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第6話
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「ここか?」
「うん。下ろして」
彼はエリカを肩から下ろした。
二人が辿り着いたのは、廃屋の片隅にある井戸だった。だいぶ使われていないようで、井戸水を汲み上げる滑車が壊れて残骸が散乱し、雑草も多く茂っている。
「井戸であれば、すでに穴が開いているから、冥界の蓋が開こうと目立たないわけか」
「ずっと使用されている《生きている》井戸であれば、蓋も開かないのですよ。地下の水脈が常に流れ続けていて、淀んだ空気もたまりません。ただ、この井戸は死んでしまっていて、それも神官が清めた後で埋めたわけでもなさそうだから、蓋も開きやすくなっていたようです」
エリカは法力を補助として使いながら、井戸を覗き込む。黒々とした闇が延々と広がっているようだ。不穏な風が下から上へ吹き出している。明らかに地上の風ではなく、濃くねっとりとまとわりつく、冥界の風だった。エリカは鼻を摘まんだ。
「臭いますね。ひとまず、冥界の蓋を仮に封じておきましょう。他のものが出てこないように」
手をかざすと、金色をした法力の糸がしゅるしゅると指先から伸び、井戸を網状に覆う。
「あなたの予想は外れたのでは?」
男はふと言った。
「ここには冥界の蓋以外に何もない。女の死者がひとり出て来ただけのようだ。女を冥界に追い返せばそれで終わりではないか」
「その女《ひと》には舌がなかったでしょう? 魂が傷ついていた。死ぬ時にそうそう魂が傷つくことはないし、傷ついた魂で冥界の蓋をくぐってくるのは相当なことですよ」
それに、井戸にある冥界の蓋を封じたはずなのに、この辺りに漂う冥界の気配はちっとも薄くならないのだ。
「ならば、《死者の声》を聞くか」
「法力では難しいのに、どうやって……」
いつのまにか、男はその腕に竪琴を持っていた。弦は6本。軽く触れると、世にもたおやかな音楽が鳴り響く。繊細な指使いだった。
エリカは男の指から、法力とは違う力を感じ取った。並みの神官では気づかないほどに微弱な力だ。法力が陽であるならば、その力は陰。世間では『魔力』と呼ばれている。
しかし、魔力を使用しているにも関わらず、竪琴で紡がれる音色は繊細で美しい。甘い天上の調べだ。
耳を澄ませているうち、女を捕まえていた金の腕輪がするりと手首から抜ける。蛇はとさりと草地に落ちて、ゆらゆらと頭を揺らした。
「……金蛇くん。酔っ払ってる?」
蛇はエリカの問いに一瞬びくっとしたものの、頭を振り続けた。どうにも彼の意思に反した行動のようだ。蛇はそのままぽとりと口元の石を吐き出した。
石が変化し、若い女の死者が現われる。女はきょろきょろと辺りを見回し、怯えた様子を見せたが、男の竪琴の音色に気付くと、竪琴に近寄っていく。
男は竪琴の曲調を変えた。途端、竪琴から夜の霧のように魔力が女に降りかかる。女は男へ口をぱくぱくと動かした。男も会話するように頷いている。
ぴん、と男が竪琴の弦を強く弾いた。女に降りかかった魔力が、廃屋へと吸い込まれていくのを見て、彼は竪琴を引くのをやめた。
「何をしたのですか?」
「竪琴を媒介にその女と話をした」
「なんと言いましたか」
魔力を使って? とは聞かなかった。
法力は生者のための力、魔力は死者のための力だ。元々、魔力の性質は、死者を慰めることに長けている。
――本当に、この人はだれかしら。
ここまで魔力の気配を隠し、魔力を法力に偽装したまま、聖女を欺ける男もそうそういまい。
エリカは男が自分を気にしているらしいことに気付いていたのだが、あえて魔力のことは何も言わないことにした。
「――自分は舌を切られ、井戸に落ちて死んだ者である。冥界にうまく渡れず彷徨っていたところ、恐ろしいものを見たから逃げて来た、と告げている」
「恐ろしいもの?」
男は「恐ろしいもの」の正体を聞くため、もう一度竪琴を弾く。すぐに男は何かに気付いたように、視線をエリカへ向けた。
かさかさっと音がしたと思ったら、二人に近づく人影があった。腰の低い老人が歩いてきて、エリカたちを見つけるや、眦をきりりと吊り上げ、拳を振り上げた。
「ここは遊び場じゃねえぞ! 勝手に入るなっ!」
「おまえはここの主人か」
闖入者に竪琴を持ったままの男が問う。
「主人じゃなかったらなんだ! 出ていけ!」
男の足元で、女の死者は背を向けたままぶるぶると震えていた。老人を見ようともしない。
「うん、これは」
「なるほど、な」
エリカも男も同じ結論に至ったようだ。
「金蛇くん、縛って」
彼女の命に従った蛇は瞬く間に全身で老人を縛り上げた。
「何をする! 法力を悪用する神官崩れが! この屋敷には、おまえらにやるものなど何にもないわい! 放せ放せ!」
地面に転がりながら毒を吐く老人に、新鮮な心地を覚えた。いつも万人に敬われる聖女が「神官崩れ」という暴言を浴びせられることはそうそうあるはずもない。今はこんなにプリティーな幼女に、「神官崩れ」。神官の中にはごくたまに少女のような容姿の者もいることにはいるが、さすがに幼女はいない。
「残念ながら、これも故あってのことなのですよ、おじいさん」
エリカは言葉遣いを丁寧なものに変えた。幼女から急に大人びた言動が出て来たことに、老人はわかりやすく目を白黒させる。
「ひとつ、確認したいのですが。……あなたは、自分が先ほどまで何をしていたか、覚えていますか?」
「はあ? んなもん、飯食って、外に出て散歩して、グーグーがとろとろ動いてやがったから蹴ってやったんだよ!」
「グーグーとは何です?」
エリカは冷静に訊ねた。
「ああん? グーグーったらグーグーだよ! 働きますと言ったから雇ってやったのにちっとも動きやがらねえ。その代わりに文句ばかり言って、ピーチクパーチクとうるせえ。……あ、グーグー! そんなところで寝てやがったのか! こいつめ! こっち向け、はよ働かんか! ぐえっ」
老人が悲鳴を上げたのは、急に男が老人を蹴り上げたからだった。
「聞くに堪えない声だ。悪人はどこへ行こうが悪事を働く。それが地上か冥界かという違いだけだ」
男は腰を下ろすと、老人の懐をまさぐり、小さな巾着袋を取り出した。ぶるぶる震えたままの女へと投げる。
「そこにお前の舌が入っている。持っていけ」
女はそろそろと巾着を持ち、大事そうに胸に抱えた。
「ねえ、あなたにお願いしてもよいでしょうか?」
不思議そうな顔になる女。エリカは自分の右隣に佇む少女に目をやった。
エリカが今着ているワンピースの本来の持ち主である。少女の死後、両親がワンピースを売ったのだろうが、ワンピースと一緒に本人の霊もついていたのだ。古着屋で会った時は自分のことも忘れかけ、ほとんど消えかけていたのだが、冥界の蓋近くにいる今は少し元気になって、きょろきょろと周囲の様子を伺っている。今であれば言葉も通じるだろう。
「この子も一緒に冥界に連れていってあげてください。あなたと一緒で行き先もわからずに、ずっとひとりでいたみたいだから。暗い冥界の道でも、ふたりで行くなら悪くないと思いますよ」
女はエリカの隣の少女を見た。少女は不思議そうな顔をしたままだが、女がにこりと笑顔で手招きすると、安心したように寄っていく。
「聖女から祝福を送ります。どうか、次の生では苦しみの少ない人生でありますように。……もしもその子が気に入ったなら、今度は姉妹として生まれてきなさい。お互いを支え合えるように」
二人はしっかりと頷いた。
エリカはほっとして、女のために井戸に張った法力の網を緩め、冥界の蓋を開けてやる。女と少女は、ふらふらと井戸へ歩いていき、井戸のふちに手をかけたと思ったら、ふっと消えた。
残ったのは蓑虫のように転がる老人のみ。男は老人を乱暴に担ぎあげ、
「冥界追い返すか」
と、いとも簡単に言ってのけるのに、さすがにエリカも苦笑いした。
元々、エリカの目には老人が生者には見えていなかった。井戸のあるこの廃屋の元の主人だったのだろうが、とっくに死んでいる。死者の濃い匂いをぷんぷんさせているどころか、悪霊の類に成り果てていたのだ。
事情はこんなところだろう。
老人と若い女は主従関係か何かで、老人は女を虐げていた。何かのはずみで女の舌を切り落して殺した。死者となった若い女は舌とともに魂を損なっていたため、彷徨い、老人の方は死んだことに気付かないまま、悪霊と化し、冥界の蓋を開いたのだろう。
普通の神官なら、生きるか死ぬかの緊張感をもってことに対処しただろう相手だ。それを適当に扱える男はただものではない。
「ええ、ちょっと待って。金蛇くんを外すから……」
老人を井戸から冥界に戻すため、エリカは金蛇を腕輪に戻した。老人はどこかのタイミングで気を失ったらしく、ぴくりとも動かない。
だが、一瞬のことだった。老人は井戸に落ちる刹那、かっと目を見開くと、エリカのいる方へ口から何かを飛ばした。
とっさに右腕でかばうと、邪気を受けた袖はゆらりと燃え上がる。
「うん。下ろして」
彼はエリカを肩から下ろした。
二人が辿り着いたのは、廃屋の片隅にある井戸だった。だいぶ使われていないようで、井戸水を汲み上げる滑車が壊れて残骸が散乱し、雑草も多く茂っている。
「井戸であれば、すでに穴が開いているから、冥界の蓋が開こうと目立たないわけか」
「ずっと使用されている《生きている》井戸であれば、蓋も開かないのですよ。地下の水脈が常に流れ続けていて、淀んだ空気もたまりません。ただ、この井戸は死んでしまっていて、それも神官が清めた後で埋めたわけでもなさそうだから、蓋も開きやすくなっていたようです」
エリカは法力を補助として使いながら、井戸を覗き込む。黒々とした闇が延々と広がっているようだ。不穏な風が下から上へ吹き出している。明らかに地上の風ではなく、濃くねっとりとまとわりつく、冥界の風だった。エリカは鼻を摘まんだ。
「臭いますね。ひとまず、冥界の蓋を仮に封じておきましょう。他のものが出てこないように」
手をかざすと、金色をした法力の糸がしゅるしゅると指先から伸び、井戸を網状に覆う。
「あなたの予想は外れたのでは?」
男はふと言った。
「ここには冥界の蓋以外に何もない。女の死者がひとり出て来ただけのようだ。女を冥界に追い返せばそれで終わりではないか」
「その女《ひと》には舌がなかったでしょう? 魂が傷ついていた。死ぬ時にそうそう魂が傷つくことはないし、傷ついた魂で冥界の蓋をくぐってくるのは相当なことですよ」
それに、井戸にある冥界の蓋を封じたはずなのに、この辺りに漂う冥界の気配はちっとも薄くならないのだ。
「ならば、《死者の声》を聞くか」
「法力では難しいのに、どうやって……」
いつのまにか、男はその腕に竪琴を持っていた。弦は6本。軽く触れると、世にもたおやかな音楽が鳴り響く。繊細な指使いだった。
エリカは男の指から、法力とは違う力を感じ取った。並みの神官では気づかないほどに微弱な力だ。法力が陽であるならば、その力は陰。世間では『魔力』と呼ばれている。
しかし、魔力を使用しているにも関わらず、竪琴で紡がれる音色は繊細で美しい。甘い天上の調べだ。
耳を澄ませているうち、女を捕まえていた金の腕輪がするりと手首から抜ける。蛇はとさりと草地に落ちて、ゆらゆらと頭を揺らした。
「……金蛇くん。酔っ払ってる?」
蛇はエリカの問いに一瞬びくっとしたものの、頭を振り続けた。どうにも彼の意思に反した行動のようだ。蛇はそのままぽとりと口元の石を吐き出した。
石が変化し、若い女の死者が現われる。女はきょろきょろと辺りを見回し、怯えた様子を見せたが、男の竪琴の音色に気付くと、竪琴に近寄っていく。
男は竪琴の曲調を変えた。途端、竪琴から夜の霧のように魔力が女に降りかかる。女は男へ口をぱくぱくと動かした。男も会話するように頷いている。
ぴん、と男が竪琴の弦を強く弾いた。女に降りかかった魔力が、廃屋へと吸い込まれていくのを見て、彼は竪琴を引くのをやめた。
「何をしたのですか?」
「竪琴を媒介にその女と話をした」
「なんと言いましたか」
魔力を使って? とは聞かなかった。
法力は生者のための力、魔力は死者のための力だ。元々、魔力の性質は、死者を慰めることに長けている。
――本当に、この人はだれかしら。
ここまで魔力の気配を隠し、魔力を法力に偽装したまま、聖女を欺ける男もそうそういまい。
エリカは男が自分を気にしているらしいことに気付いていたのだが、あえて魔力のことは何も言わないことにした。
「――自分は舌を切られ、井戸に落ちて死んだ者である。冥界にうまく渡れず彷徨っていたところ、恐ろしいものを見たから逃げて来た、と告げている」
「恐ろしいもの?」
男は「恐ろしいもの」の正体を聞くため、もう一度竪琴を弾く。すぐに男は何かに気付いたように、視線をエリカへ向けた。
かさかさっと音がしたと思ったら、二人に近づく人影があった。腰の低い老人が歩いてきて、エリカたちを見つけるや、眦をきりりと吊り上げ、拳を振り上げた。
「ここは遊び場じゃねえぞ! 勝手に入るなっ!」
「おまえはここの主人か」
闖入者に竪琴を持ったままの男が問う。
「主人じゃなかったらなんだ! 出ていけ!」
男の足元で、女の死者は背を向けたままぶるぶると震えていた。老人を見ようともしない。
「うん、これは」
「なるほど、な」
エリカも男も同じ結論に至ったようだ。
「金蛇くん、縛って」
彼女の命に従った蛇は瞬く間に全身で老人を縛り上げた。
「何をする! 法力を悪用する神官崩れが! この屋敷には、おまえらにやるものなど何にもないわい! 放せ放せ!」
地面に転がりながら毒を吐く老人に、新鮮な心地を覚えた。いつも万人に敬われる聖女が「神官崩れ」という暴言を浴びせられることはそうそうあるはずもない。今はこんなにプリティーな幼女に、「神官崩れ」。神官の中にはごくたまに少女のような容姿の者もいることにはいるが、さすがに幼女はいない。
「残念ながら、これも故あってのことなのですよ、おじいさん」
エリカは言葉遣いを丁寧なものに変えた。幼女から急に大人びた言動が出て来たことに、老人はわかりやすく目を白黒させる。
「ひとつ、確認したいのですが。……あなたは、自分が先ほどまで何をしていたか、覚えていますか?」
「はあ? んなもん、飯食って、外に出て散歩して、グーグーがとろとろ動いてやがったから蹴ってやったんだよ!」
「グーグーとは何です?」
エリカは冷静に訊ねた。
「ああん? グーグーったらグーグーだよ! 働きますと言ったから雇ってやったのにちっとも動きやがらねえ。その代わりに文句ばかり言って、ピーチクパーチクとうるせえ。……あ、グーグー! そんなところで寝てやがったのか! こいつめ! こっち向け、はよ働かんか! ぐえっ」
老人が悲鳴を上げたのは、急に男が老人を蹴り上げたからだった。
「聞くに堪えない声だ。悪人はどこへ行こうが悪事を働く。それが地上か冥界かという違いだけだ」
男は腰を下ろすと、老人の懐をまさぐり、小さな巾着袋を取り出した。ぶるぶる震えたままの女へと投げる。
「そこにお前の舌が入っている。持っていけ」
女はそろそろと巾着を持ち、大事そうに胸に抱えた。
「ねえ、あなたにお願いしてもよいでしょうか?」
不思議そうな顔になる女。エリカは自分の右隣に佇む少女に目をやった。
エリカが今着ているワンピースの本来の持ち主である。少女の死後、両親がワンピースを売ったのだろうが、ワンピースと一緒に本人の霊もついていたのだ。古着屋で会った時は自分のことも忘れかけ、ほとんど消えかけていたのだが、冥界の蓋近くにいる今は少し元気になって、きょろきょろと周囲の様子を伺っている。今であれば言葉も通じるだろう。
「この子も一緒に冥界に連れていってあげてください。あなたと一緒で行き先もわからずに、ずっとひとりでいたみたいだから。暗い冥界の道でも、ふたりで行くなら悪くないと思いますよ」
女はエリカの隣の少女を見た。少女は不思議そうな顔をしたままだが、女がにこりと笑顔で手招きすると、安心したように寄っていく。
「聖女から祝福を送ります。どうか、次の生では苦しみの少ない人生でありますように。……もしもその子が気に入ったなら、今度は姉妹として生まれてきなさい。お互いを支え合えるように」
二人はしっかりと頷いた。
エリカはほっとして、女のために井戸に張った法力の網を緩め、冥界の蓋を開けてやる。女と少女は、ふらふらと井戸へ歩いていき、井戸のふちに手をかけたと思ったら、ふっと消えた。
残ったのは蓑虫のように転がる老人のみ。男は老人を乱暴に担ぎあげ、
「冥界追い返すか」
と、いとも簡単に言ってのけるのに、さすがにエリカも苦笑いした。
元々、エリカの目には老人が生者には見えていなかった。井戸のあるこの廃屋の元の主人だったのだろうが、とっくに死んでいる。死者の濃い匂いをぷんぷんさせているどころか、悪霊の類に成り果てていたのだ。
事情はこんなところだろう。
老人と若い女は主従関係か何かで、老人は女を虐げていた。何かのはずみで女の舌を切り落して殺した。死者となった若い女は舌とともに魂を損なっていたため、彷徨い、老人の方は死んだことに気付かないまま、悪霊と化し、冥界の蓋を開いたのだろう。
普通の神官なら、生きるか死ぬかの緊張感をもってことに対処しただろう相手だ。それを適当に扱える男はただものではない。
「ええ、ちょっと待って。金蛇くんを外すから……」
老人を井戸から冥界に戻すため、エリカは金蛇を腕輪に戻した。老人はどこかのタイミングで気を失ったらしく、ぴくりとも動かない。
だが、一瞬のことだった。老人は井戸に落ちる刹那、かっと目を見開くと、エリカのいる方へ口から何かを飛ばした。
とっさに右腕でかばうと、邪気を受けた袖はゆらりと燃え上がる。
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