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那由の間違った伝え方
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「拓斗、帰るぞ」
「おー」
拓斗から気の抜けた返事が帰ってくる。自己紹介が始まるまでは妹となんかあったらしい風なソワソワしていて、自己紹介が終わって放課後の今まで心ここにあらずって感じになっている。
那由ちゃんが来る事も忘れて。
「た~~~くと~~~♪ 」
那由ちゃんは拓斗に抱きつく。
「あっっ!! 忘れてた! 」
拓斗は剥がすのが出来なくなるほどちゃんと抱きつかれる前にペりっと剥がす。
「なんで忘れてたんだろ……あっ! 那由、俺のどこが好きなんだ? 」
拓斗は基本的恋愛に疎いが那由ちゃんに関してはよく言われてるし、よく抱きつかれるしで好きな事を知っている。それ以下は分かっていない。
拓斗は学力的には赤点を取らないので精一杯で、運動もドジまではいかないが得意ではない方。さっきも言ったが気持ちに気づかない。どこがいいのかさっぱりだ。それに比べて、俺は学力はクラスで1位で、運動もそこそこ出来る。那由ちゃんの気持ちだって好き好き言い始めて抱きつき始める前にはもう気づいていた。
なんで俺には振り向いてくれない?
「え? な、何でそんなこといきなり?? 」
ポッと顔が赤くなる。こいつはこの可愛さになんで気づかない?
「いや、別に! ちょっと聞いてみたくなっただけ! 教えて」
もしかして、
『そんなに俺の事好きだったのか。今までごめんな。これから僕と付き合ってくれないか? 』
『うん! 嬉しいな。』
とか言うつもりじゃあないだろうな?那由ちゃんが喜ぶ分にはいいけどそれはそれで俺が許せないぞ。
「いや……その…ほら…ダメな所とか、ちょっとSっぽいと言うか冷たい感じというか…………とか思うと優しい所とか……そ、そんな改めて言うのは恥ずかしいって! 」
冷たくされるのも好きなのは初めて知った…………
いつも抱きついたのを剥がされるとしょぼーんて顔文字が良く似合う顔をするがその時少し喜んでたのか…………
う~ん。俺も優しくするだけじゃなく、そっち方面頑張って見ようかな? ……いや、程度がわからないから少しでもやりすぎたら逆効果か…………やめよう。
「そうか」
と言うとまたうーんと悩むようなさっきの心ここにあらずの足して2で割ったような雰囲気に変わっている。
……ん? 自己紹介の後こうなって、那由ちゃんに自分のどこが好きか聞いていた。
……うん。これは自己紹介の時気になる人ができたのか?
ふと二人を見ると拓斗は相変わらずだが、那由ちゃんも気づき珍しく僕に近づき、
「(拓斗があぁいうふうになったのっていつ頃かわかる?)」
耳元でボソボソと聞いてくる。
那由ちゃんの息が俺の耳にフーってなって、顔近いしなんか興奮してきた。
「(クラスの自己紹介終わった後くらいに気づいたよ。自己紹介の前はあんなんじゃなかった)」
そう聞くと那由ちゃんはやっぱりとポソッとつぶやいてズンズンと拓斗の方に戻っていった。あぁ、ずっと俺の耳元にいて良かったのに。
「ねぇ、拓斗」
「ん? どうした? 」
俺の名前を呼びながら左腕に抱きついてくる。が、いつもと違う感じだった。右腕と右手でがっちり掴み、左腕をかぶせ左手は俺の脇腹に構えている。いつもより力が入っている。
「どうした? じゃないよ! この浮気者!! 」
横っ腹をつねられ、痛みが走る。
「いった!! 痛い!! 痛いって!! あの!! 痛いです!! 」
つねる指を緩められやっと話が出来る。
「なんで怒ってるの? てか、付き合った覚えもないし浮気もしてないよ! 」
「うーそーをー、つくなー!」
また指に力を込められる。
「あ゙あ゙~いってえええええ! 」
「気になる人が出来たんでしょー? 」
「いって、え? なんで分かる? 」
「ほらやっぱりーーー! 」
より一層力を入れられる。
「ぐぁあぁあぁあ!! いってええええええ!!! 」
「全くもう私を差し置いて。今まで私の気持ちを知ってるくせに知らないふりしてきて、さっき好きな理由聞いたから私の事考えてくれてるのかと思ったら全然違うじゃない! もおおおおおお! 」
「痛い! 痛い! すんません! ギブです! っああぁあぁあぁあ! 」
「今日は私の気持ち、痛みで伝えてあげるわ! ほら! もっと痛がれええ! 私の気待ちはこんなもんじゃないぞおおお!! 」
「っあぁあああぁあぁあぁあ!」
那由ちゃん。好きな気持ちじゃなくて違う気持ちが伝わるんじゃないかな?
by.倉間 叢雲
「おー」
拓斗から気の抜けた返事が帰ってくる。自己紹介が始まるまでは妹となんかあったらしい風なソワソワしていて、自己紹介が終わって放課後の今まで心ここにあらずって感じになっている。
那由ちゃんが来る事も忘れて。
「た~~~くと~~~♪ 」
那由ちゃんは拓斗に抱きつく。
「あっっ!! 忘れてた! 」
拓斗は剥がすのが出来なくなるほどちゃんと抱きつかれる前にペりっと剥がす。
「なんで忘れてたんだろ……あっ! 那由、俺のどこが好きなんだ? 」
拓斗は基本的恋愛に疎いが那由ちゃんに関してはよく言われてるし、よく抱きつかれるしで好きな事を知っている。それ以下は分かっていない。
拓斗は学力的には赤点を取らないので精一杯で、運動もドジまではいかないが得意ではない方。さっきも言ったが気持ちに気づかない。どこがいいのかさっぱりだ。それに比べて、俺は学力はクラスで1位で、運動もそこそこ出来る。那由ちゃんの気持ちだって好き好き言い始めて抱きつき始める前にはもう気づいていた。
なんで俺には振り向いてくれない?
「え? な、何でそんなこといきなり?? 」
ポッと顔が赤くなる。こいつはこの可愛さになんで気づかない?
「いや、別に! ちょっと聞いてみたくなっただけ! 教えて」
もしかして、
『そんなに俺の事好きだったのか。今までごめんな。これから僕と付き合ってくれないか? 』
『うん! 嬉しいな。』
とか言うつもりじゃあないだろうな?那由ちゃんが喜ぶ分にはいいけどそれはそれで俺が許せないぞ。
「いや……その…ほら…ダメな所とか、ちょっとSっぽいと言うか冷たい感じというか…………とか思うと優しい所とか……そ、そんな改めて言うのは恥ずかしいって! 」
冷たくされるのも好きなのは初めて知った…………
いつも抱きついたのを剥がされるとしょぼーんて顔文字が良く似合う顔をするがその時少し喜んでたのか…………
う~ん。俺も優しくするだけじゃなく、そっち方面頑張って見ようかな? ……いや、程度がわからないから少しでもやりすぎたら逆効果か…………やめよう。
「そうか」
と言うとまたうーんと悩むようなさっきの心ここにあらずの足して2で割ったような雰囲気に変わっている。
……ん? 自己紹介の後こうなって、那由ちゃんに自分のどこが好きか聞いていた。
……うん。これは自己紹介の時気になる人ができたのか?
ふと二人を見ると拓斗は相変わらずだが、那由ちゃんも気づき珍しく僕に近づき、
「(拓斗があぁいうふうになったのっていつ頃かわかる?)」
耳元でボソボソと聞いてくる。
那由ちゃんの息が俺の耳にフーってなって、顔近いしなんか興奮してきた。
「(クラスの自己紹介終わった後くらいに気づいたよ。自己紹介の前はあんなんじゃなかった)」
そう聞くと那由ちゃんはやっぱりとポソッとつぶやいてズンズンと拓斗の方に戻っていった。あぁ、ずっと俺の耳元にいて良かったのに。
「ねぇ、拓斗」
「ん? どうした? 」
俺の名前を呼びながら左腕に抱きついてくる。が、いつもと違う感じだった。右腕と右手でがっちり掴み、左腕をかぶせ左手は俺の脇腹に構えている。いつもより力が入っている。
「どうした? じゃないよ! この浮気者!! 」
横っ腹をつねられ、痛みが走る。
「いった!! 痛い!! 痛いって!! あの!! 痛いです!! 」
つねる指を緩められやっと話が出来る。
「なんで怒ってるの? てか、付き合った覚えもないし浮気もしてないよ! 」
「うーそーをー、つくなー!」
また指に力を込められる。
「あ゙あ゙~いってえええええ! 」
「気になる人が出来たんでしょー? 」
「いって、え? なんで分かる? 」
「ほらやっぱりーーー! 」
より一層力を入れられる。
「ぐぁあぁあぁあ!! いってええええええ!!! 」
「全くもう私を差し置いて。今まで私の気持ちを知ってるくせに知らないふりしてきて、さっき好きな理由聞いたから私の事考えてくれてるのかと思ったら全然違うじゃない! もおおおおおお! 」
「痛い! 痛い! すんません! ギブです! っああぁあぁあぁあ! 」
「今日は私の気持ち、痛みで伝えてあげるわ! ほら! もっと痛がれええ! 私の気待ちはこんなもんじゃないぞおおお!! 」
「っあぁあああぁあぁあぁあ!」
那由ちゃん。好きな気持ちじゃなくて違う気持ちが伝わるんじゃないかな?
by.倉間 叢雲
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