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おこぼれ話272 マカロニ探しの巻

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小学生のころ好きだった給食のひとつに「イタリアンスープ」があった。
コンソメ系の風味も好きだったが、なにしろこのスープにはお楽しみがあった。
それは「アルファベット型のマカロニが入ってる」ということだ。見た目も楽しいメニューなのだ。

僕はこのスープが出るたびにスープの中にどんな形のマカロニが入っているかをいつも血まなこになって探すのが恒例行事となっていた。
その中でも入っていたら嬉しかった文字は「F」と「R」だ
「F」は大好きなファイターズの「F」。野球に興味が出る前から「F」は道民にゆかりの文字ということで入っていたら嬉しかった。「F」は道産子にとって大事なアルファベットだ~!的な感じで。
「R」はロケット団の「R」。ポケモンの中で特別ロケット団が好きというワケではないが、ポケモンファンとして見逃せない文字だったのだ。「R」の字を見つけるたびに一時時期「ロケット団のRだ!!」とテンション上がりまくりだった。

そして僕はあこがれだった「幻の形」がこのマカロニの中にあった。数字の「10」だ。
このマカロニには0~9までの数字の形も入っている。ある日同じ班の友達が「10」の形をしたマカロニを発見し、クラス中がざわついた。皆1ケタの数字しかないと思ってたからだ。
僕もこのマカロニを口にしたい!二ケタだけに食べ応えもあるだろうなとあこがれの存在となっていった。
しかしそれは一度も僕の前に姿を現すことなく、また、他の人が発見したということもあれ以降一切なかった。
文字通り幻のマカロニであった。今考えると製造過程で1と0のマカロニがくっついてできてしまった偶然の産物だったのかもしれない。
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