1 / 103
1. ミルクが出た。
しおりを挟む
生まれてすぐに乳母のお乳があまり出ない為、お腹が空いて指をしゃぶっていたら指先からミルクがでた。夢中でミルクを飲んでゲップをしたら前世を思い出した。
夫とは仮面夫婦で長女の成人式の日に……何かがあってそのまま、多分その日に亡くなったのだろう。
子供は二人、長男は25歳で長女は20歳。夫は……全然思いだせない。
子供の顔は思いだせるのに、夫の事は心にないって事はまぁ、そういう事なのだろう。
とりあえず今が大事として、指先からミルクが出るって嬉しい。どういう事だろう? とは思うけどほんとにありがたい。これまで、ずっとお腹を空かせていたけど、今はミルクのおかげで満腹だしぐっすり寝れそう。
ふふっ、良かった~。
良く寝て起きたら喉が渇いたので水が飲みたいから指をしゃぶってみた。親指からミルクが出たから人差し指にしてみたら指先から水が出てきた。私の指、ちょ~便利。
そして自分のステータス、ひょっとしてあるんじゃないかとステータス、と強く強く念じたら出てきた。
リーナ・アプリコット。
0歳
加護『液体』レベル1
えっ……それだけ? 情報が少なすぎる。
……記憶が戻って2,3日で状況が少し分かってきた。この乳母、最低。自分の子供も連れ込んでいて、まず彼にお腹いっぱい飲ませてから私にお乳を与えるからお乳が足りない。
乳母の子供、ギーガは大きい子で泣き声も大きい。
比べて私は小さくて、泣き声も弱弱しかった。
「男の子と比べるとどうしてもお嬢様は小さく見えますから」
なんて言って私のお世話は二の次にしている乳母。私が死んだら乳母の仕事も無くなるのにどうするつもりだったんだろう。時折やってくる侍女とおしゃべりしているのを聞いているとこの世界は加護がとても大切らしい。
「最近はおしっこの量が多くなったし、ウンチも結構出るわ。育ったせいかしら?」
と頭をひねっている乳母に、それは私がお腹いっぱいミルクを飲めるようになったからだよ! と心の中で罵倒する。乳母以外はたまに侍女と母が見に来るだけでほとんど放っておかれている。
離乳食になってもまずギーガが優先されるから、残り物がちょっとしかもらえない。キーガはすくすくと大きく育ち、いつも私のお玩具で遊んでいる。
絵本も乳母はギーガに読んで聞かせているけど、私は放置。でも、トイレトレーニングだけは1歳過ぎたらすぐにされた。おかげで私は一人でトイレに行けるし、この世界は洗浄の魔法石があるから自分で体をきれいにできる。
乳母は私のことは気にしないので、1歳過ぎてヨチヨチ歩けるようになったら夜中にこっそり厨房に行くことにした。ギーガの寝相が悪いので私はソファーで寝ている。
乳母は隣の部屋でぐっすり寝ているから夜中にパンや果物を頂いている。パンをミルクに浸したりバナナを何とか皮を剥いて食べているけど、私の中身が大人でなくちゃ飢えて死んじゃうよ。飲み物は親指からミルク、人差し指からお水、中指からオレンジジュースが出てくる。オレンジジュースは生絞り。美味しいよ~。
でも、加護はまだレベル1……早くレベルアップしたいけど、どうしていいのかわからない。
夫とは仮面夫婦で長女の成人式の日に……何かがあってそのまま、多分その日に亡くなったのだろう。
子供は二人、長男は25歳で長女は20歳。夫は……全然思いだせない。
子供の顔は思いだせるのに、夫の事は心にないって事はまぁ、そういう事なのだろう。
とりあえず今が大事として、指先からミルクが出るって嬉しい。どういう事だろう? とは思うけどほんとにありがたい。これまで、ずっとお腹を空かせていたけど、今はミルクのおかげで満腹だしぐっすり寝れそう。
ふふっ、良かった~。
良く寝て起きたら喉が渇いたので水が飲みたいから指をしゃぶってみた。親指からミルクが出たから人差し指にしてみたら指先から水が出てきた。私の指、ちょ~便利。
そして自分のステータス、ひょっとしてあるんじゃないかとステータス、と強く強く念じたら出てきた。
リーナ・アプリコット。
0歳
加護『液体』レベル1
えっ……それだけ? 情報が少なすぎる。
……記憶が戻って2,3日で状況が少し分かってきた。この乳母、最低。自分の子供も連れ込んでいて、まず彼にお腹いっぱい飲ませてから私にお乳を与えるからお乳が足りない。
乳母の子供、ギーガは大きい子で泣き声も大きい。
比べて私は小さくて、泣き声も弱弱しかった。
「男の子と比べるとどうしてもお嬢様は小さく見えますから」
なんて言って私のお世話は二の次にしている乳母。私が死んだら乳母の仕事も無くなるのにどうするつもりだったんだろう。時折やってくる侍女とおしゃべりしているのを聞いているとこの世界は加護がとても大切らしい。
「最近はおしっこの量が多くなったし、ウンチも結構出るわ。育ったせいかしら?」
と頭をひねっている乳母に、それは私がお腹いっぱいミルクを飲めるようになったからだよ! と心の中で罵倒する。乳母以外はたまに侍女と母が見に来るだけでほとんど放っておかれている。
離乳食になってもまずギーガが優先されるから、残り物がちょっとしかもらえない。キーガはすくすくと大きく育ち、いつも私のお玩具で遊んでいる。
絵本も乳母はギーガに読んで聞かせているけど、私は放置。でも、トイレトレーニングだけは1歳過ぎたらすぐにされた。おかげで私は一人でトイレに行けるし、この世界は洗浄の魔法石があるから自分で体をきれいにできる。
乳母は私のことは気にしないので、1歳過ぎてヨチヨチ歩けるようになったら夜中にこっそり厨房に行くことにした。ギーガの寝相が悪いので私はソファーで寝ている。
乳母は隣の部屋でぐっすり寝ているから夜中にパンや果物を頂いている。パンをミルクに浸したりバナナを何とか皮を剥いて食べているけど、私の中身が大人でなくちゃ飢えて死んじゃうよ。飲み物は親指からミルク、人差し指からお水、中指からオレンジジュースが出てくる。オレンジジュースは生絞り。美味しいよ~。
でも、加護はまだレベル1……早くレベルアップしたいけど、どうしていいのかわからない。
22
あなたにおすすめの小説
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
聖女の力を隠して塩対応していたら追放されたので冒険者になろうと思います
登龍乃月
ファンタジー
「フィリア! お前のような卑怯な女はいらん! 即刻国から出てゆくがいい!」
「え? いいんですか?」
聖女候補の一人である私、フィリアは王国の皇太子の嫁候補の一人でもあった。
聖女となった者が皇太子の妻となる。
そんな話が持ち上がり、私が嫁兼聖女候補に入ったと知らされた時は絶望だった。
皇太子はデブだし臭いし歯磨きもしない見てくれ最悪のニキビ顔、性格は傲慢でわがまま厚顔無恥の最悪を極める、そのくせプライド高いナルシスト。
私の一番嫌いなタイプだった。
ある日聖女の力に目覚めてしまった私、しかし皇太子の嫁になるなんて死んでも嫌だったので一生懸命その力を隠し、皇太子から嫌われるよう塩対応を続けていた。
そんなある日、冤罪をかけられた私はなんと国外追放。
やった!
これで最悪な責務から解放された!
隣の国に流れ着いた私はたまたま出会った冒険者バルトにスカウトされ、冒険者として新たな人生のスタートを切る事になった。
そして真の聖女たるフィリアが消えたことにより、彼女が無自覚に張っていた退魔の結界が消え、皇太子や城に様々な災厄が降りかかっていくのであった。
2025/9/29
追記開始しました。毎日更新は難しいですが気長にお待ちください。
失われた力を身に宿す元聖女は、それでも気楽に過ごしたい~いえ、Sランク冒険者とかは結構です!~
紅月シン
ファンタジー
聖女として異世界に召喚された狭霧聖菜は、聖女としての勤めを果たし終え、満ち足りた中でその生涯を終えようとしていた。
いや嘘だ。
本当は不満でいっぱいだった。
食事と入浴と睡眠を除いた全ての時間で人を癒し続けなくちゃならないとかどんなブラックだと思っていた。
だがそんな不満を漏らすことなく死に至り、そのことを神が不憫にでも思ったのか、聖菜は辺境伯家の末娘セーナとして二度目の人生を送ることになった。
しかし次こそは気楽に生きたいと願ったはずなのに、ある日セーナは前世の記憶と共にその身には聖女としての癒しの力が流れていることを知ってしまう。
そしてその時点で、セーナの人生は決定付けられた。
二度とあんな目はご免だと、気楽に生きるため、家を出て冒険者になることを決意したのだ。
だが彼女は知らなかった。
三百年の時が過ぎた現代では、既に癒しの力というものは失われてしまっていたということを。
知らぬままに力をばら撒く少女は、その願いとは裏腹に、様々な騒動を引き起こし、解決していくことになるのであった。
※完結しました。
※小説家になろう様にも投稿しています
アリエッタ幼女、スラムからの華麗なる転身
にゃんすき
ファンタジー
冒頭からいきなり主人公のアリエッタが大きな男に攫われて、前世の記憶を思い出し、逃げる所から物語が始まります。
姉妹で力を合わせて幸せを掴み取るストーリーになる、予定です。
「魔道具の燃料でしかない」と言われた聖女が追い出されたので、結界は消えます
七辻ゆゆ
ファンタジー
聖女ミュゼの仕事は魔道具に力を注ぐだけだ。そうして国を覆う大結界が発動している。
「ルーチェは魔道具に力を注げる上、癒やしの力まで持っている、まさに聖女だ。燃料でしかない平民のおまえとは比べようもない」
そう言われて、ミュゼは城を追い出された。
しかし城から出たことのなかったミュゼが外の世界に恐怖した結果、自力で結界を張れるようになっていた。
そしてミュゼが力を注がなくなった大結界は力を失い……
【完結】偽物聖女として追放される予定ですが、続編の知識を活かして仕返しします
ユユ
ファンタジー
聖女と認定され 王子妃になったのに
11年後、もう一人 聖女認定された。
王子は同じ聖女なら美人がいいと
元の聖女を偽物として追放した。
後に二人に天罰が降る。
これが この体に入る前の世界で読んだ
Web小説の本編。
だけど、読者からの激しいクレームに遭い
救済続編が書かれた。
その激しいクレームを入れた
読者の一人が私だった。
異世界の追放予定の聖女の中に
入り込んだ私は小説の知識を
活用して対策をした。
大人しく追放なんてさせない!
* 作り話です。
* 長くはしないつもりなのでサクサクいきます。
* 短編にしましたが、うっかり長くなったらごめんなさい。
* 掲載は3日に一度。
【完結】人々に魔女と呼ばれていた私が実は聖女でした。聖女様治療して下さい?誰がんな事すっかバーカ!
隣のカキ
ファンタジー
私は魔法が使える。そのせいで故郷の村では魔女と迫害され、悲しい思いをたくさんした。でも、村を出てからは聖女となり活躍しています。私の唯一の味方であったお母さん。またすぐに会いに行きますからね。あと村人、テメぇらはブッ叩く。
※三章からバトル多めです。
召喚失敗!?いや、私聖女みたいなんですけど・・・まぁいっか。
SaToo
ファンタジー
聖女を召喚しておいてお前は聖女じゃないって、それはなくない?
その魔道具、私の力量りきれてないよ?まぁ聖女じゃないっていうならそれでもいいけど。
ってなんで地下牢に閉じ込められてるんだろ…。
せっかく異世界に来たんだから、世界中を旅したいよ。
こんなところさっさと抜け出して、旅に出ますか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる