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花言葉

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「百獣の王であるライオンのような髪ですって。失礼しちゃうでしょ?私のどこがライオンなのよ!がおーっ!って噛みついてやろうかと思ったわよっ!」
「くすくす。エミリーに噛みつかれても喜んじゃうんじゃない?」
「あら?リリーは私に?みつかれたいのかしら?」
「え?」
 ビックリして目が丸くなる。
「やだ、リリーを傷つけるようなこと私がするわけないじゃない。ねぇ、それよりも……ラナンキュラスの花言葉知っているかしら?」
「確か花の色によって違うのよね。白は純潔、紫は幸福、オレンジは……」
 そこで言葉が止まった。
 エミリーが私の止めた言葉先を口にする。
「秘密主義」
 そう。オレンジ色のラナンキュラスの花言葉は「秘密主義」だ。
「ふふふ、私たちにピッタリよね。秘密を抱え、そして、こうして二人で秘密の逢引をしているんだもの」
「逢引っ?」
 逢引って言葉って、愛し合う男女が合うって意味だったんじゃ……。
 真っ赤になると、エミリーが楽しそうに笑った。
「他の人が見たら、きっとそう思うでしょうねって、いうことよ。リリー。本当は、女子会なのにね」
「あ、そうね。うん、そうだわ。他の人が見れば、秘密の逢引に見えるわね……特に、今日は迷路の奥が垣根でふさがれていて、ここは本当に秘密の場所のようになっていたもの」
 エミリーがぺろっといたずらっ子のように下を出した。
「あれ、私がやったのよ。ロイホール夫人にお願いしたの」
「え、エミリーが?」
 エミリーが恥ずかしそうに頬っぺたを両手で挟んでもじもじっとする。
「だって、この間は他の人の邪魔が入っちゃったでしょう?私ね、もっとリリーとお話したかったの。だから、今日は邪魔者が来ないようにと……」
 そうだったんだ!
 あの垣根……。私とエミリーの仲を引き裂くような壁のように見えて悲しくなってしまったけれど、本当はエミリーがもっと仲良くなりたいと設置したものだったなんて……。
「ありがとう。私も、もっとエミリーとおしゃべりしたかったから、嬉しい」
 事実を知ってしまうと、あの垣根は、私たちの秘密を守ってくれる鎧のように感じるから不思議だ。
「ねぇ、リリー、今日のドレス、本当に素敵よ。この花の形の飾りが何より素晴らしいわ。最近になって社交界で噂になり始めたものかしら?」
 エミリーがコサージュに目を止めた。
「噂に?ごめんなさい、私、社交界の話にはうとくて。そんなに広まっているの?エミリーは情報通ね」
「そこまではまだ広がってないんじゃないかしら?だけれど人一倍流行に敏感な母……いえ、王妃様が気にし始めたみたいよ?」
 ああ、仕立屋は王室御用達だからブーケ・ド・コサージュの売り込みをしてるのかしら?そうね。王妃様が身に着け始めればすぐに広がっていくでしょうね。



=============
エミリー、ポロリと……
リリーは気が付かない……。

読者様は察しがいいので「!!!」ってなってる。
物語はそうして進んでいく。

あ、それで、噛みついてやろうかと思ったって、オネエっぽいよね?
というわけで、

オネエっぽい台詞大募集!パフパフパフ~!
気がむいたらおすすめのセリフ教えてください。

ああ、それから、邪魔が入らないようにエミリーが設置した垣根でしたwwww
独占よくぅwww

それから、花に私が詳しいわけではない。まったく覚えられない。コピペばかり。
どんな花かな?と気になったら、ぜひコピペして検索してみてね。かわいいよ。
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