ULTIMATE〜season23 (2108)INHERIT J.D.F

ULTIMATE〜INHERIT J.D.F

ULTIMATE〜INHERIT J.D.F第9話

主要登場人物一覧
来宮遼介(31)…5代目主人公 警衛庁参謀部所属 2等幹士
笹倉大志(31)…警衛庁参謀部所属 2等幹士
片岡優真(31)…警衛庁参謀部所属 2等幹士
海藤辰之(31)…警衛庁参謀部所属 2等幹士
中将一郎(44)…警衛庁参謀部主任管理官 将補
梶唯我(44)…警衛庁公安科国際軍事調査部隊主任 将補
滝藤誠弥(60)…警衛隊初代幕僚総監 
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「準備整ってます」
1人のメンバーが言った。
それを聞いた劉は無言で電話の受話器を耳に近づけた。
「反日戦線の劉だ。」
「内閣総理大臣の大嶺だ。」
「ちゃんと要求通り出やがったな笑、大嶺のおっさん」
劉が言うとメンバーらは笑みを見せた。
「今からビデオ通話に切替える。」
そう言うと劉はボタンを押した。
ビデオ通話越しからは内閣総理大臣、警衛隊幕僚総監、防衛大臣の3人がいた。
「少しでも要求に反する行為したら1人ずつ殺していく。いや………」
そう言うと劉は身を乗り出すようにして座り直した。
「それじゃあ、そこまで重大じゃないか。なら、警察、警衛隊の施設を1つずつ爆破していく。ミサイルは用意してあるからな。」
そう言うと劉はサングラス越しに笑みを見せた。
「で、要求はなんだ？」
大嶺が聞くと劉は髪の毛を軽くかきあげた。
「日湾戦争の賠償金を要求する。300億で許してやる。どうだ？」
劉が言うと大嶺は机を叩いた。
「そんな身勝手な要求聞けるか。いい加減にしろ」
「おいおい。んな事言っていいんかよ？この映像。世界同時ライブ配信だぜ？笑」
そう言うと劉は近くにあったスーツケースを開け1つのボタンを押した。
次の瞬間、東京駅から爆音と共に黒煙が上がってきた。
「挨拶代わりだ笑笑」
劉が言うとその言葉を聞いた滝藤はすぐに後ろにいた秘書官に声をかけた。
「おい、何か異変は？」
「東京駅にて原因不明の黒煙が上がってます。消防庁から随時連絡入り次第お伝えします」
「どうだ？要求聞けるか？笑笑ま、聞かなかったら日本が腐敗の道を辿ることになるだけだ。」
「総理。ここは聞きましょう。我々警衛隊が全力で彼らの制圧等を行います。」
滝藤が言うと大嶺はすぐにカメラに目をやった。
「わかった。聞き入れよう。」
「さすが笑。今から言う通りに運べよ？笑じゃねーと今度は皇居狙うぞ？笑」
そう言うと劉は満面の笑みを見せた。
「300億だが。日本と天湾の間にある上総島上空500メートル地点で行う。300億入ったキャリーケースを上空で渡せ。時間は明日の正午だ。それが完了すれば人質返してやる。じゃあな」
そう言うと劉はそのまま電話を切った。
「上空500メートル……」
滝藤がつぶやくと大嶺は滝藤に目をやった。
「できるか？」
「も、もちろんです。我々にお任せ下さい。では」
そう言うと滝藤はそのまま秘書官と共に部屋を後にした。
「どうされるおつもりですか？上空での現金授受。」
秘書官が聞いた。
「特殊空衛団に連絡だ。あいつなら何とかやれそうな気がする」
「わかりました」
秘書官は直ぐにスマホを片耳にちかづけた。