【完結】死ぬとレアアイテムを落とす『ドロップ奴隷』としてパーティーに帯同させられ都合よく何度も殺された俺は、『無痛スキル』を獲得し、覚醒する

Saida

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5つのアイテム

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僕は自分の指を噛んだ。

二つ目に授かった、苦痛を消し去ってくれたスキル――言うなれば「無痛スキル」のおかげで、痛みはない。

深く噛んだ指から、どろりと流れ出た血のにおいが広がる。

「来い、フィンチ」

僕は小さく、呟いた。

すると目の前に、5つのアイテムが現れた。



『転移する吸血鳥の羽根ペン』

スキルでドロップしたアイテムの一つだ。これもSレアアイテムとして図鑑に載っていたから、すぐに使い方はわかった。

『自分の血を使って、その羽根ペンで対象物に名前を書く。

名前を書かれた対象物と、血のついた羽根ペンは、吸血鳥フィンチの名を呼ぶことで、血のにおいを頼りに持ち主のところへ転移してくる』

学者が腰につけている頭陀袋の中からなので、うまく転移してくるだろうかと心配だったが、問題はなかったようだ。

羽根ペンをポケットにしまい、3つのアイテムを素早く装備する。

文句なしの矛、『ターナスの剣』。

物理攻撃に対する高い防御力を誇り、さらに魔力による攻撃は無効化してしまうチートアイテム、『封魔する羽衣』。

魔法の技術を持たぬ者でも、直感的に中~上級魔法が扱えるようになる『略式を帯びた手袋』。

残り一つのアイテムは装備品ではないため、羽根ペンとは反対のポケットに入れる。

「おい、何をしている!」

気付かれた。

顔を上げると、戦士ゴダスが鋭い視線をこちらに向けていた。彼の声で、残りのパーティーメンバーも僕の変化に気が付く。

最も近くにいた学者の顔は、凍り付いていた。

「おい、学者! こいつの管理はお前の仕事だろう!」

ゴダスが近づいてきて、彼の胸倉を掴む。

「なぜだ! なぜこいつが武器を持っている?」

「し、知らない! 私は何も……」

「ふざけるな!」

「グッ……」

ゴダスに殴られた学者は、地面を転がった。


戦士ゴダスが、僕の目の前に立ちはだかる。

「おい、お前。何のつもりか知らんが、その剣を置け」

こうして相対すると、強烈な圧だ。

同じ生物とは思えないほどに大きくて、分厚い体。オークの血でも入ってるんじゃないかと疑いたくなる。

『それでも……やるしかない』

僕は剣を構えた。


ゴダスはそれを見て、眉をあげる。

「ほう? 俺と一戦交えようって腹積もりか?」

「馬鹿なことはよせ」

「何考えてるんだよ」

魔法使いアルアと神官メーテが、ゴダスの後ろについて言う。


「見て分からないのか?」

僕は顎を上げて言い返した。

ゴダスのこめかみを走る太い血管が浮かび上がった。

「ちょうどいい。

俺もストレスが溜まっていたところだからな」

ゴダスは自慢の大斧を、背中から抜いた。

そして威圧するように、二度三度、音を立てながらを振る。


しかし恐ろしくはなかった。

この大斧も、事前に考えた勝算のうちの一つだったからだ。
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