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84. 王宮にて
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「お兄様、どうしよう。お兄様」
「うーん。薄々、リーナがヒロインのほうがシックリくるなぁ、と思っていたから」
「それもお断りしたいけど、お兄様が卵かもしれないというのが、問題だわ」
「いや、俺の母親は間違いなく人間だったし、俺、薄っすらとだけど、何となく狭いところをくぐって出てきた、って覚えがあるんだ。卵の殻を破った覚えはない。それに、リーナ。卵じゃなくて卵から生まれたのか、って言わないと卵人間みたいじゃないか」
「お兄様は人間に見えるわ」
「そうだろう。それに、アプリコット辺境伯家の庶子として認められている、という事はちゃんと生まれた時とか産婆がいたはずだし、ステータスにもアーク・アプリコットって出ているし」
「でも、星の王子様だわ」
「それなんだよな~。結局、詳しい話は又、明日って解散しちゃったし」
「私達も混乱していたけど、ブラックさんとグリーンさんも頭が変、って言っていたもの」
「そりゃぁ、突然、前世に目覚めたらなぁ。特にブラックさんのゲームが元になって、じゃない、この世界を元にして乙女ゲームが作られたってとこがなぁ」
「ブラックさんの予知夢、異なる世界の予知夢を見るものかしら。しかも、転生して自分が冒険者になって関わるなんて。それに、でも、ピンクさんと茶ピンクさん、大丈夫かしら」
「大丈夫じゃないか。小太郎さんの代わりに魔王になるだけだし。でも、これは普段の行いの報いを受けたって言えるかも。えっ、あれ、じゃぁ小太郎さんはどこにいるんだ?」
「小太郎さんの精神だけがこの世界で転生を繰り返しているのだから、あっ、小太郎さん、どこかで倒れているって事?」
「小太郎さんもどこかの神殿に居るかもしれない。魔王の封印も直ぐにしなくても大丈夫みたいだし、うーん。まぁ、今日はゆっくり寝てまた、明日考えよう」
「そうね」
「じゃぁ、また明日迎えに来るから何も考えずに休むんだよ」
「ええ、お兄様もおやすみなさい」
そうして、私は考える事を放棄して夢も見ずに寝てしまった。
疲れていたのかもしれない。
翌日は良い天気だった。
王宮の奥、中庭の桜が見える応接間で国王陛下とアルファント殿下、ノヴァ神官にランディ様とトーリスト様、それに冒険者のブラックさんとグリーンさんに合わせてお兄様と私は話し合いをしていた。
昨日の出来事、そして乙女ゲームとこの世界の予知について。
昨日のうちにピンクさんの姿が離宮から掻き消えた事は確認されている。世話人の目の前でフッと消えたそうだ。それは数人の看護人も見ていたので直ぐに王宮に連絡がきた。
ブラックさんが言うにはピンクさん達は二人で一体となり、魔王、すなわち時空の裂け目を塞ぐ栓の役目についているそうだ。ただ、今回は前回から60年ほどしか経っていない為、瘴気もそれほどではなく、かえって彼女たちの自我が強くて封印には手こずるかもしれない、との事。
「本当によく色んな事を御存じですね」
ノヴァ神官が食い入るような目でブラックさんとグリーンさんを見ている。確かに二人はすごい美形だけど、どうしてそんなに見つめているのかしら。
「俺なんかは昨日から色んな食べ物が頭の中を占めていて、あれも食べたい、これも食べたいって、いや、これ、美味いですね」
グリーンさんは嬉しそうにご飯を食べている。
テーブルの上にはちらし寿司とお稲荷さん。お兄様、絶賛のお揚げの中には枝豆ご飯が入っている。それにお煮しめと卵焼き、貝のお澄ましに天ぷら各種が並んでいる。
まだ朝なのに、国王陛下とグリーンさんのお腹がグーッと鳴ったのだ。
陛下は忙しくて朝は飲み物しか取ってないとの事だったので、まだお昼にはかなり早いけどランチをしながらお話を聞く事になった。日本食を食べたいとお願いされたので私のアイテムボックスからランチを出した。
グリーンさんは朝、食べたのに私の顔を見るとお腹が空いた、ですって。「パブロフの犬」って小さく呟いたお兄様、聞こえたらどうするのよ。
ブラックさんは説明する人なのであまり食べられないのが不満、という顔をしていたので良かったらと、重箱に入ったモノを先に差し上げたら凄く機嫌がよくなって、丁寧に説明をしてくれた。でも、説明の合間、合間には色々摘まんでいたけれど。
昨日、聞いた話に加えて今日の話では、結局は小太郎さんとあの二人、ピンクさんと茶ピンクさんが入れ替わったと考えて良さそう。でも神殿に小太郎さんは運び込まれていなかった。
毎回、小太郎さんが運ばれると起きるまで厳重に警備をして、目覚めたら大切に持て成してその後の生活にも支障がないように見守るようになっていた。
ただ、前回の魔王封印の時には、小太郎さんは見つからなかった。神殿総出で全国を探したが見つからなかったとの事。
それまでは必ず神殿に運び込まれていたのに。
そして、今回も小太郎さんは見つからない。神殿はまた、総出で倒れている人は居ないか探しているそうだ。
魔王のダンジョンは魔王の封印が解ける事で時空の隙間から魔物がはい出てくるそうで、それを魔王がコントロールして、ダンジョンの階層ごとに魔物を配置する。でも、今回は慣れない二人が魔物をコントロールできるとは思えないので、これまでの魔王のダンジョンと同じように考えないほうが良いと言われた。
これまでは小太郎さんが魔物を倒しやすいように管理していたのかもしれない。だから、歴代の魔王封印はそれほど大変じゃなかった? でも今回はあの二人がこの世界のために何かをしようとしてくれるだろうか。
むしろ思惑が外れて、怒っているような気がする。
「美味しい食事でした」
「ああ、美味しかった」
「リーナの作るご飯はいつでも美味しい」
「美味かった」
皆が口々に褒めてくれる。そして、期待に満ちた顔でこちらを見ている。はい。デザートですね。
「リーナ様。今日のデザートは何でしょうか?」
「あっ、はい。オハギとプリンを用意しています」
「おう、オハギ! 久しぶり」
「俺、前はアンコはそんなに好きじゃなかったけど、リーナの作るアンコ入りお菓子は皆、美味しいと思う」
「美味しいアンコは格別です」
「美味い」
そうして、デザートも食べ終わると、ノヴァ神官が陛下に向かって
「陛下。このお二人を王宮神殿の地下にお招きしたいのですか、よろしいでしょうか」
と尋ねた。
えーと、あの勇者の拠点になっていた小部屋に……、どうして?
「ノヴァ神官がそう、判断するのならいいだろう」
「はい。ではブラックさんとグリーンさん、お話したい事がありますので付いて来ていただけますか」
「えっ、はぁ、良いですけど」
「わかった」
という事でノヴァ神官に連れられて冒険者の二人は王宮神殿の地下の階段を下りて行った。陛下とアルファント殿下、私とお兄様も一緒に。
ノヴァ神官、何を言うつもりなんだろう。
それに、まだお兄様の卵の話をきいてない。
「うーん。薄々、リーナがヒロインのほうがシックリくるなぁ、と思っていたから」
「それもお断りしたいけど、お兄様が卵かもしれないというのが、問題だわ」
「いや、俺の母親は間違いなく人間だったし、俺、薄っすらとだけど、何となく狭いところをくぐって出てきた、って覚えがあるんだ。卵の殻を破った覚えはない。それに、リーナ。卵じゃなくて卵から生まれたのか、って言わないと卵人間みたいじゃないか」
「お兄様は人間に見えるわ」
「そうだろう。それに、アプリコット辺境伯家の庶子として認められている、という事はちゃんと生まれた時とか産婆がいたはずだし、ステータスにもアーク・アプリコットって出ているし」
「でも、星の王子様だわ」
「それなんだよな~。結局、詳しい話は又、明日って解散しちゃったし」
「私達も混乱していたけど、ブラックさんとグリーンさんも頭が変、って言っていたもの」
「そりゃぁ、突然、前世に目覚めたらなぁ。特にブラックさんのゲームが元になって、じゃない、この世界を元にして乙女ゲームが作られたってとこがなぁ」
「ブラックさんの予知夢、異なる世界の予知夢を見るものかしら。しかも、転生して自分が冒険者になって関わるなんて。それに、でも、ピンクさんと茶ピンクさん、大丈夫かしら」
「大丈夫じゃないか。小太郎さんの代わりに魔王になるだけだし。でも、これは普段の行いの報いを受けたって言えるかも。えっ、あれ、じゃぁ小太郎さんはどこにいるんだ?」
「小太郎さんの精神だけがこの世界で転生を繰り返しているのだから、あっ、小太郎さん、どこかで倒れているって事?」
「小太郎さんもどこかの神殿に居るかもしれない。魔王の封印も直ぐにしなくても大丈夫みたいだし、うーん。まぁ、今日はゆっくり寝てまた、明日考えよう」
「そうね」
「じゃぁ、また明日迎えに来るから何も考えずに休むんだよ」
「ええ、お兄様もおやすみなさい」
そうして、私は考える事を放棄して夢も見ずに寝てしまった。
疲れていたのかもしれない。
翌日は良い天気だった。
王宮の奥、中庭の桜が見える応接間で国王陛下とアルファント殿下、ノヴァ神官にランディ様とトーリスト様、それに冒険者のブラックさんとグリーンさんに合わせてお兄様と私は話し合いをしていた。
昨日の出来事、そして乙女ゲームとこの世界の予知について。
昨日のうちにピンクさんの姿が離宮から掻き消えた事は確認されている。世話人の目の前でフッと消えたそうだ。それは数人の看護人も見ていたので直ぐに王宮に連絡がきた。
ブラックさんが言うにはピンクさん達は二人で一体となり、魔王、すなわち時空の裂け目を塞ぐ栓の役目についているそうだ。ただ、今回は前回から60年ほどしか経っていない為、瘴気もそれほどではなく、かえって彼女たちの自我が強くて封印には手こずるかもしれない、との事。
「本当によく色んな事を御存じですね」
ノヴァ神官が食い入るような目でブラックさんとグリーンさんを見ている。確かに二人はすごい美形だけど、どうしてそんなに見つめているのかしら。
「俺なんかは昨日から色んな食べ物が頭の中を占めていて、あれも食べたい、これも食べたいって、いや、これ、美味いですね」
グリーンさんは嬉しそうにご飯を食べている。
テーブルの上にはちらし寿司とお稲荷さん。お兄様、絶賛のお揚げの中には枝豆ご飯が入っている。それにお煮しめと卵焼き、貝のお澄ましに天ぷら各種が並んでいる。
まだ朝なのに、国王陛下とグリーンさんのお腹がグーッと鳴ったのだ。
陛下は忙しくて朝は飲み物しか取ってないとの事だったので、まだお昼にはかなり早いけどランチをしながらお話を聞く事になった。日本食を食べたいとお願いされたので私のアイテムボックスからランチを出した。
グリーンさんは朝、食べたのに私の顔を見るとお腹が空いた、ですって。「パブロフの犬」って小さく呟いたお兄様、聞こえたらどうするのよ。
ブラックさんは説明する人なのであまり食べられないのが不満、という顔をしていたので良かったらと、重箱に入ったモノを先に差し上げたら凄く機嫌がよくなって、丁寧に説明をしてくれた。でも、説明の合間、合間には色々摘まんでいたけれど。
昨日、聞いた話に加えて今日の話では、結局は小太郎さんとあの二人、ピンクさんと茶ピンクさんが入れ替わったと考えて良さそう。でも神殿に小太郎さんは運び込まれていなかった。
毎回、小太郎さんが運ばれると起きるまで厳重に警備をして、目覚めたら大切に持て成してその後の生活にも支障がないように見守るようになっていた。
ただ、前回の魔王封印の時には、小太郎さんは見つからなかった。神殿総出で全国を探したが見つからなかったとの事。
それまでは必ず神殿に運び込まれていたのに。
そして、今回も小太郎さんは見つからない。神殿はまた、総出で倒れている人は居ないか探しているそうだ。
魔王のダンジョンは魔王の封印が解ける事で時空の隙間から魔物がはい出てくるそうで、それを魔王がコントロールして、ダンジョンの階層ごとに魔物を配置する。でも、今回は慣れない二人が魔物をコントロールできるとは思えないので、これまでの魔王のダンジョンと同じように考えないほうが良いと言われた。
これまでは小太郎さんが魔物を倒しやすいように管理していたのかもしれない。だから、歴代の魔王封印はそれほど大変じゃなかった? でも今回はあの二人がこの世界のために何かをしようとしてくれるだろうか。
むしろ思惑が外れて、怒っているような気がする。
「美味しい食事でした」
「ああ、美味しかった」
「リーナの作るご飯はいつでも美味しい」
「美味かった」
皆が口々に褒めてくれる。そして、期待に満ちた顔でこちらを見ている。はい。デザートですね。
「リーナ様。今日のデザートは何でしょうか?」
「あっ、はい。オハギとプリンを用意しています」
「おう、オハギ! 久しぶり」
「俺、前はアンコはそんなに好きじゃなかったけど、リーナの作るアンコ入りお菓子は皆、美味しいと思う」
「美味しいアンコは格別です」
「美味い」
そうして、デザートも食べ終わると、ノヴァ神官が陛下に向かって
「陛下。このお二人を王宮神殿の地下にお招きしたいのですか、よろしいでしょうか」
と尋ねた。
えーと、あの勇者の拠点になっていた小部屋に……、どうして?
「ノヴァ神官がそう、判断するのならいいだろう」
「はい。ではブラックさんとグリーンさん、お話したい事がありますので付いて来ていただけますか」
「えっ、はぁ、良いですけど」
「わかった」
という事でノヴァ神官に連れられて冒険者の二人は王宮神殿の地下の階段を下りて行った。陛下とアルファント殿下、私とお兄様も一緒に。
ノヴァ神官、何を言うつもりなんだろう。
それに、まだお兄様の卵の話をきいてない。
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