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第8章

第391話 変態令息になりそうな悪役令息③※

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おかしい。あの場でみっともない姿を晒して変態令息になるのはまぬがれたはずなのに。そう呼ばれても仕方がないようなことをしている気がする。

「ふっ口が止まってるぞ」
「らってぇ。あ゛…んぅ~…クライス…、あぁっ…で…ちゃうってばぁ。はなして~!」

僕は今、仰向けに寝転んだクライス。の頭側にお尻が向くように四つん這いになって、上から彼のナニをめている。クライスは僕のアレを下から舐めている。(舐め合いっこするにはオススメだよと習ったこの体位は、シックスナインというらしい)

どんなものかは理解していたつもりだったけど、これ、やってみると信じられないくらい恥ずかしい。人の顔にお尻を向けるっていうのがもうムリだし、その難易度も高すぎた。ちろちろ舌を伸ばして彼のを舐めるのだけど、下半身に与えられる強烈な刺激のせいで、全然集中できない。

「れろ…んぁん……れ…うぁあああん。んちゅっ…ふあ……らめぇえええええ」

ただでさえもう張り詰めてイきそうなのに、温かい粘膜に包み込まれてじゅぽじゅぽ口に出し入れされたら、何もできずに喘ぐだけになってしまう。

じゅっじゅっじゅううう~~~

「はぁ…すっちゃやら…とけりゅ……ぼくの…はぁ…とけて…んぁ…ああああなくなりゅ、もぅやめ…ひぁあ…ああああ」

ソコが溶けて飴玉みたいに消えちゃいそうな錯覚におちいる。いつの間にか自分で腰を動かして彼の口に擦りつけ、発射一歩手前まできていた。

「そろそろだな。いいぞ。出せ」
「い、いやっ」
「は?」

もう出る! というところで、僕はなけなしの理性をかき集め、腰の揺れを止めた。危なかった。奉仕する側なのに、先に出すなんてありえない。

「らって、はぁ…はぁ…たんじょーびだし、くらいしゅをさきに、んっ…きもちよくしてあげたいからぁ」

僕は自分の根元をぎゅうっと握って我慢した。押さえてもポタポタ垂れる雫がクライスの顔を汚している。このままじゃ長くは保たない。急がなければ。 

「ふぅ。キルナ。そんなに蕩けた声で可愛いことを言われると、くっ……」

僕は大きく喉を開くようにして、彼のを喉奥まで咥え丁寧にしごいた。

「おおひふなっれひら、もぉいひそぅ?(おおきくなってきた、もうイきそう?)」
「ああ、気持ちよくて…、もう出そうだ」

硬くて先がもうツヤッツヤに張っている彼のモノは、いつ射精してもおかしくないようにみえる。そこで僕は提案した。

「ふらいふ、ひょうぶひない?(クライス、勝負しない?)」
「勝負? どんな?」
「さひにいはせたほうがはひ(先にイかせた方が勝ち)」
「ほぉ。それはいいな。先に射精した方が負けってことだな」
「ん」

リリーとテアが言ってた。この体位でするときは、勝負したら面白くなるのだって。クライスはもう限界っぽいし、勝ったも同然だ。

このタイミングで言うのはちょっぴりずるいかもしれないけど、僕がクライスに勝てる勝負なんてまぁたぶん一つもないから、ここは勝たせてもらおう。

と気合を入れてのぞんだのだけど…人生そう甘くはなかった。
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