【完結】死ぬとレアアイテムを落とす『ドロップ奴隷』としてパーティーに帯同させられ都合よく何度も殺された俺は、『無痛スキル』を獲得し、覚醒する

Saida

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怒り、叫び

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思わず顔を顰めてしまうほどの臭いがした。

何かは分からないが、腐ったようなにおい。

吐き気がこみ上げてくる、酸っぱいにおい。


『違う……これは……』

川の中で、振り返った。

木に、赤い実がなっていた。

一つ、二つ……急速に膨らんで、いつものように、大量の実がなっている状態に近づいている。

風もないのに、緑の葉が揺れていた。

川の向こうには渡さんぞと、木そのものが怒っているような動きだった。

体がかたくなっていく。

そして自由が利かなくなっていく。


『くそっ……』

木から渡りたい岸の方へ、何とか首を戻す。

『あとちょっとなのに……!』

体が下がっていく。

あと少しで触れられるほど近づいた異形が、ゆっくりと遠ざかっていく。

『おい、何とかしてくれ!!!』

心の叫び。いつもと同じように、全く声は出ない。

小さくなっていく異形に向かって、なりふり構わず叫んだ。

『お願いだ!!

頼む!!

もううんざりしてるんだ。

頼む、お願いだ!

頼む……!』



僕はふっと笑った。

『わかってるさ。

何度やってもだめだった。

救いの手が差し伸べられることなんて……』

抗うのをやめ、異形の神を睨んだ。

そして気が付いた。

『あれ……』




異形の神が、動いている。
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