髪を切った俺が『読者モデル』の表紙を飾った結果がコチラです。

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7章 凛くん争奪戦

修羅場が家までやって来る 1

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 その後、香帆と桃ちゃんも足湯に浸かり、美少女6人と足湯を満喫する。
 しばらく満喫していると片付けが終わったようで川端さんが話しかけてきた。

「皆さん、撮影お疲れ様でした。当初の予定通り、これは選考会ですので数日間かけて夏目さんの相方として相応しい人を決めます」

 決める方法は詳しく聞いてないが、俺も選考する話し合いに参加することだけは知っている。

「その間、SNSで今撮影した内容をアップします。その時の視聴者の反応も選考に反映しますので、アップされた時は是非視聴者の反応をチェックしてみてください」

 そう言って俺の方を向く。

「夏目さんは事前に伝えた通り、『日本の果てまでイッテ来い』の収録があります」

 今回、この企画を機に俺は『日本の果てまでイッテ来い』の新レギュラーとなるため、そのお披露目を兼ねて来週収録を行う。
 その時に今回撮影した企画を番組内で発表し、視聴者へ夏目ガール選考会の様子を視聴してもらう予定だ。

「事前に聞いてますので準備はできてます」

 俺は川端さんの発言に頷く。

「では今日は解散となります。お疲れ様でした」

 こうして夏目ガール選考会が終わった。




「みんなお疲れ」

 俺は夏目ガール候補生5人と寧々に向けて言う。

「皆んなはこれからどーするんだ?」

 現時刻は17時過ぎ。
 当初予定していた時間よりも速く撮影が早く終わった。

「そうですね。私は特に用事はありませんので夏目様とデートの続きをしようと思ってました」
「「「「なっ!」」」」
「はぁ!?」

 桃ちゃんの発言に俺たちは驚きの声を上げる。

「夏目様は今から何かご予定はありますか?」
「と、特にはないが……」
「本当ですか!?では私と美味しい晩御飯でもいかがでしょうか!?」

 “パーっ!”と笑顔を見せた桃ちゃんがそんな提案をしてくる。

 そして俺の腕を取ろうと手を伸ばそうとして…

「ちょっと待ちなさいよ」

 “パシッ!”と香帆が桃ちゃんの腕を掴む。

「なに抜け駆けしようとしてるのよ」
「そうです!ウチらのことを忘れてもらったら困ります!」
「私がリン様をお誘いする予定でしたのに!」
「私だって凛くんと!」

 涼菜たちも香帆の発言に賛同し、いつの間にか“バチバチっ!”と視線だけで火花が散っている。

「な、なぁ。仲良くしよ?皆んなでご飯に行けばいいだろ?」
「それはダメです!夏目様とお話したいことがたくさんありますので!」
「そうだよ!私だって凛くんと話したいもん!」
「わ、私は別に凛と話したいことなんかないけど……お、同じ役者同士、一緒にご飯を食べる時間があった方がいいと思うわ!」

 そんな感じで桃ちゃんの発言に皆んなが同意する。
 そして再び、誰が俺とご飯に行くかを話し出す。

「一緒にご飯を食べたからといって選考の時に有利に働くとかないぞー?」

 と言うが誰も聞いてくれない。

「………寧々。どうすればいいと思う?」
「そうだね。お兄ちゃんが分身したら全て解決すると思うよ。影分身とか使えないの?」
「お前は兄を何だと思ってるんだよ」

 そんなやり取りをしながら5人の話し合いを見学した。



 その後、色々あって俺の家に5人を招待することとなった。
 詳しい経緯は分からん。

 「寧々様、何とかしてください」とお願いしたら寧々を交えた会議が開かれ、何故か俺たちの家に招待することになってた。

「賑やかでいいですね」
「賑やかすぎると思います」

 俺のマネージャーである矢上さんが運転中に話しかける。
 あの5人、仲が良い時はすぐに団結するが、仲が悪い時は先ほどのように喧嘩を始めるので、賑やかすぎるくらいだ。

「それで俺たちの家に招待して何をするんだ?」
「うーん……取り合い?」
「何を!?」

 俺の家に来て何を取り合うというのだろう。

「あははっ。取り合いといっても殴り合いが起こるわけじゃないから大丈夫だよ」
「まぁ何を取り合うかは知らんが、あの5人が殴り合いとかの暴力事を起こすとは思えない」
「うんうん。私たちの家で何をするかは真奈美ちゃんたちが考えるらしいから楽しみにしようね」
「分かった。喧嘩しない内容であることを祈ろう」

 あの5人が何を考えるかは分からないが簡単に口論をする5人なので、平和的な内容であることを心から願う。

「まぁ皆んなは俺と話し足りなかっただけのようだったし、少し話したら解散になるか」
「……なんでこうなった原因にあるお兄ちゃんが楽観視してるんだろ……」
「さすが凛さんですね」
「……?ありがとうございます?」

 何故か矢上さんから褒められる俺だった。
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