セブンティーン

ひらおかゆきこ

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⑦塚本の部屋で★

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「わっ!広いね」
塚本の部屋に入った途端、エディが嘆声をあげた。

マンションは大幅にリフォームされていて、広々としたリビングは開放感があった。インテリアは男らしくシンプルで、あまり余計な装飾はない。

「ゆっくりしたい時は、伊豆に別荘があるから、そっちに行くんだ。ここは仕事部屋なんだ。ドラムセットはこっちだけど━━見るだけだよ」

塚本がそう言って導いた部屋は、6畳ほどの広さで、新品同様のドラムセットが、まるでディスプレイのように置かれていた。
小さいスタジオになっていて、スポットライトのような照明も付いていた。

「ここで練習するの?」
エディは入口に立ったまま、塚本に尋ねた。

「しないよ。言っただろう、ドラムは映画の役作りでちょっとやっただけでね。ここは写真撮影用なんだ。今は練習なんかする暇はないよ」
ドラムに触れながら塚本は笑った。

「ドラマーの役をやってから、やたらドラムを叩く写真を撮らせてくれって取材が多くてね。田代の入れ知恵でこんな部屋を作って、真似だけしてポーズをとるんだ。これだとらしく見えるだろう」

映画の中で塚本は、病気でドラムが叩けなくなる悲運のドラマー役だった。

「でも、やっぱり澄生はドラムが似合うよ・・・」

セットの側に立つ塚本に、エディは寄り添う様に体を近付けた。
塚本はその肩を抱き寄せ、髪にそっと触れた。二人の目が合う。
エディの頬は少し上気していた。

その頬を両手で挟むと、塚本は唇を重ね合わせた。
人形のように整った形の唇を、舌でそっとなぞり口を開けさせると、中に忍び込んだ。

「ん・・・っ」

触れ合わせようと差し入れた塚本の舌に、エディは自分から舌を絡めてきた。それが塚本をひどく、欲情させた。

ゆっくりとお互いの舌を絡め合う、長い、長いキスになった。
エディは息が苦しくて、頭がぼうっとしてフラフラになり、やっと塚本に支えられていた。

「おいで━━」
唇を離して、エディの手を引くと、塚本は奥の寝室へ誘った。
ダブルベッドが置かれた、広いベッドルームだった。

二人はベッドに横たわり、さっきのキスの続きをした。今度は互いを貪るような、激しいキスになった。囁きが耳を擽る。

「エディ━━好きだよ」
「僕も━━好き」

背の高い塚本に抱かれると、小柄なエディはすっぽり覆われてしまう。

だんだん唇が耳たぶやうなじに移動して、髪をかき分けられ、愛撫に変わる。
感じやすいところを辿られて、エディは喘ぐような声を上げ、塚本にしがみついてきた。背中に手を回して、体を密着させてくる。
お互いの熱くなった部分がぶつかった。

塚本はエディのセーターの中に手を滑り込ませた。
脇腹に唇を付けながら上に捲りあげると、白い胸が現れた。なめらかな、ほくろひとつない肌を見て、塚本の手は止まらなくなった。

塚本の脱がせ方はとても巧みだった。セーターの袖から、そっと片腕を抜くと、もう片方の腕も抜き、最後に髪型をこわさないよう、優しくセーターを首から脱がせた。そして自分もワイシャツを脱ぎ捨てる。筋肉に鎧われた、逞しい胸が現れた。

エディの胸をそっと撫でると、双つの蕾の片方に触れる。ほんの少しだけ外向きの、薔薇色の乳首は敏感で、塚本の指に摘まれてすぐに先を尖らせた。首筋に這わせた舌が、そのままもう片方の乳首へ動く。そして今度はそれを口に含んだ。

「あぁぁ・・・」

エディの口から声が漏れた。逃れようとする腰を、塚本はしっかり押さえて離さない。

「感じているね」
「澄生・・・」

塚本はジッパーを下ろし、少年の膨らみを握った。

「僕もだよ、ほら━━」

そう言いながらエディの手を、自分の逞しくなった部分に導いた。

「もっと感じて━━」

塚本は頭を下げると、エディのものを口で愛撫をはじめた・・・

それはすぐに堅さを増し、やがて少年を快楽の波が襲った。

「ダメ・・・イっちゃうよ」
「エディ・・・可愛いよ」

エディが一度達すると、塚本は動きを止め、その脚を大きく広げさせた。

これまでの反応から、エディが男同士の経験があることを、塚本は見抜いていた。ただエディが嫌がれば、最後までは行けないかもしれないと思っていた。

しかし塚本の潤わせた指が入り込み、敏感な部分を探り当てたとき、エディの体は大きく震え、耐えきれずに声を挙げた。すでにその悦びを知っているかのように、焦れた様子を見せた。

「お願い・・・来て・・・」

塚本はゆっくりと体を進めた。感触を確かめるように一瞬そのまま留まり、奥へ進んでから動きを早めた。

エディの喘ぎ声が激しくなる。少年は高みへ登り詰め、塚本も絶頂を迎えていた。

あの瞬間、エディはカン高い声を上げた。目を閉じた恍惚とした顔を見て、塚本は思い出した。
あの、ライブハウスで見た━━エディがステージで倒れて行く時と同じ表情だ、と思った。
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