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会社をでて往来にでると、後藤と翔子が連れ立って歩いた。必然的に大地は村田と並ぶ。
何を話せばいいのだろう。あ、待ち受けの話でもするか??いや、この距離感では馴れ馴れしいだろう。無難なところで、って、これは質問として有りでいいのか?昨今何がOKで何がNGなのか、途方にくれる。
だが、他に思いつかないので口にだしてみた。
「村田さんは入社何年目なんですか?」
「4年目です」
瞳をくるっとさせる。大きな目だなぁと思う。
「今、こんな突っ込んだことを伺うのもなんですが、御社は当社のことはウェルカムなんでしょうか?」
瞳がくるっとまた回る。
「賛否両論ですかね」
慎重に言葉を選んでいる。
「ああ、良かった」
「えっ、何がですか?」
「賛否、ということは賛成者もいるということですし、否というのは、ネガティブですが、ちゃんとそれを村田さんは伝えてくれる。そこに透明性を感じます」
瞳が見開かれた。
「後藤部長や村田さんとは一緒に働く大切なメンバーだと思っております。新規導入はどうしても軋轢がでてしまいますが、クロッソンに依頼して良かったと心から思ってもらえるよう、わたしも頑張りますので、いろいろ教えてください!時々ポカもするかもしれませんが、そのときはいくらでも罵っていいです」
大地が頭を下げた。ホント、こればっかだよなぁ。
「コンサルの方って、なんか地頭が良くて優秀と聞いていたので、そんなに腰が低いとは思ってもみませんでした」
村田が大きな目を細めて笑った。
「はあ、残念ながらわたしは劣等生でして‥‥強いていえば、前職が人事だったので、多少のノウハウはあります。給与計算とか有給休暇とかメンドクサイじゃないですか」
「ええ、導入によって一番楽になったのは給与計算とかですね。勤怠管理がスムーズになったので、偏りがわかりやすくなりました」
「どこに偏りがあるんですか?」
「ええと、業務部というのがあるんですが、そこがちょっと」
村田が口ごもる。
何かあるな。ここで無理強いしてもいいが、何といっても今日が第一印象の日だ。
「それは楽しみですね」
「楽しみですか?」
「ええ、偏るというのは、そこに何かがあるわけで、ワークフローを見直す突破口になります。もちろんいい方向に流れるためです。フォーカスする場所がはっきりした方が時間短縮につながりそうじゃないですか」
大地は爽やかさを意識して笑いかけた。
山東からは村田を味方につけろ、といわれていた。改革を進めるうえでどんどん周囲を巻き込んでいかなければいけないという。闘うのではなく、阿波踊りのように誰もが躍りたくなるような企業風土を醸成しなければ人材の底上げはかなわない。
「お祭りですか?」
「そうよ。『水は低きに流れ、人は易きに流れる』とはいうものの、同時にヒトは『楽しい方、面白い方』にも流れるものなの。『阿波踊り』は、『踊る阿呆に踊らぬ阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損損』言い得て妙よ。基本はあるけどみんな自由に踊っていい。そして一定のルールのもとで終着点までいくわけ。会社も同じじゃないのかしら。どうせ働くなら笑顔で、チームでゴールに向かうのよ。
例えは、他にお神輿でもいいわね。みんなで担ぎながら道を練り歩く。その道も、『決められた道』と捉えるか、『王道、花道』と捉えるか。神輿に乗ってるのはべつに会社や社長というわけじゃない。担いでいる人の大事なモノ。家族や恋人。自分の誇り、その人にとっての宝物をかついでいくわけよ。
人が自主的に動くことが大事なの。パフォーマンスがあがるのよ。もちろん会社の成熟度によって軍隊式の指揮命令系統、トップダウンが必要なこともあるわ。アメリカの大学での実験なんだけど」
主体性のないチームは軍隊式が功を奏するが、自主性があるチームはある程度好きにやらせる。結果としては主体性のあるチームの方が生産性があがるという。今まではワンマン社長の体勢だったが、洋介は社員が自由闊達に働ける会社を目指している。またそうでないとより良い人材も入ってこない。ワークバランス。ホワイト企業。
「お祭りはいいんですけど、機嫌をとって味方につけるって、偽善的じゃないですか?腹黒くなるような」
「機嫌を取れなんていってないわ。北山さんの持ち味で村田さんを巻き込むことよ。彼女が何を考え、何を欲しているか。マーケティングや営業と戦略的には何ら変わらないわよ」
「なんか、それ、今度はホストっぽくないですか」
「飛躍しすぎ。そんなことを言ったら、医者やカウンセラー、接客業者もみな同じことになるわよ」
「新卒募集だって、ものすごく爽やかな笑顔を見せて会社説明会をするでしょ」
「はあ、まあ、そうっすね」
「winwinの法則よ。結果として双方が満足すればいいの。おもねるのでもない、懐柔するのでもない。味方になればこちらの悪いところも遠慮なく指摘してもらえるじゃない。そうやってより良い結果がもたらされればいいだけの話よ。目的のためには手段は選んでられないの。もちろん品位をもってね」
「山東さん、」北山は思いきり爽やかに笑ってみせた。「どうですか?爽やかに見えますか」
ぷっと吹き出し、「うん、いいわ。それくらいできるなら、大丈夫よ。Buddy組んで正解だわ」
一瞬その笑顔にひきこまれそうになり、翔子の胸がざわついた。
あれ?これって、何だっけ??
「山東さんもそうですけど、クロッソンの方って気さくなんですね。まあ、社長もそこの出身でしたけど」
村田が同僚に見せるようなくつろいだ笑顔を見せた。
「社長はどんな感じなんですか?非常にやり手と聞いているんですが、」
「ええ、気さくで冗談もいいますが、やはり、シビアですよ。常にエビデンスを要求してきます」
「なるほど、働きやすいですか?」
「はい、人事は働きやすいですね」
そうか、人事以外はいろいろ問題があるということか。
失礼といって村田が先に歩き出した。どうやら予約した会席料理の店に着いたようだ。自動ドアをくぐり、出迎えたスタッフに予約の旨を告げている。
漆喰の壁にライトが陰影をつけている奥まった席に案内された。あらかじめ料理内容も伝えてあるのだろう。おしぼりとお茶がすぐ提供されたがメニューは渡されなかった。
「ランチなので懐石弁当みたいなものですけど、なかなか味がいいんですよ」
後藤がいった。
「ステキなお店ですねぇ。従業員の方もよくこちらをご利用になったりするんですか?」
「どうかな、村田さん」
「たまにですかね。うちの会社はお弁当の人が多いですし」
「まあ、まだ時間が早いから誰も会社の人はきてないだろうな。しかし、人事の話は、どこで何を話していいか気を遣いますよね。通常のミーティングルームじゃ筒抜けだし、社長室に人事がこもりっきりだと社員がソワソワしだす。かといって外で気軽に話せるわけじゃない」
「ごもっともです。よろしければ後藤部長、話しづらいことがあれば当社にお越しになりませんか」
「あれ、ヘッドハンティングかな?まずいでしょ、それは」
こ、これはオヤジギャグなんだろうか。村田はひきつり、大地は目が点になっている。いつのまにこんな冗談を言うほど打ち解けたんだ??
「あら、当社にご興味ございますか?人事を紹介いたしましょうか」
ははは、冗談ですよ。ここは笑って欲しいなぁと一人笑っている。
「とまあ、それはさておき、そうですね。とりあえず360度評価とスキルチェック、アンケートが終わった段階で‥‥、1on1の前に一度御社に伺いましょう。まあ、先入観なしで会った方がいいのか、ある程度の予習をしてから面談に臨んだ方がいいのか。判断は御社にお任せしますよ。ところでスキルチェックはどうお考えですか?」
「社長によると、全体的にシステムの素養というのか、Excel、Wordのスキルを早急に底上げして欲しいということなんですね。現状どれぐらいのレベルなのか把握したいと思っております。その上で、講習をどのレベルで行うか判断したいんですが、ただ、実際業務内容も拝見しないと何のスキルが必要かもわからないもので。いくら知識が増えても現状の業務に不要なモノだったら今回の研修では時間の無駄になりますから。まあ、そこらへんは管理職対象の面談でヒアリングしたいと思っています。尚、スキルチェックの担当はシステム担当の方でよろしいでしょうか。導入の時に大活躍されたとか」
「ああ、田中ね。後で紹介しますよ。いやあ、彼はね、履歴書に堂々と趣味ゲームと書いてきた人物です。いや、時代が変わったというのか、驚きました」
「ええ?、そうなんですか?確かにわたしたちの頃だったら、趣味パチンコって書くようなものですよね」
「彼は高専の出身で研究課志望だったんですが、新卒時、ちょうどシステム導入の頃でゲームが好きとプログラミングが少しできるならって担当になったんですよ。本人も面白がってましたし。確か村田さんと同期だったよね」
「はい、キーボードを叩くスピードがメチャクチャ速くて驚きました。無口で一見とっつきにくい印象ですが、毎朝の寝ぐせで髪が立ってるのがチャーミングと陰で言われてます」
村田が思い出したように口元をほころばせた。
何を話せばいいのだろう。あ、待ち受けの話でもするか??いや、この距離感では馴れ馴れしいだろう。無難なところで、って、これは質問として有りでいいのか?昨今何がOKで何がNGなのか、途方にくれる。
だが、他に思いつかないので口にだしてみた。
「村田さんは入社何年目なんですか?」
「4年目です」
瞳をくるっとさせる。大きな目だなぁと思う。
「今、こんな突っ込んだことを伺うのもなんですが、御社は当社のことはウェルカムなんでしょうか?」
瞳がくるっとまた回る。
「賛否両論ですかね」
慎重に言葉を選んでいる。
「ああ、良かった」
「えっ、何がですか?」
「賛否、ということは賛成者もいるということですし、否というのは、ネガティブですが、ちゃんとそれを村田さんは伝えてくれる。そこに透明性を感じます」
瞳が見開かれた。
「後藤部長や村田さんとは一緒に働く大切なメンバーだと思っております。新規導入はどうしても軋轢がでてしまいますが、クロッソンに依頼して良かったと心から思ってもらえるよう、わたしも頑張りますので、いろいろ教えてください!時々ポカもするかもしれませんが、そのときはいくらでも罵っていいです」
大地が頭を下げた。ホント、こればっかだよなぁ。
「コンサルの方って、なんか地頭が良くて優秀と聞いていたので、そんなに腰が低いとは思ってもみませんでした」
村田が大きな目を細めて笑った。
「はあ、残念ながらわたしは劣等生でして‥‥強いていえば、前職が人事だったので、多少のノウハウはあります。給与計算とか有給休暇とかメンドクサイじゃないですか」
「ええ、導入によって一番楽になったのは給与計算とかですね。勤怠管理がスムーズになったので、偏りがわかりやすくなりました」
「どこに偏りがあるんですか?」
「ええと、業務部というのがあるんですが、そこがちょっと」
村田が口ごもる。
何かあるな。ここで無理強いしてもいいが、何といっても今日が第一印象の日だ。
「それは楽しみですね」
「楽しみですか?」
「ええ、偏るというのは、そこに何かがあるわけで、ワークフローを見直す突破口になります。もちろんいい方向に流れるためです。フォーカスする場所がはっきりした方が時間短縮につながりそうじゃないですか」
大地は爽やかさを意識して笑いかけた。
山東からは村田を味方につけろ、といわれていた。改革を進めるうえでどんどん周囲を巻き込んでいかなければいけないという。闘うのではなく、阿波踊りのように誰もが躍りたくなるような企業風土を醸成しなければ人材の底上げはかなわない。
「お祭りですか?」
「そうよ。『水は低きに流れ、人は易きに流れる』とはいうものの、同時にヒトは『楽しい方、面白い方』にも流れるものなの。『阿波踊り』は、『踊る阿呆に踊らぬ阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損損』言い得て妙よ。基本はあるけどみんな自由に踊っていい。そして一定のルールのもとで終着点までいくわけ。会社も同じじゃないのかしら。どうせ働くなら笑顔で、チームでゴールに向かうのよ。
例えは、他にお神輿でもいいわね。みんなで担ぎながら道を練り歩く。その道も、『決められた道』と捉えるか、『王道、花道』と捉えるか。神輿に乗ってるのはべつに会社や社長というわけじゃない。担いでいる人の大事なモノ。家族や恋人。自分の誇り、その人にとっての宝物をかついでいくわけよ。
人が自主的に動くことが大事なの。パフォーマンスがあがるのよ。もちろん会社の成熟度によって軍隊式の指揮命令系統、トップダウンが必要なこともあるわ。アメリカの大学での実験なんだけど」
主体性のないチームは軍隊式が功を奏するが、自主性があるチームはある程度好きにやらせる。結果としては主体性のあるチームの方が生産性があがるという。今まではワンマン社長の体勢だったが、洋介は社員が自由闊達に働ける会社を目指している。またそうでないとより良い人材も入ってこない。ワークバランス。ホワイト企業。
「お祭りはいいんですけど、機嫌をとって味方につけるって、偽善的じゃないですか?腹黒くなるような」
「機嫌を取れなんていってないわ。北山さんの持ち味で村田さんを巻き込むことよ。彼女が何を考え、何を欲しているか。マーケティングや営業と戦略的には何ら変わらないわよ」
「なんか、それ、今度はホストっぽくないですか」
「飛躍しすぎ。そんなことを言ったら、医者やカウンセラー、接客業者もみな同じことになるわよ」
「新卒募集だって、ものすごく爽やかな笑顔を見せて会社説明会をするでしょ」
「はあ、まあ、そうっすね」
「winwinの法則よ。結果として双方が満足すればいいの。おもねるのでもない、懐柔するのでもない。味方になればこちらの悪いところも遠慮なく指摘してもらえるじゃない。そうやってより良い結果がもたらされればいいだけの話よ。目的のためには手段は選んでられないの。もちろん品位をもってね」
「山東さん、」北山は思いきり爽やかに笑ってみせた。「どうですか?爽やかに見えますか」
ぷっと吹き出し、「うん、いいわ。それくらいできるなら、大丈夫よ。Buddy組んで正解だわ」
一瞬その笑顔にひきこまれそうになり、翔子の胸がざわついた。
あれ?これって、何だっけ??
「山東さんもそうですけど、クロッソンの方って気さくなんですね。まあ、社長もそこの出身でしたけど」
村田が同僚に見せるようなくつろいだ笑顔を見せた。
「社長はどんな感じなんですか?非常にやり手と聞いているんですが、」
「ええ、気さくで冗談もいいますが、やはり、シビアですよ。常にエビデンスを要求してきます」
「なるほど、働きやすいですか?」
「はい、人事は働きやすいですね」
そうか、人事以外はいろいろ問題があるということか。
失礼といって村田が先に歩き出した。どうやら予約した会席料理の店に着いたようだ。自動ドアをくぐり、出迎えたスタッフに予約の旨を告げている。
漆喰の壁にライトが陰影をつけている奥まった席に案内された。あらかじめ料理内容も伝えてあるのだろう。おしぼりとお茶がすぐ提供されたがメニューは渡されなかった。
「ランチなので懐石弁当みたいなものですけど、なかなか味がいいんですよ」
後藤がいった。
「ステキなお店ですねぇ。従業員の方もよくこちらをご利用になったりするんですか?」
「どうかな、村田さん」
「たまにですかね。うちの会社はお弁当の人が多いですし」
「まあ、まだ時間が早いから誰も会社の人はきてないだろうな。しかし、人事の話は、どこで何を話していいか気を遣いますよね。通常のミーティングルームじゃ筒抜けだし、社長室に人事がこもりっきりだと社員がソワソワしだす。かといって外で気軽に話せるわけじゃない」
「ごもっともです。よろしければ後藤部長、話しづらいことがあれば当社にお越しになりませんか」
「あれ、ヘッドハンティングかな?まずいでしょ、それは」
こ、これはオヤジギャグなんだろうか。村田はひきつり、大地は目が点になっている。いつのまにこんな冗談を言うほど打ち解けたんだ??
「あら、当社にご興味ございますか?人事を紹介いたしましょうか」
ははは、冗談ですよ。ここは笑って欲しいなぁと一人笑っている。
「とまあ、それはさておき、そうですね。とりあえず360度評価とスキルチェック、アンケートが終わった段階で‥‥、1on1の前に一度御社に伺いましょう。まあ、先入観なしで会った方がいいのか、ある程度の予習をしてから面談に臨んだ方がいいのか。判断は御社にお任せしますよ。ところでスキルチェックはどうお考えですか?」
「社長によると、全体的にシステムの素養というのか、Excel、Wordのスキルを早急に底上げして欲しいということなんですね。現状どれぐらいのレベルなのか把握したいと思っております。その上で、講習をどのレベルで行うか判断したいんですが、ただ、実際業務内容も拝見しないと何のスキルが必要かもわからないもので。いくら知識が増えても現状の業務に不要なモノだったら今回の研修では時間の無駄になりますから。まあ、そこらへんは管理職対象の面談でヒアリングしたいと思っています。尚、スキルチェックの担当はシステム担当の方でよろしいでしょうか。導入の時に大活躍されたとか」
「ああ、田中ね。後で紹介しますよ。いやあ、彼はね、履歴書に堂々と趣味ゲームと書いてきた人物です。いや、時代が変わったというのか、驚きました」
「ええ?、そうなんですか?確かにわたしたちの頃だったら、趣味パチンコって書くようなものですよね」
「彼は高専の出身で研究課志望だったんですが、新卒時、ちょうどシステム導入の頃でゲームが好きとプログラミングが少しできるならって担当になったんですよ。本人も面白がってましたし。確か村田さんと同期だったよね」
「はい、キーボードを叩くスピードがメチャクチャ速くて驚きました。無口で一見とっつきにくい印象ですが、毎朝の寝ぐせで髪が立ってるのがチャーミングと陰で言われてます」
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