないか?…と。
そう、人間も、魔族も、“愛する心”があるのではないのかと。
ならばこんな戦い合う時代は終わりにしよう。
共に愛し合い、手を取り合う時代を築こう。
今までソレが出来なかったのなら、自分達の代からせめて始めよう。
…そう、御父様はおっしゃられていたわ。
私達は、共に愛し合い、手を取り合うことが本当は出来るのではないかしら?」
エディーリン姫の真摯な声と想い、彼女の父の想いに誰もが「ふむ…」と考え、頷き、目を合わせた。
同時に驚きもあった。
戦いばかりでしか相まみえることのなかった魔族にも、そんな感情があるのか、と。
「人間界の皆様。
我ら魔族は、魔王陛下の声の許、心から人間族との平和な未来をこれから望んでいきたいと考えています。
故に、これから我らから人間界に攻撃をしかけることはありません。
どうか信じていただきたい」
ヨルガが鎮まる中、真摯に伝える。
ソレに全ての人間が深く考える。
コレが本当だとしたら、長い歴史の戦いは終わる。
しかし人間と魔族は長く争ってきた。
ソノ溝や信じる心はそう簡単に埋まりはしない。
エディーリン姫が立ち上がる。
「だから私がやってきた」
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