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第2章 トライアングル
第24話 熱気
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あれから半年が過ぎた。
梅雨が明けたばかりの、空気が肌にまとわりつくような蒸し暑い午後。真上から落ちてくる夏の光に目を細めながら、俺は雪乃と並んでスーパーの駐車場を歩いていた。
「今日の晩ご飯、どうする?」
「鍋はやだよ、さすがに。夏だし」
「じゃあ冷しゃぶでもするか」
「賛成。パパは野菜もちゃんと食べること」
腕にぶら下げたエコバッグを軽く揺らしながら、雪乃が得意げに言う。
この半年で、雪乃の笑顔は格段に増えた。前よりも声が明るい。歩く足取りも軽い。
俺はその横顔を見るたび、胸の奥がじわりと温かくなる。
スーパーの入口をくぐろうとした、その瞬間だった。
「――あれ? みことさん?」
振り返ると、白いブラウスに薄く汗を浮かべた女性が立っていた。
ショッピングバッグを抱え、少し驚いたような瞳――ほたるだ。
「ほたるさん?」
思わず言葉が出る。
これまで何度もイラストやサムネの依頼でやり取りはしていたが、直接会うのは事務所で挨拶したあの日以来、二度目だ。
「うわ、本当にみことさんだ……。偶然ですね。ここ、よく来るんですか?」
「いや、今日は買い出しで。雪乃、挨拶しろ」
横から顔を出した雪乃が、じろりと俺とほたるを見比べ――口を開いた。
「パパの彼女!?」
「ち、違う違う違う!!」
即座に否定した俺よりも先に、ほたるの耳まで一気に染まった。
「ちょ、ちょっと、娘ちゃん!? そ、そんな、ぜんぜん違うからね!?」
「えっ? でも雰囲気、なんか……」
「ないって! 一回り以上違うだろ!」
俺が慌てて言い返すと、ほたるは俯いたまま小さく笑った。
「……一回りくらいなら、別に、そんな……」
その声音に、なぜか俺の方が言葉を失った。
まんざらでもない、というか――妙に柔らかい空気が流れる。
「雪乃」
俺が低く釘を刺すと、雪乃はニヤニヤした顔のまま肩をすくめる。
「パパは年齢より若く見られがちだから大丈夫だよ。ジム通いの成果も出てるし。――ねぇ、ほたるさんも一緒にご飯行こうよ!」
「ちょ、お前な……」
慌てる俺を横目に、ほたるは少し困ったように微笑んだ。
「ありがとう。でも、今日は家の用事があって……。この辺り、実家で暮らしてるんだ」
「うん。じゃあまた今度ね!」
軽く手を振り合い、俺たちはスーパーの中へ。
ほたるの背中が遠ざかるのを見送りながら、胸の奥に妙な違和感が残った。
「いい人そうじゃん、あの人」
「仕事仲間だよ。それに……今更彼女なんて」
「パパはどうなの? 別に私はいいけど」
「お前はいいのかよ」
「ママは別にいらないけど――お姉ちゃんは欲しかったんだよねー」
ケラケラ笑う雪乃に、俺は返す言葉を見失ったまま、車のドアを開けた。
夕焼けが赤く広がる。
アクセルを踏み込む足に、わずかな揺らぎが残ったままだった。
翌朝。
雪乃は電車で学校へ向かい、俺はジムへ向かった。
入口に入ると、機械油と消毒液の混ざった匂いが鼻をくすぐる。
更衣室でトレーニングウェアに着替え、ランニングマシンの電源を入れた瞬間――背後から声が飛んだ。
「姫宮みこと、好きなんですか?」
「え?」
振り返ると、ポニーテールの若い女性が立っていた。
俺のスマホの背面に貼られている 『姫宮みこと』のステッカー を指さしている。
「あ、いや……まぁ」
曖昧に笑ってはぐらかす。
だが、彼女の目は一気に輝きを増した。
「やっぱり! 私も大好きなんです! 歌もトークもすごくて、しかも最近の切り抜き見ました? あの回、神でしたよね!」
「は、はぁ……」
ランニングマシンが動き出す。
隣のマシンに並んで走り始めた彼女は、まるで堰を切ったように話し続けた。
「配信で急に娘さん出てきた回とか、あれ泣きました。尊いの権化って感じで――あ、すみません、オタク語りで」
「い、いや……」
心臓が別の意味で走り出す。
俺は“本人”だ。けれど、ここではただの中年男。
正体を明かすなんてできるはずもない。
「姫宮みこと、絶対幸せになってほしいんです。あの人、絶対裏で苦労してるタイプですもん」
彼女は笑いながら、汗を拭った。
――胸の奥が、少しだけ締めつけられた。
「……そうだな。俺も、そう思うよ」
走る足音と機械音がリズムを刻む。
梅雨明けの熱気が、窓の向こうで揺れていた。
◇◇◇
夜更け、家じゅうの明かりが落ちる。
雪乃の部屋から、規則正しい寝息が微かに聞こえてくるのを確かめてから、俺はリビングの奥――新しく増設した防音ユニットのドアを静かに閉めた。
室内に置ける箱型の簡易防音室。
雪乃と二人暮らしになってから、思い切って導入したものだ。これなら夜中でも歌配信ができるし、雑談で笑い声を上げても気兼ねはいらない。
壁に埋め込まれた小さなライトを点け、マイクの電源を入れる。
「……こんばんは、姫宮みことです。今日も遅い時間に、ありがとう」
配信用の甘い声――**私**の声を作ると、コメント欄が一斉に流れ出した。
今日はリクエスト形式の歌枠にすると宣言してあったらしく、たちまち曲名の羅列が画面を覆っていく。
〈バラード頼む!〉
〈夏曲ほしい!〉
〈受験生に刺さる曲いこうぜ〉
「じゃあ、まずはこれから――」
少し懐かしいラブソング、続けてアップテンポなロック。
汗ばむ喉を水で潤しながら、私は曲の情感をたどるように歌った。
終盤に差し掛かるころ、リクエストは落ち着き、自然と雑談モードへ切り替わる。
「そういえば、最近は家のことでバタバタしててね……」
ふわりと笑ってごまかす。
すると、次々にコメントが流れた。
〈姫宮むすめは中3?〉
〈ってことは受験じゃん!〉
〈その前に総体あるだろw〉
〈パパ業がんばれ〉
「ふふ。まあ、色々あります。……でもね、“私”は私なりに頑張りますよ」
どこまで言うべきか、どこで線を引くべきか。
それはいつも難しい。
けれど、リスナーの言葉が画面に光るたび、胸の奥が少しだけ軽くなった。
「じゃあ、そろそろ今日はここまでです。また次の配信で会いましょう――おやすみなさい」
配信を切り、防音室の灯りを落とす。
静寂が戻る。
アラームをセットし、ベッドに身を沈めた瞬間、意識は一気に暗闇に落ちた。
朝――。
肩を軽く揺さぶられて目を開けると、制服姿の雪乃が覗き込んでいた。
「パパ、行ってくるねー」
「ああ……気をつけてな。部活、無理すんなよ」
寝ぼけた声でそう送り出すと、玄関のドアが軽い音を立てて閉まった。
今日は配信もジムも休み。夕方からボイトレが一枠入っているだけで、ほぼ丸一日フリーだ。
この歳になると、週に一度は「何もしない日」を作らないと身体がもたない。
ソファに沈み込み、だらだらとニュースを見て、洗濯機を回し、床を掃除し、食器を片付ける。
家事は驚くほど静かで、けれど悪くない孤独だった。
「……雪乃、今日は帰り遅いな」
時計を見上げながらつぶやく。
友達と寄り道でもしているのだろう。
遊ぶ時間もまた、あいつには必要だ――そう自分に言い聞かせ、夕方、ボイトレへ向かった。
レッスン室で発声練習を終え、講師に軽く頭を下げて外に出る。
夜の気配が街を染め始めた頃、ポケットの中でスマホが震えた。
――通知音が、やけに大きく響いた。
画面には、見慣れた学校名。
冷たい嫌な予感が、背骨をひた走る。
タップすると、短い文面が表示された。
『至急ご連絡ください。雪乃さんが――何者かに連れ去られた可能性があります』
呼吸が止まる。
血の気が一瞬で引いた。
「……は?」
次の瞬間、俺は走り出していた。
駐車場まで一気に駆け降り、ドアを乱暴に閉め、エンジンを踏み込む。
ハンドルを握る指が震えている。
視界の端で街灯が滲む。
胸の奥で、ただ一つの言葉だけが、焼けつくように繰り返されていた。
――待ってろ、雪乃。
――絶対に、俺が迎えに行く。
梅雨が明けたばかりの、空気が肌にまとわりつくような蒸し暑い午後。真上から落ちてくる夏の光に目を細めながら、俺は雪乃と並んでスーパーの駐車場を歩いていた。
「今日の晩ご飯、どうする?」
「鍋はやだよ、さすがに。夏だし」
「じゃあ冷しゃぶでもするか」
「賛成。パパは野菜もちゃんと食べること」
腕にぶら下げたエコバッグを軽く揺らしながら、雪乃が得意げに言う。
この半年で、雪乃の笑顔は格段に増えた。前よりも声が明るい。歩く足取りも軽い。
俺はその横顔を見るたび、胸の奥がじわりと温かくなる。
スーパーの入口をくぐろうとした、その瞬間だった。
「――あれ? みことさん?」
振り返ると、白いブラウスに薄く汗を浮かべた女性が立っていた。
ショッピングバッグを抱え、少し驚いたような瞳――ほたるだ。
「ほたるさん?」
思わず言葉が出る。
これまで何度もイラストやサムネの依頼でやり取りはしていたが、直接会うのは事務所で挨拶したあの日以来、二度目だ。
「うわ、本当にみことさんだ……。偶然ですね。ここ、よく来るんですか?」
「いや、今日は買い出しで。雪乃、挨拶しろ」
横から顔を出した雪乃が、じろりと俺とほたるを見比べ――口を開いた。
「パパの彼女!?」
「ち、違う違う違う!!」
即座に否定した俺よりも先に、ほたるの耳まで一気に染まった。
「ちょ、ちょっと、娘ちゃん!? そ、そんな、ぜんぜん違うからね!?」
「えっ? でも雰囲気、なんか……」
「ないって! 一回り以上違うだろ!」
俺が慌てて言い返すと、ほたるは俯いたまま小さく笑った。
「……一回りくらいなら、別に、そんな……」
その声音に、なぜか俺の方が言葉を失った。
まんざらでもない、というか――妙に柔らかい空気が流れる。
「雪乃」
俺が低く釘を刺すと、雪乃はニヤニヤした顔のまま肩をすくめる。
「パパは年齢より若く見られがちだから大丈夫だよ。ジム通いの成果も出てるし。――ねぇ、ほたるさんも一緒にご飯行こうよ!」
「ちょ、お前な……」
慌てる俺を横目に、ほたるは少し困ったように微笑んだ。
「ありがとう。でも、今日は家の用事があって……。この辺り、実家で暮らしてるんだ」
「うん。じゃあまた今度ね!」
軽く手を振り合い、俺たちはスーパーの中へ。
ほたるの背中が遠ざかるのを見送りながら、胸の奥に妙な違和感が残った。
「いい人そうじゃん、あの人」
「仕事仲間だよ。それに……今更彼女なんて」
「パパはどうなの? 別に私はいいけど」
「お前はいいのかよ」
「ママは別にいらないけど――お姉ちゃんは欲しかったんだよねー」
ケラケラ笑う雪乃に、俺は返す言葉を見失ったまま、車のドアを開けた。
夕焼けが赤く広がる。
アクセルを踏み込む足に、わずかな揺らぎが残ったままだった。
翌朝。
雪乃は電車で学校へ向かい、俺はジムへ向かった。
入口に入ると、機械油と消毒液の混ざった匂いが鼻をくすぐる。
更衣室でトレーニングウェアに着替え、ランニングマシンの電源を入れた瞬間――背後から声が飛んだ。
「姫宮みこと、好きなんですか?」
「え?」
振り返ると、ポニーテールの若い女性が立っていた。
俺のスマホの背面に貼られている 『姫宮みこと』のステッカー を指さしている。
「あ、いや……まぁ」
曖昧に笑ってはぐらかす。
だが、彼女の目は一気に輝きを増した。
「やっぱり! 私も大好きなんです! 歌もトークもすごくて、しかも最近の切り抜き見ました? あの回、神でしたよね!」
「は、はぁ……」
ランニングマシンが動き出す。
隣のマシンに並んで走り始めた彼女は、まるで堰を切ったように話し続けた。
「配信で急に娘さん出てきた回とか、あれ泣きました。尊いの権化って感じで――あ、すみません、オタク語りで」
「い、いや……」
心臓が別の意味で走り出す。
俺は“本人”だ。けれど、ここではただの中年男。
正体を明かすなんてできるはずもない。
「姫宮みこと、絶対幸せになってほしいんです。あの人、絶対裏で苦労してるタイプですもん」
彼女は笑いながら、汗を拭った。
――胸の奥が、少しだけ締めつけられた。
「……そうだな。俺も、そう思うよ」
走る足音と機械音がリズムを刻む。
梅雨明けの熱気が、窓の向こうで揺れていた。
◇◇◇
夜更け、家じゅうの明かりが落ちる。
雪乃の部屋から、規則正しい寝息が微かに聞こえてくるのを確かめてから、俺はリビングの奥――新しく増設した防音ユニットのドアを静かに閉めた。
室内に置ける箱型の簡易防音室。
雪乃と二人暮らしになってから、思い切って導入したものだ。これなら夜中でも歌配信ができるし、雑談で笑い声を上げても気兼ねはいらない。
壁に埋め込まれた小さなライトを点け、マイクの電源を入れる。
「……こんばんは、姫宮みことです。今日も遅い時間に、ありがとう」
配信用の甘い声――**私**の声を作ると、コメント欄が一斉に流れ出した。
今日はリクエスト形式の歌枠にすると宣言してあったらしく、たちまち曲名の羅列が画面を覆っていく。
〈バラード頼む!〉
〈夏曲ほしい!〉
〈受験生に刺さる曲いこうぜ〉
「じゃあ、まずはこれから――」
少し懐かしいラブソング、続けてアップテンポなロック。
汗ばむ喉を水で潤しながら、私は曲の情感をたどるように歌った。
終盤に差し掛かるころ、リクエストは落ち着き、自然と雑談モードへ切り替わる。
「そういえば、最近は家のことでバタバタしててね……」
ふわりと笑ってごまかす。
すると、次々にコメントが流れた。
〈姫宮むすめは中3?〉
〈ってことは受験じゃん!〉
〈その前に総体あるだろw〉
〈パパ業がんばれ〉
「ふふ。まあ、色々あります。……でもね、“私”は私なりに頑張りますよ」
どこまで言うべきか、どこで線を引くべきか。
それはいつも難しい。
けれど、リスナーの言葉が画面に光るたび、胸の奥が少しだけ軽くなった。
「じゃあ、そろそろ今日はここまでです。また次の配信で会いましょう――おやすみなさい」
配信を切り、防音室の灯りを落とす。
静寂が戻る。
アラームをセットし、ベッドに身を沈めた瞬間、意識は一気に暗闇に落ちた。
朝――。
肩を軽く揺さぶられて目を開けると、制服姿の雪乃が覗き込んでいた。
「パパ、行ってくるねー」
「ああ……気をつけてな。部活、無理すんなよ」
寝ぼけた声でそう送り出すと、玄関のドアが軽い音を立てて閉まった。
今日は配信もジムも休み。夕方からボイトレが一枠入っているだけで、ほぼ丸一日フリーだ。
この歳になると、週に一度は「何もしない日」を作らないと身体がもたない。
ソファに沈み込み、だらだらとニュースを見て、洗濯機を回し、床を掃除し、食器を片付ける。
家事は驚くほど静かで、けれど悪くない孤独だった。
「……雪乃、今日は帰り遅いな」
時計を見上げながらつぶやく。
友達と寄り道でもしているのだろう。
遊ぶ時間もまた、あいつには必要だ――そう自分に言い聞かせ、夕方、ボイトレへ向かった。
レッスン室で発声練習を終え、講師に軽く頭を下げて外に出る。
夜の気配が街を染め始めた頃、ポケットの中でスマホが震えた。
――通知音が、やけに大きく響いた。
画面には、見慣れた学校名。
冷たい嫌な予感が、背骨をひた走る。
タップすると、短い文面が表示された。
『至急ご連絡ください。雪乃さんが――何者かに連れ去られた可能性があります』
呼吸が止まる。
血の気が一瞬で引いた。
「……は?」
次の瞬間、俺は走り出していた。
駐車場まで一気に駆け降り、ドアを乱暴に閉め、エンジンを踏み込む。
ハンドルを握る指が震えている。
視界の端で街灯が滲む。
胸の奥で、ただ一つの言葉だけが、焼けつくように繰り返されていた。
――待ってろ、雪乃。
――絶対に、俺が迎えに行く。
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