16 / 69
14
しおりを挟む
王家室から出ると天井の高い廊下に出た。俺が知っている学校とはまるで違う、貴族の館のようだった。
「ルカ様、王子たちとのご歓談を通して学院での暮らしはイメージできましたでしょうか?」
俺の前を歩くイリスさんが話しかけてくる。ネコなのに普通に喋っているが、魔界では動物が喋るのも珍しくないんだろうか。
「あ、いや……あんまり学院について話をする時間がなくて。俺を名前で呼ぼうとかタメ口使おうとか、そういう話だけしました」
至上様の恐怖政治について知らされただけでした、とは言わずに濁す。
「それでは私から簡単にご説明いたします。ここは学生寮の3階で、今いた王家室は王位継承者のみが使える専用ラウンジです。3階は王族専用階となり、4王子のお部屋もこの階にあります。ルカ様は貴族のご身分として転入しておりますが、アクラマで貴族は一般生徒となりますので、2階の一般寮をお使いいただきます」
「貴族が一般人扱いなんてすごいですね。この学校に庶民はいないんですか?」
「一応はいらっしゃいますが、平民だとしても富豪の資産家ばかりです。各国の有力者の子息・息女が集まり平和の象徴と呼ばれる学校とはいえ、誰もが通える器の広さはありません」
重厚な絨毯が敷かれ、足音のしない階段を降りていく。王族専用階は人気がなかったが、2階に着くとちらほらと生徒の姿が見えた。
「1階には食堂があります。食事に料金はかかりませんが、私がいるときはお部屋にてご用意させていただいてもよろしいでしょうか?」
「あ、はい。わざわざありがとうございます」
「いえいえ。こちらこそご了承いただきありがとうございます」
ネコなので表情はわからないが、イリスさんの声は嬉しそうに聞こえた。俺ではない至上様は話を聞く限り化け物じみているので、こうした会話のやり取りなどなかったのかもしれない。中身が威厳のない俺になって落胆されてもおかしくない中、コミュニケーション上は喜んでもらえていそうでほっとする。
「この寮と向い合せにある、あの建物が校舎です。自主性を重んじる校風なので、クラスや担任という縛る制度はなく、生徒が授業を自由に選択し単位を獲得していく様式です」
「すごい、お城みたいな校舎だ。高校っていうより、大学って感じなんですね」
「コウコウ、ダイガク? ふふ、ルカ様は私の知らないお話をしてくださいますね」
俺が魔界にない単語を口走っても、イリスさんはほほ笑んで終わりにしてくれた。存在しない概念の話はきっと俺にうまくできないので、適当にスルーしてもらえてありがたい。
「到着いたしました。こちらがルカ様のお部屋です」
廊下の突き当りにある部屋にイリスさんが近づくと、扉が勝手に開いた。
「うわ、広い! 俺が住んでた1Kより全然いい……」
中に入ると、広々とした綺麗な部屋が現れた。セミダブルのベッド、テーブルセット、勉強机と本棚があり、キッチンも併設されている。クオリティは全く違うが、寝に帰るだけなのに職場に近い場所を選んだせいで無駄に家賃が高かった1Kを彷彿とさせ、懐かしさを覚えた。
「ルカ様、お気に召しましたか?」
「召しました。一般寮でこのクオリティなのヤバいっすね」
「安心いたしました。それではお食事の準備をしようかと思いますが、その前にシャワーなど浴びられますか?」
(ご飯か、お風呂か……。なんか新婚ネタみたいな選択だな。相手ネコだけど)
ラグドールのイリスさんはもふもふのしっぽを揺らして俺の返事を待っている。
「そしたら、いったんお風呂に入ってきます。朝風呂でいったんスッキリしたいので」
「かしこまりました。青い扉の向こうが浴室でございます」
とりあえずはシャワーを浴びて頭を整理しようと扉を開け、さっそくネクタイを緩める。
魔界に来てから展開についていくのに必死でなんでも受け入れていたが、これから魔法学校で寮生活が始まってしまうというのは、自覚年齢的にも不釣り合いでちょっと恥ずかしい。
(すごいことになってるよな……今日から学生って。魔界を背負う至上様としての生活よりは全然気楽そうだけど)
シャツを脱いでベルトに手をかけたとき、足元をもふもふがかすめた。見ればいつの間に入ってきたのか、ネコイリスさんがこちらを見上げていた。
「ほんとかわいいなぁ。ネコちゃん最高」
これがイリスさんなのはわかっていても、ただの可愛いネコにしか見えないので勝手に口角が上がって目じりが下がった。顎の下を撫でると気持ちよさそうに目を細めたネコちゃんだったが、バキバキと骨が鳴るような音がし始める。
「ん? なんの音──」
──バン!
次の瞬間、ネコが破裂音と共に霧散してイリスさんになった。上裸でしゃがんだ俺を追いつめるように壁に手をつくイリスさんと、とんでもなく至近距離で目が合う。
「うああ!!? イリスさ、ちょっなに!? なんで戻ったんですか!!」
「お身体を洗わせていただこうかと。お手伝いいたします」
「は!? いや、いいですよ! 身体くらい自分で洗えます!!」
「しかし、ルカ様は魔法をお使いになられませんので……大変ではないですか?」
「身体洗うのも着替えも魔法なしで大丈夫です!! 外で、外で待っててください!!」
「さようでございますか……。承知いたしました」
俺の拒否を受けたイリスさんはしゅんとして見えて、胸がチクリと痛む。
「では、お食事を用意してお待ちしております」
しかし胸は痛んでも、一緒にお風呂は無理なので俺は毅然とした態度でイリスさんが出て行くのを見届けた。
「ルカ様、王子たちとのご歓談を通して学院での暮らしはイメージできましたでしょうか?」
俺の前を歩くイリスさんが話しかけてくる。ネコなのに普通に喋っているが、魔界では動物が喋るのも珍しくないんだろうか。
「あ、いや……あんまり学院について話をする時間がなくて。俺を名前で呼ぼうとかタメ口使おうとか、そういう話だけしました」
至上様の恐怖政治について知らされただけでした、とは言わずに濁す。
「それでは私から簡単にご説明いたします。ここは学生寮の3階で、今いた王家室は王位継承者のみが使える専用ラウンジです。3階は王族専用階となり、4王子のお部屋もこの階にあります。ルカ様は貴族のご身分として転入しておりますが、アクラマで貴族は一般生徒となりますので、2階の一般寮をお使いいただきます」
「貴族が一般人扱いなんてすごいですね。この学校に庶民はいないんですか?」
「一応はいらっしゃいますが、平民だとしても富豪の資産家ばかりです。各国の有力者の子息・息女が集まり平和の象徴と呼ばれる学校とはいえ、誰もが通える器の広さはありません」
重厚な絨毯が敷かれ、足音のしない階段を降りていく。王族専用階は人気がなかったが、2階に着くとちらほらと生徒の姿が見えた。
「1階には食堂があります。食事に料金はかかりませんが、私がいるときはお部屋にてご用意させていただいてもよろしいでしょうか?」
「あ、はい。わざわざありがとうございます」
「いえいえ。こちらこそご了承いただきありがとうございます」
ネコなので表情はわからないが、イリスさんの声は嬉しそうに聞こえた。俺ではない至上様は話を聞く限り化け物じみているので、こうした会話のやり取りなどなかったのかもしれない。中身が威厳のない俺になって落胆されてもおかしくない中、コミュニケーション上は喜んでもらえていそうでほっとする。
「この寮と向い合せにある、あの建物が校舎です。自主性を重んじる校風なので、クラスや担任という縛る制度はなく、生徒が授業を自由に選択し単位を獲得していく様式です」
「すごい、お城みたいな校舎だ。高校っていうより、大学って感じなんですね」
「コウコウ、ダイガク? ふふ、ルカ様は私の知らないお話をしてくださいますね」
俺が魔界にない単語を口走っても、イリスさんはほほ笑んで終わりにしてくれた。存在しない概念の話はきっと俺にうまくできないので、適当にスルーしてもらえてありがたい。
「到着いたしました。こちらがルカ様のお部屋です」
廊下の突き当りにある部屋にイリスさんが近づくと、扉が勝手に開いた。
「うわ、広い! 俺が住んでた1Kより全然いい……」
中に入ると、広々とした綺麗な部屋が現れた。セミダブルのベッド、テーブルセット、勉強机と本棚があり、キッチンも併設されている。クオリティは全く違うが、寝に帰るだけなのに職場に近い場所を選んだせいで無駄に家賃が高かった1Kを彷彿とさせ、懐かしさを覚えた。
「ルカ様、お気に召しましたか?」
「召しました。一般寮でこのクオリティなのヤバいっすね」
「安心いたしました。それではお食事の準備をしようかと思いますが、その前にシャワーなど浴びられますか?」
(ご飯か、お風呂か……。なんか新婚ネタみたいな選択だな。相手ネコだけど)
ラグドールのイリスさんはもふもふのしっぽを揺らして俺の返事を待っている。
「そしたら、いったんお風呂に入ってきます。朝風呂でいったんスッキリしたいので」
「かしこまりました。青い扉の向こうが浴室でございます」
とりあえずはシャワーを浴びて頭を整理しようと扉を開け、さっそくネクタイを緩める。
魔界に来てから展開についていくのに必死でなんでも受け入れていたが、これから魔法学校で寮生活が始まってしまうというのは、自覚年齢的にも不釣り合いでちょっと恥ずかしい。
(すごいことになってるよな……今日から学生って。魔界を背負う至上様としての生活よりは全然気楽そうだけど)
シャツを脱いでベルトに手をかけたとき、足元をもふもふがかすめた。見ればいつの間に入ってきたのか、ネコイリスさんがこちらを見上げていた。
「ほんとかわいいなぁ。ネコちゃん最高」
これがイリスさんなのはわかっていても、ただの可愛いネコにしか見えないので勝手に口角が上がって目じりが下がった。顎の下を撫でると気持ちよさそうに目を細めたネコちゃんだったが、バキバキと骨が鳴るような音がし始める。
「ん? なんの音──」
──バン!
次の瞬間、ネコが破裂音と共に霧散してイリスさんになった。上裸でしゃがんだ俺を追いつめるように壁に手をつくイリスさんと、とんでもなく至近距離で目が合う。
「うああ!!? イリスさ、ちょっなに!? なんで戻ったんですか!!」
「お身体を洗わせていただこうかと。お手伝いいたします」
「は!? いや、いいですよ! 身体くらい自分で洗えます!!」
「しかし、ルカ様は魔法をお使いになられませんので……大変ではないですか?」
「身体洗うのも着替えも魔法なしで大丈夫です!! 外で、外で待っててください!!」
「さようでございますか……。承知いたしました」
俺の拒否を受けたイリスさんはしゅんとして見えて、胸がチクリと痛む。
「では、お食事を用意してお待ちしております」
しかし胸は痛んでも、一緒にお風呂は無理なので俺は毅然とした態度でイリスさんが出て行くのを見届けた。
300
あなたにおすすめの小説
転生したら、主人公の宿敵(でも俺の推し)の側近でした
リリーブルー
BL
「しごとより、いのち」厚労省の過労死等防止対策のスローガンです。過労死をゼロにし、健康で充実して働き続けることのできる社会へ。この小説の主人公は、仕事依存で過労死し異世界転生します。
仕事依存だった主人公(20代社畜)は、過労で倒れた拍子に異世界へ転生。目を覚ますと、そこは剣と魔法の世界——。愛読していた小説のラスボス貴族、すなわち原作主人公の宿敵(ライバル)レオナルト公爵に仕える側近の美青年貴族・シリル(20代)になっていた!
原作小説では悪役のレオナルト公爵。でも主人公はレオナルトに感情移入して読んでおり彼が推しだった! なので嬉しい!
だが問題は、そのラスボス貴族・レオナルト公爵(30代)が、物語の中では原作主人公にとっての宿敵ゆえに、原作小説では彼の冷酷な策略によって国家間の戦争へと突き進み、最終的にレオナルトと側近のシリルは処刑される運命だったことだ。
「俺、このままだと死ぬやつじゃん……」
死を回避するために、主人公、すなわち転生先の新しいシリルは、レオナルト公爵の信頼を得て歴史を変えようと決意。しかし、レオナルトは原作とは違い、どこか寂しげで孤独を抱えている様子。さらに、主人公が意外な才覚を発揮するたびに、公爵の態度が甘くなり、なぜか距離が近くなっていく。主人公は気づく。レオナルト公爵が悪に染まる原因は、彼の孤独と裏切られ続けた過去にあるのではないかと。そして彼を救おうと奔走するが、それは同時に、公爵からの執着を招くことになり——!?
原作主人公ラセル王太子も出てきて話は複雑に!
見どころ
・転生
・主従
・推しである原作悪役に溺愛される
・前世の経験と知識を活かす
・政治的な駆け引きとバトル要素(少し)
・ダークヒーロー(攻め)の変化(冷酷な公爵が愛を知り、主人公に執着・溺愛する過程)
・黒猫もふもふ
番外編では。
・もふもふ獣人化
・切ない裏側
・少年時代
などなど
最初は、推しの信頼を得るために、ほのぼの日常スローライフ、かわいい黒猫が出てきます。中盤にバトルがあって、解決、という流れ。後日譚は、ほのぼのに戻るかも。本編は完結しましたが、後日譚や番外編、ifルートなど、続々更新中。
【本編完結】最強魔導騎士は、騎士団長に頭を撫でて欲しい【番外編あり】
ゆらり
BL
帝国の侵略から国境を守る、レゲムアーク皇国第一魔導騎士団の駐屯地に派遣された、新人の魔導騎士ネウクレア。
着任当日に勃発した砲撃防衛戦で、彼は敵の砲撃部隊を単独で壊滅に追いやった。
凄まじい能力を持つ彼を部下として迎え入れた騎士団長セディウスは、研究機関育ちであるネウクレアの独特な言動に戸惑いながらも、全身鎧の下に隠された……どこか歪ではあるが、純粋無垢であどけない姿に触れたことで、彼に対して強い庇護欲を抱いてしまう。
撫でて、抱きしめて、甘やかしたい。
帝国との全面戦争が迫るなか、ネウクレアへの深い想いと、皇国の守護者たる騎士としての責務の間で、セディウスは葛藤する。
独身なのに父性強めな騎士団長×不憫な生い立ちで情緒薄めな甘えたがり魔導騎士+仲が良すぎる副官コンビ。
甘いだけじゃない、骨太文体でお送りする軍記物BL小説です。番外は日常エピソード中心。ややダーク・ファンタジー寄り。
※ぼかしなし、本当の意味で全年齢向け。
★お気に入りやいいね、エールをありがとうございます! お気に召しましたらぜひポチリとお願いします。凄く励みになります!
推し様たちを法廷で守ったら気に入られちゃいました!?〜前世で一流弁護士の僕が華麗に悪役を弁護します〜
ホノム
BL
下級兵の僕はある日一流弁護士として生きた前世を思い出した。
――この世界、前世で好きだったBLゲームの中じゃん!
ここは「英雄族」と「ヴィラン族」に分かれて二千年もの間争っている世界で、ヴィランは迫害され冤罪に苦しむ存在――いやっ僕ヴィランたち全員箱推しなんですけど。
これは見過ごせない……! 腐敗した司法、社交界の陰謀、国家規模の裁判戦争――全てを覆して〝弁護人〟として推したちを守ろうとしたら、推し皆が何やら僕の周りで喧嘩を始めて…?
ちょっと困るって!これは法的事案だよ……!
【新版】転生悪役モブは溺愛されんでいいので死にたくない!
煮卵
BL
ゲーム会社に勤めていた俺はゲームの世界の『婚約破棄』イベントの混乱で殺されてしまうモブに転生した。
処刑の原因となる婚約破棄を避けるべく王子に友人として接近。
なんか数ヶ月おきに繰り返される「恋人や出会いのためのお祭り」をできる限り第二皇子と過ごし、
婚約破棄の原因となる主人公と出会うきっかけを徹底的に排除する。
最近では監視をつけるまでもなくいつも一緒にいたいと言い出すようになった・・・
やんごとなき血筋のハンサムな王子様を淑女たちから遠ざけ男の俺とばかり過ごすように
仕向けるのはちょっと申し訳ない気もしたが、俺の運命のためだ。仕方あるまい。
クレバーな立ち振る舞いにより、俺の死亡フラグは完全に回避された・・・
と思ったら、婚約の儀の当日、「私には思い人がいるのです」
と言いやがる!一体誰だ!?
その日の夜、俺はゲームの告白イベントがある薔薇園に呼び出されて・・・
ーーーーーーーー
この作品は以前投稿した「転生悪役モブは溺愛されんで良いので死にたくない!」に
加筆修正を加えたものです。
リュシアンの転生前の設定や主人公二人の出会いのシーンを追加し、
あまり描けていなかったキャラクターのシーンを追加しています。
展開が少し変わっていますので新しい小説として投稿しています。
続編出ました
転生悪役令嬢は溺愛されんでいいので推しカプを見守りたい! https://www.alphapolis.co.jp/novel/687110240/826989668
ーーーー
校正・文体の調整に生成AIを利用しています。
追放された味見係、【神の舌】で冷徹皇帝と聖獣の胃袋を掴んで溺愛される
水凪しおん
BL
「無能」と罵られ、故郷の王宮を追放された「味見係」のリオ。
行き場を失った彼を拾ったのは、氷のような美貌を持つ隣国の冷徹皇帝アレスだった。
「聖獣に何か食わせろ」という無理難題に対し、リオが作ったのは素朴な野菜スープ。しかしその料理には、食べた者を癒やす伝説のスキル【神の舌】の力が宿っていた!
聖獣を元気にし、皇帝の凍てついた心をも溶かしていくリオ。
「君は俺の宝だ」
冷酷だと思われていた皇帝からの、不器用で真っ直ぐな溺愛。
これは、捨てられた料理人が温かいご飯で居場所を作り、最高にハッピーになる物語。
今世はメシウマ召喚獣
片里 狛
BL
オーバーワークが原因でうっかり命を落としたはずの最上春伊25歳。召喚獣として呼び出された世界で、娼館の料理人として働くことになって!?的なBL小説です。
最終的に溺愛系娼館主人様×全般的にふつーの日本人青年。
※女の子もゴリゴリ出てきます。
※設定ふんわりとしか考えてないので穴があってもスルーしてください。お約束等には疎いので優しい気持ちで読んでくださると幸い。
※誤字脱字の報告は不要です。いつか直したい。
※なるべくさくさく更新したい。
流行りの悪役転生したけど、推しを甘やかして育てすぎた。
時々雨
BL
前世好きだったBL小説に流行りの悪役令息に転生した腐男子。今世、ルアネが周りの人間から好意を向けられて、僕は生で殿下とヒロインちゃん(男)のイチャイチャを見たいだけなのにどうしてこうなった!?
※表紙のイラストはたかだ。様
※エブリスタ、pixivにも掲載してます
◆4月19日18時から、この話のスピンオフ、兄達の話「偏屈な幼馴染み第二王子の愛が重すぎる!」を1話ずつ公開予定です。そちらも気になったら覗いてみてください。
◆2部は色々落ち着いたら…書くと思います
悪役神官の俺が騎士団長に囚われるまで
二三@冷酷公爵発売中
BL
国教会の主教であるイヴォンは、ここが前世のBLゲームの世界だと気づいた。ゲームの内容は、浄化の力を持つ主人公が騎士団と共に国を旅し、魔物討伐をしながら攻略対象者と愛を深めていくというもの。自分は悪役神官であり、主人公が誰とも結ばれないノーマルルートを辿る場合に限り、破滅の道を逃れられる。そのためイヴォンは旅に同行し、主人公の恋路の邪魔を画策をする。以前からイヴォンを嫌っている団長も攻略対象者であり、気が進まないものの団長とも関わっていくうちに…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる