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昼ですね(4)
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「でも今日は宇宙人の侵略はなさそうな日なので、平和に食事をしませんか、お嬢様?」
窓から明るい光が部屋にあふれている平和な日のサンドイッチは、当然のように美味しかった。飲み物は私の注文の結果、オレンジとアイスティーの二層になっていて、これも美味しい。
これに関しては昔っからなのだけれど、配慮しながら食べない時は榛瑠は結構早食いだ。今も自分の分を食べ終わると、ゆっくりとコーヒーを飲みながらテーブルの向こう側から私を見ている。
昔からなんでだが彼は、私が食べているところが気に入っている、らしい。
彼の金色の目には私はどう映っているのだろう。……知るのがこわい、知りたくないかも。
そして、その瞳に世界はどう見えているのか。
それは、私が見ているものとはだいぶ違う気がする。
まるで違う世界に生きているくらいに、きっと。
「どうしました? 食べながら考え事?」
榛瑠が言う。なんでわかるのかしら。
「うん、あの、美味しいのだけど、なんでいつも真ん中に美味しいのかなって」
「よく意味がわかりませんけど」
「あの、おいしさが、なんていうか、私の好きな感じの中心っていうか。ほら、美味しいって言っても色々あるじゃない? でも、榛瑠はいつも真ん中だからなんかすごいなあって」
本当になんでだろう。そこまで私はわかりやすいのかしら? 私は彼のことなんて時には全くわからないというのに。
「それは、好きな味を知ってるっていうこともありますが、基本的に味覚が似ているんです」
「え?」
「だって、成長期の十年の間、出される料理の内容は違っても、結局同じ味で過ごしているんだから似てきますよ。そう思いませんか?」
……ああ、そうか。こんなに違うのに、似ているものもあるんだ。
私は顔が自然にほころんだ。
と、榛瑠が急に手を伸ばして私の口元近くに触れた。
え? なんかついてた?
「ねえ、一花、早く食べてしまわない?」
「? なんで?」
何か予定でもあるのかな。
と、急に榛瑠が立ち上がった。そして、私の椅子の後ろに来る。
「榛瑠?」
見上げる私の首元に後ろから両腕がまわされる。
「食べていると、キスもできないでしょう?」
なに言い出すの、この人!
「食べてるの!」
「うん、だから早く食べちゃって?」
「……私はゆっくり味わいたいの! せっかく作ってくれたんだし」
「作った方としては十分なんですが。食べながらでも、まあ、いいけど」
と、額にキスされる。あーっ、邪魔!
「邪魔!! 食事が不味くなるでしょ!」
「つれないなあ」
笑いを含んだ声とともにいったん腕が外される。
私はとりあえずドリンクをひとくち飲むと、彼を見て言った。
「あんまり、からかわないで。時々急にからむんだから」
「可愛い表情するから。しょうがないと思いません?」
私は無視して食べることにした。なにが、しょうがないよ、もう。
「それに、来週末は時間とれないから、今のうちに補充しておかないと」
なんの補充よ。それはともかく、仕事? ため息が出そう。
「来週、忙しいの? 仕事?」
そのまま上を見て言う。後頭部が榛瑠の体にあたる。彼が、私の頬に触れながら言った。
「そう、だから、さっさと食べて?」
触れられた手が心地よい。でも、それとこれとは、と言おうとしたら、どこかから電子音が聞こえた。
窓から明るい光が部屋にあふれている平和な日のサンドイッチは、当然のように美味しかった。飲み物は私の注文の結果、オレンジとアイスティーの二層になっていて、これも美味しい。
これに関しては昔っからなのだけれど、配慮しながら食べない時は榛瑠は結構早食いだ。今も自分の分を食べ終わると、ゆっくりとコーヒーを飲みながらテーブルの向こう側から私を見ている。
昔からなんでだが彼は、私が食べているところが気に入っている、らしい。
彼の金色の目には私はどう映っているのだろう。……知るのがこわい、知りたくないかも。
そして、その瞳に世界はどう見えているのか。
それは、私が見ているものとはだいぶ違う気がする。
まるで違う世界に生きているくらいに、きっと。
「どうしました? 食べながら考え事?」
榛瑠が言う。なんでわかるのかしら。
「うん、あの、美味しいのだけど、なんでいつも真ん中に美味しいのかなって」
「よく意味がわかりませんけど」
「あの、おいしさが、なんていうか、私の好きな感じの中心っていうか。ほら、美味しいって言っても色々あるじゃない? でも、榛瑠はいつも真ん中だからなんかすごいなあって」
本当になんでだろう。そこまで私はわかりやすいのかしら? 私は彼のことなんて時には全くわからないというのに。
「それは、好きな味を知ってるっていうこともありますが、基本的に味覚が似ているんです」
「え?」
「だって、成長期の十年の間、出される料理の内容は違っても、結局同じ味で過ごしているんだから似てきますよ。そう思いませんか?」
……ああ、そうか。こんなに違うのに、似ているものもあるんだ。
私は顔が自然にほころんだ。
と、榛瑠が急に手を伸ばして私の口元近くに触れた。
え? なんかついてた?
「ねえ、一花、早く食べてしまわない?」
「? なんで?」
何か予定でもあるのかな。
と、急に榛瑠が立ち上がった。そして、私の椅子の後ろに来る。
「榛瑠?」
見上げる私の首元に後ろから両腕がまわされる。
「食べていると、キスもできないでしょう?」
なに言い出すの、この人!
「食べてるの!」
「うん、だから早く食べちゃって?」
「……私はゆっくり味わいたいの! せっかく作ってくれたんだし」
「作った方としては十分なんですが。食べながらでも、まあ、いいけど」
と、額にキスされる。あーっ、邪魔!
「邪魔!! 食事が不味くなるでしょ!」
「つれないなあ」
笑いを含んだ声とともにいったん腕が外される。
私はとりあえずドリンクをひとくち飲むと、彼を見て言った。
「あんまり、からかわないで。時々急にからむんだから」
「可愛い表情するから。しょうがないと思いません?」
私は無視して食べることにした。なにが、しょうがないよ、もう。
「それに、来週末は時間とれないから、今のうちに補充しておかないと」
なんの補充よ。それはともかく、仕事? ため息が出そう。
「来週、忙しいの? 仕事?」
そのまま上を見て言う。後頭部が榛瑠の体にあたる。彼が、私の頬に触れながら言った。
「そう、だから、さっさと食べて?」
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