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第4章
第66話 機嫌の良い脳筋は何をしでかすかわからない
しおりを挟む――数日後。
「こんにちは! 今日はなんと……探索者ギルドに来ています!」
はい、某中核都市にあるそこそこ大きい探索者ギルド来ています。そこでの目的は――。
「なんと! 遂にダンジョンクリアの規定回数をクリアしたので昇格試験が受けられるのです!」
【おぉ! おめでとう! (10000円)】
【え? 今までEランクのままだったの? (10000円)】
【お揃いじゃなくなっちゃう…… (10000円)】
そう、今までランクEのままだったのだ!
本来であれば入場制限等に引っかかって2ランク上のダンジョンには挑戦できない。
しかし『アヘピス』に仮加入という形で抜け道を使っていたって訳!
入院中の星奈さんが本格的に復帰するまでの繋ぎとしてちょうどいいということで、今回は昇格試験の模様をお送りします!
「お待ちしていました! 凜音さん!」
「やぁ星奈さん……星奈さん!?」
まだ入院しているはず……というか数日前に目を覚ましたばかりの星奈さんが目の前に!?
【全身包帯だらけで草】
【鍛錬が足りない証拠だ!】
【今すぐそこのポジション譲るか私を『アヘピス』に加入させろ】
「はっはっは! 辛辣なコメントも全く気にならないな! なぜなら、我ら『アヘピス』の正式メンバーとなった凜音さんの昇格試験というめでたい日なのだからなぁっ! あーっはっはっは――いてて……」
「無理しないで……」
そして今すぐ帰って寝てて……。
【無理すんなよ (10000円)】
【正式加入!? まじか! (10000円)】
【確かにその実力はあるかも……ランクEだけど (10000円)】
「え~、思っていたタイミングと違いましたがこの度『アヘピス』に正式加入することになりまして! 今後は高難易度ダンジョンにもパーティとして挑戦していくつもりです! 思っていたタイミングと違いますがご報告させて頂きます!」
ほんとにもうっ! 余計なことばかり言うんだから……。
【そっかぁ~…… (10000円)】
【紅蓮の戦処女にも加入してくれないか? 今なら4人の処女を差し出すぞ! (10000円)】
【脳筋は黙ってなさい。私達『輝きの賢者』の方が凜きゅんにふさわしいの。処女も5人分ですし (10000円)】
【脳筋も自称賢者も大差なくて草】
少し心配だったが、概ね好意的に受け取ってくれた……ということにしておこう。
というかみんなあまり気にしてない感あるね!
【危ないことしないで……この前可愛いうさぎさんがたくさんいるダンジョン見つけたから……一緒に行こ? (10000円)】
お花の次はウサギさんかぁ~。
まぁ息抜きにはちょうどいいかもだけど、今日のところは本題に戻ろう。
「ええ、ウサギさんも今度ぜひ! ですが、今日はとりあえず昇格試験を続けたいと思います!」
「そうだな! いてて……既にある程度話は通してあるから――あいたたた……」
【まじで大丈夫なの?】
【噂によると全身粉砕骨折だったらしい】
【何だそれ。ドラゴンにでも踏まれたんか?】
「あはは……えーと、では受付のお姉さん、昇格試験を受けたいのですが!」
「かしこまりました! まずは探索者カードのご提出をお願いします!」
「はい!」
そう言って、Eという文字がデカデカと書かれたカードをお姉さんに手渡す。
「……更新の際には新たなカードをお渡しすることになりますが、こちらの古いカードはこちらで処理しても構いませんね?」
「ん~……記念にとっておこうかな!」
「ちっ」
ん? 今舌打ちしませんでした……?
【まぁわかる】
【ナニをどう処理するつもりなのかねぇ】
「そ、それでは! ランクEからの昇格ということで、まずは実技試験を行います! 裏の訓練スペースにてゴブリン3体を相手に戦って貰うか、私とセッ○スバトルをしてもらいます!」
「はい! ……はい?」
【職権乱用!】
【枕営業反対!】
「そうですか、セッ○スバトルをご希望ですね! イケない人っ♡」
「いえ……ゴブリンでお願いします」
もちろん、ゴブリンとのセッ○スバトルではない。
「ちっ……それと、そのまま続けてより強いモンスターと戦うことも可能です。もし倒すことができればCランク以上になることも可能ですよ!」
「そうなんですか?」
「はい! あくまでランクEは研修期間のようなもの、それさえ越えられるのであれば実力ある方を縛るメリットもございませんので! もちろん筆記試験は別途合格する必要はありますが」
なるほど、そりゃ時短になっていいね!
【凜きゅんならいけるよ! (10000円)】
【頑張ってー! (10000円)】
【あの脳筋たちですらSランクになれたんだもの、心配ないわ (10000円)】
普通に応援してもらえると、何だか和むね。
確かに、筆記試験も星奈さんがSランクになれたというのだから問題なさそうだ。
「よーし、じゃあ早速お願いします!」
……。
……。
……。
そして目の前にはゴブリンたちの死体。
この程度はどうということはなく、次の戦いの準備をしようかというところ。
突如として、猛烈に嫌な予感が俺を襲った。
「はーっはっはっは! この程度の相手、我らが凜音さんの相手ではなーいっ! ここにいる最も強い者を呼ぶがいい! わーっはっはっは!」
また余計なことを……!
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