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昼ですね(5)
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「あーあ、ほら、あなたがつれないこと言うから」
そう言って置いてあったスマホを取ると、私の頭の上に片腕をのせた姿勢で何かを読んでいる。あの、重いんですけど。
「仕事?」
「そう」
「今?」
「できれば」
あーあ、だわ、確かに。
「……いいよ? 私、まだゆっくり食べるし」
「すみません」
榛瑠の声が落ち着いていた。ソファに座ってノートpcを開ける横顔は既に職場で見るときの顔だった。
あいかわらず切り替えが早い。
私はもそもそとサンドイッチを食べる。おいしい、けれど、さっきの方がもっと美味しく感じたのは気のせい?
食べ終わると、珍しくお皿なんかを洗っちゃって、それからソファに座る。
そっと、邪魔にならないようにpcの画面を覗き込んで見る。予想通り英文でわからない。
私は少しだけ離れて座りなおした。
まったく、こんなに仕事ばかりで嫌にならないのかと思うけれど、我が社での仕事以外の部分は結構楽しみでやっている、らしい。
よくわからないけど。
なんでこれだけの、といっても正確には知らないけれど多分かなりの量を、こなせるのか不思議だけど、なんだかやっちゃってるし。
むしろ、夜のプライベートの時間が潰れたりとかはうちの会社のせいなんだよねえ。お父様に苦情言おうっと。
前にも言って、だいぶ連れ回すのは控えてくれるようになってはいるんだけど。
……それにしても、暇だわ。
ちらっと横を見ると集中した表情をして仕事をしている人がいる。彼は本気で入り込むと、周りの音が聞こえなくなるタイプだからなあ。
たぶん、本来はマルチタスク型の人ではないのだろうな。なんでもこなしているし、出来そうにも見えてしまうけれど。
私は軽く伸びをして自分もスマホで時間を潰すことにした。
そして、小一時間経った頃には飽きてしまって、どうしようかな、と思っていた。
隣の人は相変わらずだ。ちょっと腹がたつ。放置されてるし、私。でも、しょうがないか。
といっても、この家なにもないんだよね、時間潰せそうなものが。
仕方なく、私は立ち上がった。コンビニなら近くにあったし行ってこようかな。時間潰せるし。あ、おやつ買ってこよう。
「あの、榛瑠、ちょっとごめんね?」なるべく邪魔にならないように声をかける。「少し出かけてくるね。仕事してて?」
「どちらに行かれるんですか?」
榛瑠がこちらに視線を移すことなく聞く。
「コンビニ、かな」
「どうしても?」
え?
予想してないリアクションだった。普通にいいよで終わるつもりで話したのに?
「どうしてもじゃないなら嫌です」
そう言って急に腕が伸びてきたと思ったら、半ば強引に引き寄せられた。
「ちょっと、なに? なんで?」
「だって寂しいから」
……いつも思うけど、急に言わないで、そういうこと。心の準備できてないから。
「……画面見ながら言ってもダメなんだからね」
榛瑠がこっちを見たと思ったらキスされた。
「もうすぐ終わるので待ってて」
結局、うん、って言っちゃう。私、彼に甘すぎだと思う。
なんとなくそのまま、もたれかかりながら言ってみる。
「いくらネットを使って仕事してると言っても、プライベートとの区別がつかないほど仕事するのはどうかと思うわ」
「その通りです、返す言葉もありません。もう少し改善します。……ごめんね?」
そう言って金の瞳が私を見る。ので、私はまた、うん、と言う。榛瑠が左手で私の頭をなでる。
私はずるずると彼の膝を枕にする形でソファに横になった。
嬉しいような、寂しいような。
ぼんやりとしながらなんとなく思いついたことを口にする。邪魔しないように、なんてもう知らないからね。
そう言って置いてあったスマホを取ると、私の頭の上に片腕をのせた姿勢で何かを読んでいる。あの、重いんですけど。
「仕事?」
「そう」
「今?」
「できれば」
あーあ、だわ、確かに。
「……いいよ? 私、まだゆっくり食べるし」
「すみません」
榛瑠の声が落ち着いていた。ソファに座ってノートpcを開ける横顔は既に職場で見るときの顔だった。
あいかわらず切り替えが早い。
私はもそもそとサンドイッチを食べる。おいしい、けれど、さっきの方がもっと美味しく感じたのは気のせい?
食べ終わると、珍しくお皿なんかを洗っちゃって、それからソファに座る。
そっと、邪魔にならないようにpcの画面を覗き込んで見る。予想通り英文でわからない。
私は少しだけ離れて座りなおした。
まったく、こんなに仕事ばかりで嫌にならないのかと思うけれど、我が社での仕事以外の部分は結構楽しみでやっている、らしい。
よくわからないけど。
なんでこれだけの、といっても正確には知らないけれど多分かなりの量を、こなせるのか不思議だけど、なんだかやっちゃってるし。
むしろ、夜のプライベートの時間が潰れたりとかはうちの会社のせいなんだよねえ。お父様に苦情言おうっと。
前にも言って、だいぶ連れ回すのは控えてくれるようになってはいるんだけど。
……それにしても、暇だわ。
ちらっと横を見ると集中した表情をして仕事をしている人がいる。彼は本気で入り込むと、周りの音が聞こえなくなるタイプだからなあ。
たぶん、本来はマルチタスク型の人ではないのだろうな。なんでもこなしているし、出来そうにも見えてしまうけれど。
私は軽く伸びをして自分もスマホで時間を潰すことにした。
そして、小一時間経った頃には飽きてしまって、どうしようかな、と思っていた。
隣の人は相変わらずだ。ちょっと腹がたつ。放置されてるし、私。でも、しょうがないか。
といっても、この家なにもないんだよね、時間潰せそうなものが。
仕方なく、私は立ち上がった。コンビニなら近くにあったし行ってこようかな。時間潰せるし。あ、おやつ買ってこよう。
「あの、榛瑠、ちょっとごめんね?」なるべく邪魔にならないように声をかける。「少し出かけてくるね。仕事してて?」
「どちらに行かれるんですか?」
榛瑠がこちらに視線を移すことなく聞く。
「コンビニ、かな」
「どうしても?」
え?
予想してないリアクションだった。普通にいいよで終わるつもりで話したのに?
「どうしてもじゃないなら嫌です」
そう言って急に腕が伸びてきたと思ったら、半ば強引に引き寄せられた。
「ちょっと、なに? なんで?」
「だって寂しいから」
……いつも思うけど、急に言わないで、そういうこと。心の準備できてないから。
「……画面見ながら言ってもダメなんだからね」
榛瑠がこっちを見たと思ったらキスされた。
「もうすぐ終わるので待ってて」
結局、うん、って言っちゃう。私、彼に甘すぎだと思う。
なんとなくそのまま、もたれかかりながら言ってみる。
「いくらネットを使って仕事してると言っても、プライベートとの区別がつかないほど仕事するのはどうかと思うわ」
「その通りです、返す言葉もありません。もう少し改善します。……ごめんね?」
そう言って金の瞳が私を見る。ので、私はまた、うん、と言う。榛瑠が左手で私の頭をなでる。
私はずるずると彼の膝を枕にする形でソファに横になった。
嬉しいような、寂しいような。
ぼんやりとしながらなんとなく思いついたことを口にする。邪魔しないように、なんてもう知らないからね。
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