俺の彼女はいつも隣に

作このえ りのん:校正ヴァルキュリア

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『.........君...』

『.......と君』

『......拓斗君?  』

誰かが俺を呼んでいる。

目を開く。どこかのお店の店内なのだろう席に座っていた。相席には知り合いの女の子だろうとしか分からない人が座っていて、俺に話しかけていた。

なんで分からないかって?  まぁおそらく夢なのだろう。その子は顔が黒く塗りつぶされていて見れない。声は聞こえないが、何故か何を言っているかわかる。唇の動きを見ているのもあるが、何故か頭に浮かんでくる。

この子は誰なんだ?  二人きりという事はデートか?  今誰だか知ったら未来変わったりするのかな?  某耳無し猫形ロボットが出てくるアニメでもやってたな。何しろ好きな人と結婚している未来を知ったら、その後の主人公の動きが変わってしまい未来も変わってしまったらしい。そう考えると知らない方がいいのか?   でも......

誰か知りたい!!!

『......ぇ......』

でも、もうヒントがないな。

『.........ねぇ、拓斗君!  』

「な、なに!?  」

呼ばれている事に気づいていなかった。

『.........聞いてなかったですよね?  』

「......はい。すんません。ちょっと考え事してて」

ご機嫌斜めになってしまったようだ。

『もう!  しっかりしてください!  ......そんなに考え事して何かあったんですか?  ......もしかして、私に至らない所があって......幻滅したとか...ですか...?  』

!!

「いや!  そんな事じゃない!  大丈夫!  大丈夫だよ!  気にしないで!  幻滅する所なんか無かったよ!  」

涙ぐまれてしまったようだ。彼女をデートに誘って泣かせるなんて......

『......そうなんですか?  ならよかったです』

ホッとしたようだ。よかった。泣かせて終わるなんてことは......あれ?  これで帰り?

そう思って時計を見ると午後7時を回っていた。どうりで外が暗いわけだ。

『......拓斗君、今日楽しかったです。またデートしましょうね!  』

さっきと比べとても機嫌よくなったようだ。

「そうだな!  またしような!  」

二人とも食べ終わって、会計のレシートを持って会計しに行く。彼女に支払いの話をされるが、大丈夫と言ってスっと二人分を出す。
やっぱりね、彼氏が出さないとね。

『ごめんね。ありがと!  』


店を出て、適当な話をして彼女を送って行く。そこでコンビニへ行く事になった。

てれれれてれーんれてれれれれーん

目当ての物を取り、レジへ。

すると、この夏にニット帽とサングラスとマスクをした明らかに怪しい人が入って来た。

『どけぇ!  』

怪しいヤツは、そう言いながらポケットから手を出すと折りたたみ式のナイフを持っていた。ヤツは俺を押し退けながら俺の腹を刺しやがった。そのまま押されナイフが横薙ぎに動き、刺したところから横にも裂ける。

夢でよかったー!これ絶対痛いだろ。てか痛いって問題じゃないだろ!

俺は反射的に患部を押さえると色々なものが飛び出ていて気持ち悪かった。

こんな酷い夢があるのか!?  正夢じゃなきゃいいなぁ。

ヤツは俺を刺したあと店員に向き直る。

『おい!  金出せ!  』

店員に黒いバックを投げつける。

倒れながら意識が薄れ、彼女が走り寄ってくるのが見える―――



「うわぁあぁああぁああ!  」

俺は飛び起きた。すると、何かが頭に当たる。強烈に。

ゴン!!!

その音が部屋に響き渡る。

『ぃいったぁあぁああ!!!  』

二人は口を合わせて悲鳴をあげた。......ん?  二人?  誰?

目を開けるとそこには那由がいた。
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