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第一章 一新紀元
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…
結局私は、日が暮れるまで見つかることはなかった。
子どもたちは楽しんでくれたようで、三時間くらい動きっぱなしだったのに、帰る足取りは軽かった。
生徒たちの楽しむ姿を見れるのは、先生冥利に尽きるというものだ。
私も猫さんと一緒に、帰路につく。
「教師、いい仕事ですね。いろんな子がいるから、自分の見る世界も広がります。」
「ちびっこたちに振り回されて疲れちゃった……それにしても、キミの魔法は強烈だね……まさか、あんなところに突っ立っていたのに、全くわからないなんて…」
そう、私はかくれんぼが始まってから、一歩も動いていないのだ。
神聖魔法の制限が無くなったことによって驚くほどに引きあがっていた魔法の出力を、試してみたかったのもある。
結果、適正魔法である認識阻害では特に顕著だった。
「神聖魔法の枷が外れて、魔法の出力が上がった……というか、自分の本来の力が出せるようになったみたいです。でも、今日は気合を入れすぎたかもしれません。こんなに疲れたのは、初めてです…。」
「初めて学校に来た時にもしかしてと思ったけど、やっぱりそうだったんだね……元々それだけ使えたら、あの時………いや、よくない事言った、ごめん」
「大丈夫ですよ。でも、あの時は、私と母が風魔法が得意ということを知ってか、炎魔法を中心に使ってきましたから、対抗できたかは分からないですね。」
「そいつ陰湿だね、火使うくせに」
…猫さんが、謎の冗談を披露する。
生徒たち以前に、猫さんとはもう気心の知れた仲である。最近、彼女は今までとは違った一面を私に見せてくれるようになってきた。
…
「そういえば、領主様の娘さん…。あの子って、いったい何者なんですか?」
「今日何か、気になることでもあった?」
「勘違いかもしれないですけど、あの子だけ、私に気づいていたみたいなそぶりを見せた瞬間があって…。それに、風も吹いてなかったのに、髪の毛が揺れているように見えたんです。」
「そう……領主さんが帰ってきたら、聞くといいよ……ワタシの口では、説明しきれない」
そう言って、はぐらかされてしまった。
…だが、自分も含め、元々この街にいる人は、少なからず秘密や辛い過去を持っている。
無理に追及するような真似は、するべきでないだろう。
結局私は、日が暮れるまで見つかることはなかった。
子どもたちは楽しんでくれたようで、三時間くらい動きっぱなしだったのに、帰る足取りは軽かった。
生徒たちの楽しむ姿を見れるのは、先生冥利に尽きるというものだ。
私も猫さんと一緒に、帰路につく。
「教師、いい仕事ですね。いろんな子がいるから、自分の見る世界も広がります。」
「ちびっこたちに振り回されて疲れちゃった……それにしても、キミの魔法は強烈だね……まさか、あんなところに突っ立っていたのに、全くわからないなんて…」
そう、私はかくれんぼが始まってから、一歩も動いていないのだ。
神聖魔法の制限が無くなったことによって驚くほどに引きあがっていた魔法の出力を、試してみたかったのもある。
結果、適正魔法である認識阻害では特に顕著だった。
「神聖魔法の枷が外れて、魔法の出力が上がった……というか、自分の本来の力が出せるようになったみたいです。でも、今日は気合を入れすぎたかもしれません。こんなに疲れたのは、初めてです…。」
「初めて学校に来た時にもしかしてと思ったけど、やっぱりそうだったんだね……元々それだけ使えたら、あの時………いや、よくない事言った、ごめん」
「大丈夫ですよ。でも、あの時は、私と母が風魔法が得意ということを知ってか、炎魔法を中心に使ってきましたから、対抗できたかは分からないですね。」
「そいつ陰湿だね、火使うくせに」
…猫さんが、謎の冗談を披露する。
生徒たち以前に、猫さんとはもう気心の知れた仲である。最近、彼女は今までとは違った一面を私に見せてくれるようになってきた。
…
「そういえば、領主様の娘さん…。あの子って、いったい何者なんですか?」
「今日何か、気になることでもあった?」
「勘違いかもしれないですけど、あの子だけ、私に気づいていたみたいなそぶりを見せた瞬間があって…。それに、風も吹いてなかったのに、髪の毛が揺れているように見えたんです。」
「そう……領主さんが帰ってきたら、聞くといいよ……ワタシの口では、説明しきれない」
そう言って、はぐらかされてしまった。
…だが、自分も含め、元々この街にいる人は、少なからず秘密や辛い過去を持っている。
無理に追及するような真似は、するべきでないだろう。
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