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第2話 巻き込まれてしまったようだ
しおりを挟むまず初めに言っておくことがある。魔法陣によって異世界召喚されたのは、俺を含めた五人である。
残りの四人は魔法陣が出て来た際に教室に残っていた、充剣と他三人の女子である。
他クラスのため名前は知らない。
「改めて、私の名前はコルビィン・サズ・アールフォドであり、この王国の王である。今勇者様方がいるここは、アールフォド王国の王城である。そしてここはグラスフィードという世界だ」
この中で一番偉いだろうと思える男の人、コルビィン・サズ・アールフォドはそう言った。
んー、王様って言えば良いのだろうか?
俺は呑気にそんな事を考えていた。
「ちょっと、待てよ!」
すると、充剣の声が今いるこの部屋で響いた。
充剣イケメンだから大声出せないと思ってたけど、意外と出すんだな。
俺は充剣が大声を出すところを初めて見たためそう思ってしまう。
実際のところ、なにに対して待ってほしいんだろ。
「どうしましたかな、勇者様」
王様はそう口にした。
充剣の大声に対して王様の声には、なんだが威圧感が感じるような気がする。
「あ、いや。その、ここは地球じゃないんだよな?」
「そうです。先ほども申しました通り、ここは地球という場所ではなくそちらの言葉を使うと『異世界』という場所になります」
謎の威圧感を出している王様に対して充剣はそう言った。が、少し弱っている。
イケメンでもやはり、何かを感じているようだ。
そこで、王様の横に立っていた一人の男が何かに気が付いたのか、王様に近づいて耳元で何かを呟いた。
その瞬間、王様は俺たちを何度か見てくる。
「むっ!? これは得をしたのかも知れんな。では、勇者様方にはまず、この世界の現状からお伝えしようと思う」
王様はそう言って、再び口を開いた。
「今この世界では、人間族と魔人族で戦争をしています。戦争をしている理由は、魔人族側からの宣戦布告です。戦争が始まった初めの方は我々人間族の優勢だったのだが、時間が経つにつれ魔人族が優勢になり人間族は劣勢になってしまった。このままでは人間族はいずれ魔人族にやられ、死ぬまで奴隷扱いをさせられてしまう。だから、あなた方勇者様方をここに召喚したのだ」
王様はペラペラとこの世界で起きている(人間族と魔人族の問題)事を話してくれた。
それと、王様の話を俺なりに言ってみるとこうだ。
お前らは人間族の王である、おれ俺のいう事を聞き、魔人族と戦えばいい。その後のことは、自由にさせてやる。まあ、活躍次第だがな。ゲハハハハハッッ!!!
んー、ラノベ的にはこんな感じなのだが、俺なりになのでこんな感じな解釈になる。
だが、もしかすると‥‥‥今話した内容以外に隠していることがあるのかもしれない。他にも魔人族との戦争が終わったら捨てられる又は、欲しいモノをいくらでもやるからと言ってきて死ぬまで雑巾のように使われる。
まあ、この発想は、ラノベの読みすぎって感じだからこんな考え方を持ってしまう。
あ、それと、この世界に魔王がいるのなら、倒してくれとか言ってくるだろう。
俺は呑気にそんな事を考えながら王様の話を聞いていく。
と、そこで、充剣の近くにいた一人のギャルっぽい女子が声を上げた。
「というか、元の世界に帰れないの~?」
おい、さすがに敬語使わないん?
同じ人間として、ギャルだとしても常識はさすがにあるだろうと思っていた俺の気持ちは破られ、そんな声を心の中でそう呟いた。
「勇者様、さすがにそれは無礼かと思われます」
王様の横にい立っていた一人の男がそう言った。
パッとみた感じ、太っている。たぶん、栄養を取りすぎているんだろう。
そう男に言われ、さっき口を開き敬語なしで話した女子が口を開こうとして、
「よいのだ、コーバート。こちらにおられるのは、異世界の勇者様方だ。初めの方はこう言った感じがいいだろう」
王様がそう言った。
なんて優しいんだろう。
「わかりました。コルビィン様がそう言うのなら仕方ありませんな」
コーバートと呼ばれた男はそう言って後ろに下がる。
女子の方を見てみると、あんまりビビってはいないようだった。
「それで、元の世界に帰れるかと言う話なのだが、今の段階ではハッキリとは分かっておらん。今分かることは、その情報を魔王が持っていると言うことだけだ」
俺の予想通りだった。魔王という存在はしっかりとこの異世界に存在をいる。が、今のところは、倒せとは言ってこないようだ。
「は? って、帰れないってどういうことだよ!」
「勝手に召喚しといて帰れないの!?」
「待ってよ。家族が待ってるんだよ!」
「家に帰りたいよぉ~......」
帰れないとい事を知った充剣達はそう言ってギャーギャー喚き出した。
なんてこった。というか、この姿を学校のみんなにも見てもらいたい。
何故俺がこのような事を思ったのかというと、今の充剣の姿を学校では絶対に見れないからだ。だから、充剣に憧れを抱いている人や好きな人には見てもらいたい。
何せ充剣は、学校ではアイドル的存在なのだから?
かくいう俺も冷静さを保っているように見えるのだが、少しは焦っている。だか、昔からの癖というかなんというか、先生に怒られても怯まず、ヤバイ犬に出会って吠えられても怯まない。そんな感じで人生を過ごしてきているので、冷静を保つことはできている。
「勇者様方のお気持ちは分かりますが、召喚した以上分かってもらいたい。それに、魔人族との戦争で勝利を収めることが出来たら、褒美を沢山やろう」
王様はギャーギャー喚く充剣達にそう言った。
すると......ギャーギャーするのが収まり、何やら四人で話し合い始めた。すっごい小声で。
「迅翔、褒美ってことは沢山の宝石とかもらえるんじゃない? 元の世界に帰ったら高く売れるやつとか」
「いいえ、この世界で四人で幸せに暮らした方がいいと思う。あっちにいっても四人結婚出来るわけじゃないしなんならこっちで幸せになろ」
「みんなの言う通りかもしれないですね。どうします、迅翔君」
「そうだな。三人の言う通りだよな。そうするか!」
話し合いが終わったのか、
「王様、話は分かりました。俺達に任せてください」
充剣はそう口にした。
え?俺は話し合わなくていいの? まあ、モブだし無視するよね。
俺はそう思った。
そこで、
「それでは、コルビィン様。これから私から話をさせてもらいます」
「うむ。私は仕事が余っているので後は頼むぞ」
王様でもコーバートでもない現地人の人が口を開きそう言った。
王様はそう言うと、俺達に背を向けて部屋から出て行く。
「では、次は私からお話しさせていただきますね。私の名前はメーバ、この城で魔法研究を主にやっています」
メーバと名乗った女性はそう言って、俺達の方にやってくる。
近くで見ることにより、メーバの外見がよく分かる。年は分からないが、20歳くらいだと思う。それに着ている服はほとんど白色で、着るというより羽織るタイプのようだ。
「それでは、早速なんですが、勇者様方のステータスを見せてもらいたいと思います。では、そちらの方来てください」
「分かりました」
メーバがそう言うのと同時にどこから現れたのかわからない女性二人が、水晶のような玉を持ってきた。
指名をされた充剣は、メーバのもとへ歩いて行く。
「まずは、勇者様の名前を教えてください」
「俺の名前は、充剣迅翔です」
名前を聞かれた充剣。とりあえず、礼儀っぽい喋り方でそう言った。
「ではミツルギ様は、この水晶に手を触れてください」
メーバがそう言うと、充剣は水晶に右手を触れた。
すると......水晶の上から透明な板が現れたのだ。
名前 :充剣迅翔
種族 :人間(異世界人)
レベル:1
ギフト:聖剣使い(聖剣を扱える)
スキル:剣術Lv1・身体強化Lv1・解析・言語習得
魔法 :火魔法Lv1・光魔法Lv1
称号 :異世界人・勇者
その透明な板をよく見てみると、そのような事が書いてあった。
そこで俺は納得した。今透明な板に書いてあるものが、ステータスというものだということを。
「な、なんですか!? Lv1でこのようなステータスになるのですか!?」
それを見たメーバは、驚くような声を出してそう口にする。
その結果を見ていたコーバートや周りにいる人達が驚きの声を上げている。
「ミツルギ様、あなた様はこの国の宝と言っても過言ではないステータスを持っています」
メーバはそう言うと、ギフトやスキルや称号について話し始めた。
‥‥‥長い。
すごく長い。説明だけのはずなのにめっちゃくちゃペラペラ話すんだが。
というわけなので、メーバが話した事を簡単にまとめる。
『ギフト』とは、異世界召喚された時に神から授けられる異世界人限定の特典。
『スキル』とは、この世界では全ての人々が持っているもの。
『称号』とは、その者自体を表すもの。
『魔法』とは、自身の持つ魔力で発動させるもの。
これら四つがまとめた結果である。ちなまにメーバの話は、これの二倍はあった。
それから充剣に付いていた女子三人のステータスも調べていった。
そしてこれから俺のステータスを調べる。
「では、キリサメ様。この水晶に手を触れてください」
「はい」
メーバにそう言われ、俺は返事をして水晶に右手を触れる。
瞬間、パァッと一瞬光りーー。
名前 :霧雨灯流
種族 :人間(異世界人)
レベル:1
ギフト:
スキル:鑑定・解析・言語習得
魔法 :
称号 :異世界人
俺のステータスが出てきた。だか‥‥‥ギフトに何も書いてなく、スキルは全くなく、称号には勇者が書いてなく、魔法すら覚えていなかった。
それを見たメーバが声を上げる。
「どういうことですか!? ギフトもスキルも称号も魔法が全く書かれてない。これは‥‥‥村人並。いえ、村人以下のステータスではないですか!」
そして吠えるかのようにしてそう言った。
「ちょっと待ってください! まさか‥‥‥異世界召喚に巻き込まれたんですか!!??」
メーバの口からはまさかの言葉が解き放たれた。
俺って巻き込まれたの??
理解不能な展開に俺の脳みそは全く話についていくことができなかったのだった。
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