セ○クスしないと出られない部屋にノンケ球児2人詰め込んでみました

とくち

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セックスしないと出られない部屋にノンケ球児2人詰め込んでみました〜敗者の5日目〜

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目が覚めて、最初に感じたのは、またも背中に貼りつく、カピカピのシャツだった。

「……うわ、またかよ……」

アンダーシャツ。
汗と精液を吸った布が、また俺の体にぴったりと張りついている。

すぐに脱いだ。
バリッと音がするくらい、固まってたシャツが、ゆっくりと肌から剥がれていく。

「っくっ……うわ、きも……」

手元にくしゃくしゃにしたアンダーを放り出して、ベッドの横で、しばらく裸のままぼうっとしていた。

すると、隣から。

「ぐがー……っ、ふが……ぐ、ふ……」

康平のイビキ。
熟睡だった。やっぱこいつ、図太いわ……。

「おい、康平。起きろ」

体を軽く揺らすと、康平はうっすら目を開けて、ぼんやりと俺を見上げた。

「……んぁ……おはよ……やっぱ……寝てもうてたなぁ……」

寝ぼけた声。でも、すぐに表情が戻る。
そして、すごく自然な調子で言った。

「……じゃ、早速やろか。ご丁寧に、ベッドの上にローション置いてくれとるし」

その言葉に、俺は思わず視線を逸らした。

見なくてもわかってた。
ベッドの上、毛布の真ん中。
無造作に置かれた、オレンジキャップのボトル。

あの、ぬるぬるの、ローション。

「……」

やる。
やるって、確かに昨日、決めた。

「……なぁ、康平。昨日のジャンケンの結──」

言いかけたその瞬間だった。
康平が、俺の言葉をさえぎるように、にこっと笑って言った。

「優しくしたるから。安心せえよ」

「……?」

その言い方に、なんか、ぞわっとした。

「……なんて顔してんねん。ま、処女失うねんから、そうなるか」

処女。
その単語が、あまりにも軽やかに投げかけられて、面食らった。

「……俺、昨日……じゃんけん負けた?」

康平は、肩をすくめて、また笑った。

「うわー、お前、こっすいなぁ。一撃で俺の勝ちやったわ。俺がグー、お前がチョキで」

グーとチョキ。
そう言われたら、そんな気がしてきた。
あの瞬間の記憶はほとんどなかったけど、康平の口ぶりに、納得した。

じゃんけん。
そうだった。

「……ほな、早速……」

康平の声が、すぐ間近で聞こえた。

顔が、こっちに近づいてきた。
そう思った瞬間、視界から康平の顔がスッと下に潜り込む。

そして──
ぺろっ。

「……え?」

胸の先端。
右の乳首に、ぬるりと生ぬるい舌が這った。

「は?っ……な、なにやってんだよ」

「……あ、乳首はそんな感じへんのや」

そう言いながら、今度は左。
ぺろ……ぬりゅっ……ちゅ、ちゅう……。

「いや、だから……何を……!」

康平は顔を上げずに言った。

「え、“セックス”やけど?」

その言葉が、喉の奥で引っかかった。
セックス。
昨日まで何度も口にしてきたくせに、今、目の前で実際に“それ”が始まってみると、なんか、言いようのない恥ずかしさと、妙なこそばゆさがあった。

「セックスって、その……ケツに入れるやつじゃ……」

言いかけた俺の言葉をさえぎるように、康平の顔が、また近づいてきた。
にやっと笑ったあと、ボソッと呟く。

「はー……これやから、童貞は」

「え?」

「“前戯”って知らんの?」

前戯。その単語を知ってるのと、自分がされるのとでは、あまりにも距離があった。

そう言いながら、康平は俺の肩を押し倒すようにして、首元に顔を寄せてきた。

そして──
ぺろ……っ。

「……っん……!」

耳たぶ。
ぬるっと濡れた舌が、ねちっこく這う。
それだけで、肩がビクッと跳ねた。

「あー、耳なんか。よしよし」

「……な、なにが……っ」

康平の吐息が、耳の穴に直接かかる。
くすぐったくて、でも、なんか、それだけじゃない。

くちゅ……ぺろっ……ちゅっ……ちゅう……。

唾液の音が、耳の奥に響いて、ゾワゾワが首から背骨に落ちていく。

「はぁっ……っ……んんっ……」

自分の口から出た声に、びっくりした。
なんだよ、これ……何なんだよ、これ……!

「はは、初々しいなぁ。さすが童貞」

「ぁ……うっせ……っ」

耳に舌をねじ込まれたまま、そう言い返すのが精一杯だった。
なのに康平は、楽しそうに笑っている。

「ちょっとは、やる気になってきたみたいやな?」

そう言って、右手の人差し指で、俺の股間を「ツンッ」と突いてきた。

「──っ!」

視線を落とす。
そこにあったのは、言い訳のしようがない状態だった。

ちんこが、完全に、まっすぐに、フルボッキしていた。

ぴくっ……ぴくっ……。
ぴんぴんに張った皮が、鼓動と一緒に震えてる。
ちょっと触れただけで、腰がビクンと跳ねそうになる。

「……う、そ……なんで……」

男に、耳を舐められて。
冗談みたいな話だ。
そんなことで、こんなに勃つなんて……。

「はは、気持ちええんやろ?」

康平の指が、また「つん……」と触れる。

ちゅっ、ちゅる……ぺろぺろ……んちゅ……。

耳に、また舌が滑り込んできた。
同時に、勃起したちんこが、またぴくんと跳ねる。

「や、……やば……っ」

息が詰まりそうになって、腰を浮かせようとして、またビクンと弾ける。

俺、どうなってんだよ……。
なんで、こんな……。

それでも、手は動かない。
身体は、言うことをきかない。

気づけば、康平の手が俺のチンコに添えられたまま、ローションのキャップが、カチッと音を立てて外されていた。

「……じゃ、ちょっとずつ……慣らしていくで」

康平の手が、ローションをたっぷりとった指をぐちゅぐちゅ動かす音を響かせながら、俺の太ももの裏に触れる。ぬるぬるして、冷たい。

「ちょっと冷たいけど、我慢してな?」

「……え、ちょ……うわっ……」

ぬちょっ……ぷちゅっ。
肛門に、ひんやりした感触が押し当てられた。

「っ……ぁ……!」

指の腹が、ローションを塗り広げながら、肛門のしわに沿って、ゆるゆると押し当てられてくる。
その、迫ってくる異物感に、思わず体がピクッと跳ねた。

ぬりゅっ……ぬちゅっ……んちゅ……。
そのタイミングで、耳に、ぺろっと舌が這う。

「……ッあ、……あっ……」

声にならない息が漏れる。

耳が、ぞわっとする。
腰が引けそうになるのを、康平の片手ががっちり押さえたまま。

「よーし、よしよし……」

そのまま、康平が腰を落として、「ぷちゅっ」と、何かが吸い込まれるような感触がした。

「……っ、え……っ?」

「一本目、すんなりやなぁ」

康平が、耳元でサラッと言う。

「……な、に……?」

「もう、入っとるで」

「えっ、うそ……だろっ?」

「ほら、見えへんか?指、ほらほら」

腰を少し浮かせて、自分の後ろを見ようとして、無理だった。

だけど、わかった。
肛門の奥の、今まで感じたことのない場所に、異物が“いる”。

くちゅ……くちゅっ……。
康平が指を軽く回し始めると、
中がひくっと締まるのが自分でも分かる。

「うっ……あっ……ぅ……!」

喉の奥から漏れる声が止まらない。
気持ちいい、っていうのとは違う。変な感覚だった。

んちゅ……ちゅ、ぺろ……くちゅ……。
耳はずっと、ぺろぺろと甘く舐められている。

その舌のぬるさと、後ろの異物感が交錯して、頭の奥がじんじんしてくる。

「……あー、てか、この部屋、なんなんやろなー。ほんま」

「知、るかよっ……あぁッ……!」

康平の気の抜けた独り言が、逆に腹立つ。

それでも、指は止まらない。
耳も、舐め続けられてる。

ぬちゅっ……くりゅっ……にゅ、にゅ……っ!
肛門の中で指がゆっくり、ゆっくり円を描くたびに、腰の奥がむず痒くて、でも逃げられなくて。

「……よし、二本目、いくで」

「え、まっ……ぅっ!!」

ぷちゅっ……ずりゅっ……くちゅぅ……。

「っっ……!!」

ギチッと音がした気がした。
二本目の指が、ずぶっと押し広げてくる。

「は、ぁっ、あっ……!」

広がっていく。引き裂かれるみたいな感覚。
とは少し違うけど、確実に“自分の内側に入ってくる何か”があった。

「おー、二本目も軽々や。素質、あるんちゃう?」

「な、何が素質だよっ……!ば、バカ!」

康平はケラケラ笑いながら、でも指の動きはゆっくり、ねっとりと続けてくる。

くちゅ、ずちゅ、にゅぷ、ぬちゅぅ……。

肛門が、じわじわと押し広げられて、粘膜にローションがぬるぬると擦れて。

なのに、ちんこは、ぴんぴんだった。

ぴく、ぴくっ……。
仰向けの俺の股間。
真っ赤に怒張したちんこが、呼吸に合わせてピクピク震えてる。

「ぅっ、は……ぁ……っ」

言葉にならない吐息ばかりが漏れて、もう、指の数すら数えられない。

「……よし、三本目、いこか」

「えっ……ま、っ、待っ……!」

「大丈夫大丈夫、優しくするから」

ずちゅっ……ずりゅ、くちゅぅ……っ!。

ぬるりと、指がさらに広がった。
指三本分が、肛門の奥に入っている。
強烈な圧迫感。
その現実が、じわじわと喉元まで迫ってくる。

「……っあ、っ、く、ぁ……ッ!」

腰が勝手に跳ねる。
けど、康平の手がしっかり押さえてて、逃げられない。

ぬりゅっ、くちゅっ、くりゅ……にゅぅぅっ……。

開かれてる。
俺のケツ穴が、男の指で、開かれてる。

気持ちいいわけじゃないのに、ちんこは、今まででいちばん硬くなっていた。

「……あっ……く……ッ」

「うーん、指三本は、まぁ……ちょっとキツそうやな」

康平が言った。
その声のトーンがやけにのんびりしてて、俺は思わず叫んだ。

「なら、ぁっ、抜けよっ!!」

「いやいや、慣らさなあかんからな。このまま、ちょっとキープで」

「キープってなんだよ、キープって……ッ!」

でも、言ってる間にも
くちゅ……ぬちゅっ、ぐちゅぅ……。

三本の指が、肛門の奥でゆっくりと回され続けてる。
もう、痛みとかは感じなかった。
ただ、気持ち悪いくらいに“中に何かがある”っていう事実が、
じわじわと脳まで登ってくる。

そのときだった。
康平の顔が、俺のちんこの方にぐっと近づいてきた。

「……俺も、これは初めてなんやけどな。うまいこと、できるかわからんけど……」

「……な、え、なにが……」

「童貞卒業前に、処女卒業って、流石に可哀想やしなぁ」

「な……っ、だったら、変われよっ!!」

俺の叫びに、康平はクスッと笑った。
そして、あっさりと言い放った。

「サービスしといたる」

そのまま──
パクッ。

「っっ……!?」

ちんこが、口の中に咥え込まれた。

ぬちゅっ、ちゅる、じゅる……くちゅ、ちゅっ、ちゅぱ……!

熱くて、柔らかくて、ぬるぬるした粘膜が、俺のカリ首をくちゅくちゅと包み込んでいる。

「う、そ……っ、なにこれ……ッ!!」

その間も、肛門には、まだ三本の指が、ぬちょぬちょと動き続けてた。

くりゅっ、ぬちゅ、ぐにゅ……。

前も後ろも、ぬるぬると責められて、腰の奥がどうにかなりそうになる。

「や、ばっ……やっ……!」

じゅるっ、ちゅぱっ、ちゅく……ぺちゅぅ……!
康平の舌が、裏スジにねっとりと這い、唇が竿の根元をくちゅりと吸い上げる。

「ぅ、っっっあ、あ、やばっ……あっ、あっ……!」

喉の奥から、勝手に声があふれる。
頭の中が、白くなっていく。

くちゅっ、くちゅ……ずりゅ、ぐちゅぅ……ッ!

尻の中でも、指がじわじわと刺激してくる。
三本の異物がうごめくたびに、腰が勝手に跳ねる。
跳ねるたびに、咥え込まれたちんこが深くまで吸われて

「く、るっ……来る……っ!!あっ、出、出……っ!」

その瞬間。

ぷはっ。
康平が口を離した。
ぬちょっと、糸を引きながら。

「っっ……え、は……!? な、なんで……っ」

指も、同時に抜かれていた。
ぐぷっ、と、冷たい空気が肛門に流れ込んで、穴がじんじんと脈打ってるのが分かった。

「ほな、そろそろかな」

康平は、ゆっくりと身体を起こした。
そして、ぬるぬるに濡れた、皮のむけたチンコを、見せびらかすように、俺の目の前に差し出した。

「ここからが、“セックス”やな。勇人が言うとった、ケツに入れるやつ」

「……っ」

あてがわれた。

ぬちゅっ……。
ローションが塗られたその先端が、ぴたりと、俺の肛門に押し当てられる。

「……っ……ッ!」

押されてないのに、体がすでに跳ねた。

ぬるぬるしてる。温かい。
でも、それ以上に怖かった。

ちゅ……くちゅ……ぬりゅっ……。
ぬるぬると、先端だけが押し当てられたまま。
康平は、ゆっくり、ほんのわずかずつ腰を沈めていく。

「ぅっ……あ……っ、やっ……!」

「静かにせぇ、力、抜け」

「力、抜くって、無理だろ……っ……これ……ッ!」

ぬちゅっ、ぬちゅ……ぐ、ぬ……ぬりゅぅぅ……ッ……

──入った。

「っっ……!!」

今までの指とは、まったく違う。
太い。硬い。熱い。
一瞬、呼吸が止まる。
視界がグラッと揺れた。

「……あー……よしよし、奥までまだいってへんからな。焦るなよ」

康平の声が、遠くで響いてる気がした。

「くぅぅぅ……っ、あっ、くっ……うあ……ッ!」

ギチギチと、中が押し広げられていく。
肛門のまわりが、ビリビリと痺れてる。

だけど──康平の腰は、もう止まってた。

「……このへんかな。いったん、このまま、馴染ませよか」

そのまま、数秒間。
まるで、時間が止まったみたいだった。

入ってる。
康平のチンコが、俺の中に。“セックス”って、こういうことだったのかよ。

「……勇人」

康平が、ふと俺の下半身を見て言った。

「お前、ケツ穴にチンコ入れられてんのに、ずーっと、ビンビンやん」

「……っ!」

視線を下げる。
ぴん、と張りつめたちんこが、腹に当たって跳ねてた。

「う、そ、だろ……」

「はは、動いても良さそうやな。いくで?」

そう言った次の瞬間
ずちゅっ……ぬちゅ、ぐっ……!

康平の腰が、ゆっくり引かれて、そのまま、またズブリと押し込まれた。

「っっ……ぅああ……!」

引き抜かれていくときのスースーした感じと、再び押し広げられるときのギチギチとした感じ。

んぬ……ぬちゅっ……ぬる……ずぶっ、ぐっ……!

腰が、ゆっくりと、でも確実に出入りしていく。
自分の中に、康平がいる感覚。
肉と肉が、ぬるぬると、擦れ合ってる生々しい実感が、頭を揺らす。

そのタイミングで、康平の顔が、また近づいてきた。

「……あ、や……康平!耳、やめ……っ」

ちゅ、くちゅ……んちゅ……ぺろぉ……。
唇のすぐそばで、康平が耳をぺろりと舐める。

でも、それだけじゃなかった。

ちゅ……。
そのまま、唇に触れてきた。
唇が重なった。
男同士の、ファーストキス。

「ん、っ……んんっ……!」

逃げようとする間もなく、康平の舌がぐいっと割り込んできた。

ちゅるっ……ちゅっ、ぬちゅぅ……。
ねっとりと舌が絡んできて、俺の舌を押し広げて、絡みついて、吸い上げていく。

「ん、ぅっ……く、……んっ……!」

キスされながら、尻を突き上げられながら、頭が、ぐしゃぐしゃになりそうだった。

康平が唇を離す。
糸が、ぴとぉっと伸びて、二人の口元をつなぐ。

「……はは。やば。……女のマンコより、気持ちいかも、これ……っ」

「な……んだよ、それ……ぁっ」

康平は腰をゆっくりと回しながら、俺の奥をぬるぬると刺激してくる。

ぐっ、ずちゅ、ぬちゅっ……っく、くちゅ……ッ!

肛門に入ってるのが当たり前みたいに馴染んで、動かれるたびに、奥がズクンと痺れる。

「や、ば……な、んか……っ」

どんどん、熱が登ってくる。

ぬりゅっ、くちゅ……んっ、ずぶ、ぐちゅぅ……!

鼓動が早くなる。
息が詰まる。

「や……だ、康平!タンマ!ダメ、や、ばい……!」

何が“やばい”のか、自分でもよくわからなかった。
でも、体の奥が熱くなって、縮こまって、押し上げられてきて

「うっ、あっ、あああ……あっあっあっ!!」

その瞬間。

びゅるっ、びゅっ……っぴゅっ!
ちんこが、勝手に跳ねた。

何も触れてないのに、ただ、ケツの中で康平が腰を動かしてるだけなのに

「……う、そ……俺、今……出、た……?」

白濁が、腹に、胸に、跳ねるように飛び散っていた。

「ふはっ……マジかよ……」

康平が、口元を歪めて笑った。

「勇人、お前、ケツだけで、イくって……お前、エロ動画かなんかか……?」

「……っっ、うるせ……っ」

顔が熱い。
全身が震えてる。
出したばっかのちんこが、まだ脈打ってる。

情けなかった。
でも、それ以上に、康平のチンコは、まだ、奥でビクビクと震えていた。

「……でも、俺も、もう、限界……っ」

ずちゅっ、ずぶっ、ぐちゅ、ぐっ……!

最後の数ピストン、ぎゅっと、締められるような圧迫。

「勇人、俺も、いく……っ、く……うぐっ……!!」

びゅっ、びゅるるっ、ぴゅっ、びゅっ……!
熱いものが、中に溢れた。

「あっ、……ぅあ……ッ!!」

腰の奥が、どくどくと脈打って、俺の中に、康平が出したことを、はっきり感じてしまった。

瞬間。
視界が、ぐらっと揺れた。
ホワイトアウト。
真っ白。

**

「ジリリリリリリッ!!」

甲高い電子音が、耳元で響き渡る。
びくっと跳ね起きると、枕元の目覚まし時計が、時間を告げていた。

AM 6:30。

「……は、っ……?」

視界が広がっていく。
天井。木目の天井。
ポスター。野球部の集合写真。
自分の部屋。

「……え、は……!? 夢……!?」

慌ててスマホを手に取る。
画面には、日付が表示されていた。

大会、前日。

現実だった。いや、現実に戻ってきた……?

身体を見下ろすと、パジャマの上下を着ていた。
ちんこも、もちろんしまわれている。
シーツも、べたつきひとつなかった。
もちろん、康平は居ない。

「……は? どういうこと……」

脳が混乱して、夢の記憶がじわじわと、現実の皮膚を侵食してくる。

──康平と、“セックスした”。
ローションのぬるぬる感。
耳を舐められた感触。
挿れられた、あの圧迫感。
そして……中に、出された。

「……!」

そのときだった。
肛門の奥に、ズキンと走る、明確な痛み。

「ッ……ぁ、な、なに……ッ」

一拍置いて、腹の奥から、ぐるるるる……と、不穏な音が響いた。

便意?いや、“それ”とは違う。
重くて、熱くて、何か、ひっかかるような違和感。

慌てて立ち上がって、トイレへ駆け込んだ。
腰を下ろすなり、出た。
腹の奥から、“何か”が、ぬるりと出た。

ひと息ついて、恐る恐る便器を振り返る。

白濁。
水面に浮かんだソレは、紛れもなく“精子”だった。
しかも、大量に。

「……は、夢、じゃない……? え……?」

喉の奥から、微かに漏れる声。
口の中が乾く。

「……は……?」

頭の中が真っ白になる。

昨日までのあの部屋。
康平。
ちんこ。
ローション。
突っ込まれた。
出された。

ドアの向こうから、母親の声。

「あんた、いつまでトイレ入ってんの!早く支度しなさーい!」

「……あ、……うん……!」

答えた声が、わずかに震えた。

顔を上げても、トイレの壁はただの白いクロス。
あの“継ぎ目のない白”ではない。

あれは、なんだったのか。

夢なのか。
現実だったのか。
でも、さっき、ケツから出たのは……うつむいたまま、手のひらで額を押さえた。



~~~~~~
続く...というか、勝者の5日目編もあります
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