エテルノ・レガーメ

りくあ

文字の大きさ
161 / 165
第16章︰2人で

第154話

しおりを挟む
「あれからフランはどうだ?」

怪我人の治療が一段落した僕達は、一度レジデンスへ戻って来た。

「元気みたいだよ。ギルドのみんなが気にかけてくれるから、僕も安心してる。それはそうと…戦争の方はどうなってるの?砦の先に進んだんだよね?」
「あぁ。砦は突破したようだが、その先にある平原で混戦状態が続いているらしい。ある程度薬を作り終えたら、私達もまた戦場へ向かう事になるだろうな。」
「…僕、ちょっとフルリオに行ってくるよ。」
「フルリオで何をする気だ?」
「ノディ様に会って話をしてくる。あの方は総務だったよね?戦争をやめるようにお願いしてくるよ。」
「悪い事は言わない。…やめておきなさい。」
「なんで!?こんなに沢山人が死ぬような事を、どうしてする必要があるの!?人間と吸血鬼の間に距離を取って、お互い静かに暮らす事がどうしてこんなに難しい事なの!?」
「お互いの憎しみが消えなければ、争いは無くならない。どちらか一方でも憎しみを持っていれば、それだけで戦う理由が出来てしまう。そういう世の中になったのよ。」
「駄目かどうかは言ってみなきゃわかんないよ。止められても僕は行く。」
「…無事に戻れる事を祈るわ。」

ヴェラの元を離れ、フルリオにある領主の屋敷を訪れた。



「失礼します。」

僕は緊張した面持ちで部屋の扉を叩き、ノディ様の部屋へ足を踏み入れた。

「…何用だ?」
「お話があって来ました。僕の話を聞…」
「悪いけど来客中だよー?ノディの所の門番は、ろくに仕事もしないで何やって…」

先に部屋に来ていた、1人の青年がこちらを振り返った。どこかで見た事のある千草色の髪が、風に吹かれてフワリと広がった。

「………ハイト?」
「んー?君は誰?どーして俺の名前を知ってるの?」
「あ、えっと…なんとなく…。どこかでお会いした事が…あるような…。」

初めて会ったはずの彼の顔が、何故だか目に焼き付いて離れなかった。

「まーそれはどうでもいーや。悪いけど話はまた今度にしてよー。今は俺がノディと話をして…」
「お前は、ただ茶を飲みに来ただけだろう?お前は確か、レジデンスの幹部だったな。…話があるなら座れ。」
「あ、ありがとうございます。」

青年の隣に並んで腰を下ろすと、彼は不服そうな表情を浮かべた。

「でーなんなの?話って。俺さぁー全く関係の無い話をされるの嫌いなんだよねー。」
「お前は黙って茶を飲め。」
「…はいはーい。」
「えっと…今起きている、戦争の事で話したい事があって来ました。」
「それで?」
「戦争を止めて下さい。お願いします!」

僕は向かい側に座るノディ様に向かって、深く頭を下げた。

「…ねぇ君さ。どーして戦争が起こってると思う?」
「それは…人間と吸血鬼のどちらかに、不満や憎しみがあるからではないでしょうか…?」
「まーそれもあるけど、1番は自分達の身を守る為だよ。その為に、吸血鬼も人間も武器を持って戦うんだー。」
「自分の身を守るのなら…お互いの領土の境を越えず、自分達の生活を守るべきじゃないんですか?」
「じゃー君には、今ここに生きてる生命の全ての生活を保証する力はある?」
「それは…無理です。」
「でしょー?人間は吸血鬼を、吸血鬼は人間を恐れてるこの世の中では、境なんて物は…有る様で無いものなんだ。」

彼は体勢を崩し、欠伸をしながら難しい言葉を口にした。ノディ様と親しげにしている様子を見る限り、恐らく彼も総務の1人なのだろう。

「では…その境を、絶対に超えられない壁にしてしまえばいいって事ですか?」
「絶対に超えられない壁?そんなのどーやって作る気?」
「人間の領土にある、とある島では…吸血鬼を寄せ付けない為の結界を張っています。それに似たようなものを魔法で作れたら、人間も吸血鬼も安心して生活が出来ると思いませんか?」
「君…もしかして吸血鬼もどきなのー?」
「あ、はい…。黙っていて、すみませんでした…。」
「別に俺はそんな事、気にしないけどさー。そんな結界を魔法で作ろーとする、お馬鹿さんには興味が湧いたよ。君の名前はー?」
「ルカソワレーヴェ…です。」
「ルカ…?もしかして…その髪色と…目の色はまさか…。」

彼は体勢を起こし、僕の顔を見つめながらブツブツと何かを唱え始めた。

「あ、あの…どうかしましたか?」
「さっき俺の事、ハイトって呼んだよねー?上から下まで名前を全部言えたりする?」
「ええっと…ハイミィ…ナ…ビート…様?でしたよね……?」
「…ノディ。今日の仕事は終わったって言ってたよねー?」
「あぁ。」
「よしじゃー今から本部に帰ろー。彼を連れて、ノディも一緒に。」
「え?本部?」
「わかった。」
「総務と話がしたいんでしょ?続きは総務本部で聞くよ。はーい。手ー借りるよー。」
「えぇ!?な、なんでそんな急に…!?」

彼に無理矢理手を掴まれると、目の前が真っ暗になった。



光に包まれるのを感じると、閉じていた目を開いた。
前方に道が伸びていて、その先に大きな建物が立っていた。白い外壁に黄色の屋根が映え、綺麗に磨かれた窓ガラスが透き通った青色をしている。場所の名前はわからないが、どこかで見た事のある懐かしさを感じた。

「あれ?ここ…。」
「おかえりルカ。ここはクラディーレ。君が元々住んでた所だよー。」
「え?」

後ろから歩み寄ってきたハイト様が、僕の隣に立ってそう口にした。

「ハ、ハイト様…。それはどう言う…」
「何奴じゃ!」

建物の方から声が聞こえ、前を向くとそこに人の姿は見当たらなかった。

「どこを見ておる!こっちじゃ!」
「え?…うわぁ!?」

真朱色をした長い髪が、僕の肩からたれ落ちているのを見て驚きの声を上げた。突然現れた少女は一瞬の内に僕の背後へ回り、背中に張り付くように抱きついている。

「なんじゃお主…随分と弱そうじゃのぅ。もっと殺しがいのある奴かと思ったのじゃがな。」
「こ、殺…!?」
「こーらネイラ。殺しちゃ駄目だよ。彼はステラなんだからー。」
「えぇ!?」「なんと!?」

ネイラと呼ばれた少女と僕は、ステラと言う名前を聞いて同時に驚きの反応を示した。

「ステラだと?ハイト。なぜそう思う?」
「だってさーステラと髪と目の色が同じで、考え方も似てて、凄い量の血と魔力を感じるんだ。おまけに俺の名前も言い当てちゃうし、もーこれはステラ以外に考えられないでしょー。」
「ならばわらわが確かめてやろう。…はむっ。」
「うひゃあ!?や、やめ…待っ……///!」

後ろに抱きついていた彼女が、僕の喉元に噛み付いて血を吸い始めた。次第に身体の力が抜けていき、そのまま気を失ってしまった。



「ぅ…ん…。」
「あ、気が付いた?」

目を開けると、先程の少女とは別の女の子が側に座っているのが目に入った。萩色の鮮やかな髪を頭の高い位置でまとめ、部屋に吹き込む風が左右に分かれた髪を小さく揺らしている。

「えっと…君は…?」
「がーん…!あたしの事は覚えてないのね…。チェリムよ?本当に覚えてない?」
「チェリム?うーん…聞いた事…あるような…?」
「ところで気分はどう?もうだいぶ血は戻ったみたいだけど。」

彼女は僕の腕を掴むと、ブレスレットの色が見えるように顔の前に腕を差し出した。

「えっと…チェリム…様が、僕の事を診てくれたんですか?」
「やだなぁ~。チェリムでいいですよぉ。あたしは休憩ついでに来ただけで、容態を見たのはクレアよ?」
「クレア?その名前もどこかで聞いたような…。」

身体を起こして彼女と話をしていると、扉を叩く音が聞こえてきた。

「おやおや~。もう目が覚めたのかい?」
「ク、クレア様!?」

部屋に入ってきた白髪の女性は、エーリ学院の長であるクレア様だった。

「わしの事を知っておるのか?…まぁ今はどうでもいいわい。どこか痛い所はあるかい?」
「特に…痛い所はありません。ありがとうございますクレア様。それより…どうしてクレア様はここに…。」

彼女はベッドの端に腰を下ろすと、僕の手を掴んで手首に指を当てがった。

「ふむぅ。もう大丈夫そうじゃのぉ~。」
「動けそうなら1階に行きましょ?みんな待ってるわ。」
「え?みんなって?」

部屋を出て階段を降りていくと、リビングに置かれた長テーブルを取り囲むようにハイト、ノディ、ネイラの3人が既に席についていた。

「もう平気か?」
「あ、はい…。ご迷惑をおかけしました…。」
「いやいや。絶対あれはネイラのせーだからさ。気にしなくていーよ。」
「なんじゃ!わらわが全て悪いと申すのか!?」
「えーっと…ルカくんだっけ?ここに座って!」
「は、はい…。」

絵画が飾られた壁の前に置かれた椅子に腰を下ろすと、右手にはハイトとチェリムが座り、左手にはノディとネイラが座っている。残ったクレア様は、僕の正面にある椅子の上にゆっくりと腰を下ろした。

「これでみんな揃ったねー。じゃーまず俺から自己紹介を…」
「はぁ?なぜ自己紹介などする必要があるのじゃ。ステラがわらわの事を覚えてないはずがなかろうに。そうであろう?ステラ~?」

彼女は僕の方を向き、少々圧力のかかった笑顔を浮かべた。

「それがその…。覚えてないです…ごめんなさい。」
「なんじゃと!?」
「ネイラ~いちいち大きな声出さないでよぉ~。耳が痛くなっちゃう。」 
「って事で、俺はハイト。出身はラーズニェで、身分は一応貴族って事になってるよー。けどまー何百年も家に帰ってないから、縁を切られた可能はあるかなー。」
「はいはーい!あたしはチェリム!一応ピシシエーラの領主の娘ではあるけど、あたしもほとんど家に帰ってないんだ~。あんなクソ地味で薄汚い場所に居たくないのよね~あたし。」
「わしの事は、もう知ってるようだったわねぇ?エーリ学院の長をやっとるクレアじゃ。イリスシティアで生まれ、イリスシティアで育ったでのぉ。エーリが家みたいなものなのじゃな。…ほほほ。」
「…フルリオ領主、ノディだ。」
「最後は、わらわかの?わらわはイフェスティオの領主、ネイラじゃ。ハイトやチェリムの様に、好き勝手に歩き回れる程暇ではないのでの?あまりここへは来られないのじゃ。…だがしかし!お主がここに住むのであれば、わらわもここに住む事を考えてやらんでもな…」
「はいはいネイラありがとー。…もー分かってるかもしれないけど、俺達5人が総務って呼ばれてるよ。そして君が総裁のステラ。そこまでは理解出来たー?何か質問は?」

全員の顔と名前はある程度覚えたものの、自分がここで暮らしていた事については、何一つ実感がなかった。

「僕がステラだった事は、ステラ本人から聞きました。けど…記憶の全てが戻った訳じゃないから…イマイチ実感がわかな…」
「そんなものは、その内思い出せばよい!見た所、力もまだ完全ではない故、それを戻す方法もゆっくり考えれば良いのじゃ。」
「それよりも今は、戦争の事を考えませんか…!?」
「あー…そういえば話が逸れたよね。戦争を止める方法について、さっき君が言ってた事を話し合おうかー。正直面倒だけど。」
「なになに?何かいい方法をステラが思い付いたって事?」
「まだ…具体的にどうしたらいいかは分からないんですけど…。」
  
僕はハイトとノディに話した事を、この場にいる全員に説明した。

「ふむ。壁とな?しかしそれじゃと、いつか壁を超えて人間の領土へ侵入しようとする輩が出てくる可能性があるのぉ。」
「どうして?」
「ある程度の高さの基準を設けて高い壁を作ったとして、それよりも高く飛べる吸血鬼が出てきた場合に対処出来んのじゃ。部屋の中に壁を作るなら高さは決まってくるが、世界は広い。どこまでも高く壁を作るというのは、かなり難しい事じゃ。」
「そっか…そうだよね…。」
「後はその壁を作った後に、それを維持出来るかどうがだねー。魔力で作った物は、消えるまで魔力を消費し続ける。それは君にもわかるかなー?」
「あ、うん。その原理は理解してるよ。」
「あたしは結構いい案だと思ったけど…中々上手くは行かないのね。」
「この話は俺達総務でも考えてみるよー。はい。それじゃー話は終わりね。」 

彼はそう言って立ち上がると、他のメンバーもつられてその場に立ち上がった。

「は、話は終わりって…!戦争を止めるって話はどうなったの!?」
「これ以上話しても、すぐには解決しない問題って事ー。何かいい案浮かんだらまた教えてよ。ネイラ程じゃないけど、俺達もやる事あるしさー。」
「そういう事じゃ。時間を空ける事で、いい考えが浮かぶかもしれんじゃろ?急ぎは禁物なのじゃ。」
「わしらにとっても、自分達の仲間が傷つくのは見たくないものじゃ。しかしこれは、避けては通れぬ道…今は辛抱の時じゃの~。エーリの方でも薬の調達を手伝うでの、明日にでも薬を受け取りに来ておくれ。」 
「わ、わかり…ました…。」

誰も居なくなったリビングで、僕はただ立ち尽くす事しか出来なかった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

転生貴族の領地経営〜現代日本の知識で異世界を豊かにする

ファンタジー
ローラシア王国の北のエルラント辺境伯家には天才的な少年、リーゼンしかしその少年は現代日本から転生してきた転生者だった。 リーゼンが洗礼をしたさい、圧倒的な量の加護やスキルが与えられた。その力を見込んだ父の辺境伯は12歳のリーゼンを辺境伯家の領地の北を治める代官とした。 これはそんなリーゼンが異世界の領地を経営し、豊かにしていく物語である。

莫大な遺産を相続したら異世界でスローライフを楽しむ

翔千
ファンタジー
小鳥遊 紅音は働く28歳OL 十八歳の時に両親を事故で亡くし、引き取り手がなく天涯孤独に。 高校卒業後就職し、仕事に明け暮れる日々。 そんなある日、1人の弁護士が紅音の元を訪ねて来た。 要件は、紅音の母方の曾祖叔父が亡くなったと言うものだった。 曾祖叔父は若い頃に単身外国で会社を立ち上げ生涯独身を貫いき、血縁者が紅音だけだと知り、曾祖叔父の遺産を一部を紅音に譲ると遺言を遺した。 その額なんと、50億円。 あまりの巨額に驚くがなんとか手続きを終える事が出来たが、巨額な遺産の事を何処からか聞きつけ、金の無心に来る輩が次々に紅音の元を訪れ、疲弊した紅音は、誰も知らない土地で一人暮らしをすると決意。 だが、引っ越しを決めた直後、突然、異世界に召喚されてしまった。 だが、持っていた遺産はそのまま異世界でも使えたので、遺産を使って、スローライフを楽しむことにしました。

タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。

渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。 しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。 「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」 ※※※ 虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。 ※重複投稿作品※ 表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。

99歳で亡くなり異世界に転生した老人は7歳の子供に生まれ変わり、召喚魔法でドラゴンや前世の世界の物を召喚して世界を変える

ハーフのクロエ
ファンタジー
 夫が病気で長期入院したので夫が途中まで書いていた小説を私なりに書き直して完結まで投稿しますので応援よろしくお願いいたします。  主人公は建築会社を55歳で取り締まり役常務をしていたが惜しげもなく早期退職し田舎で大好きな農業をしていた。99歳で亡くなった老人は前世の記憶を持ったまま7歳の少年マリュウスとして異世界の僻地の男爵家に生まれ変わる。10歳の鑑定の儀で、火、水、風、土、木の5大魔法ではなく、この世界で初めての召喚魔法を授かる。最初に召喚出来たのは弱いスライム、モグラ魔獣でマリウスはガッカリしたが優しい家族に見守られ次第に色んな魔獣や地球の、物などを召喚出来るようになり、僻地の男爵家を発展させ気が付けば大陸一豊かで最強の小さい王国を起こしていた。

【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~

ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。 王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。 15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。 国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。 これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。  

【完結】異世界転移した私がドラゴンの魔女と呼ばれるまでの話

yuzuku
ファンタジー
ベランダから落ちて死んだ私は知らない森にいた。 知らない生物、知らない植物、知らない言語。 何もかもを失った私が唯一見つけた希望の光、それはドラゴンだった。 臆病で自信もないどこにでもいるような平凡な私は、そのドラゴンとの出会いで次第に変わっていく。 いや、変わらなければならない。 ほんの少しの勇気を持った女性と青いドラゴンが冒険する異世界ファンタジー。 彼女は後にこう呼ばれることになる。 「ドラゴンの魔女」と。 ※この物語はフィクションです。 実在の人物・団体とは一切関係ありません。

魔物に嫌われる「レベル0」の魔物使い。命懸けで仔犬を助けたら―実は神域クラスしかテイムできない規格外でした

たつき
ファンタジー
魔物使いでありながらスライム一匹従えられないカイルは、3年間尽くしたギルドを「無能」として追放される。 同世代のエリートたちに「魔物避けの道具」として危険な遺跡に連れ出され、最後は森の主(ヌシ)を前に囮として見捨てられた。 死を覚悟したカイルが崩落した壁の先で見つけたのは、今にも息絶えそうな一匹の白い仔犬。 「自分と同じように、理不尽に見捨てられたこの子だけは助けたい」 自分の命を顧みず、カイルが全魔力を込めて「テイム」を試みた瞬間、眠っていた真の才能が目覚める。

異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた

りゅう
ファンタジー
 異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。  いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。  その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。

処理中です...