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第2章:Drug & Monsters Party
3.新たな厄介ごと 2話
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≪前回までのあらすじ≫
ストランドを訪れたカイルとリュウガ。
目的はツケの支払いと情報集め。
エミリアの入店チェックをクリアし、
マスターとの会話を弾ませる二人にフレイが怪しい案件を紹介(押し付け)にやってきた。
===============================================
「あなたたちにはこの人物を探し出して欲しいのよ」
依頼人が差し出した写真には一人の青年の姿が映し出されていた。
「彼の名はライル。犯罪組織「スカル」に所属する人物よ。彼を見つけ出して身柄を保護して欲しいの。あなた達にはいつものことかもしれないけれど詳しいことは話せません。けれど、報酬に関しては言い値で支払おうと思ってるわ」
「………なるほど。簡単に言えば詳しい内容を話すと断られる可能性が高いリスクがあると。しかしそのリスクと引き換えに高額の依頼料を支払うのだから黙って依頼を受けろ、そういう認識でよろしいでしょうか?」
「えぇ、あなたの言うとおりです。それで、受けて頂けるのかしら?」
探りを入れてみたが、顔色一つ変えず簡潔に冷静に切り返してくるあたりはさすがは議員。
こういうやり取りはお手のものか。
「わかりました。ご依頼お受けいたします。ただし、諸経費と別に依頼料はそれなりの額を請求させて頂きますが」
「えぇ、それで結構。では、依頼は成立ね」
カイルの示した条件をすんなり飲み、さっさと席を立つ依頼人。
次のスケジュールが詰まっているのだろう、そのまま足早に玄関へと向かって歩き出した。
息が詰まるような交渉が終わり、側でメモを取っていたサクラは思わずふぅ、とため息をついた。
シェリルはいつもどおり穏やかな表情を浮かべながら静かに扉前に控え、退店する依頼人を待っている。
普段の様子からは想像がつかないが、出自故にこういう場の空気は慣れているのだろう。
「今回の依頼は人探しですか。あれ?この写真の人あの依頼人の方とどことなく似てるような」
「そりゃそうだよ、サクラ。このライルっていう人はあの依頼人さんの息子さんなんだから」
「へぇ、それならこんなに似ていても当然ですね。ってえぇっ!親子っ!?」
カイルの言葉に退店しようとしていた依頼人が足を止め振り返った。
「あなた・・・何故知っているの?」
「あなたが御依頼にいらっしゃって、この写真を見たときから大方予想はついていました。あなたも大変ですねぇ、クルーガー議員。息子さんがたいそう反抗的な荒れた方でたびたび問題をおこしているとは風の噂で伺っておりましたが、まさかわざわざ下層地区の犯罪組織にまで入ってしまっていたとは」
「なるほどな。もうすぐデカい選挙がある。議員も入れ替え時だ。そんなときにこんなスキャンダルは表には出せねえってとこか」
ワザとなのか天然なのかリュウガが追い打ちをかけるように躊躇なく議員の地雷を踏み抜いた。
「・・・・・言いたいことはそれだけかしら?」
クルーガー議員は平静を装ってはいるが微かに震える肩が怒りと焦りを如実に物語っていた。
「えぇっと、勝手な想像を口走ってしまい誠に申し訳ありません。依頼をお受けした以上、我々には守秘義務がありますのでご安心を」
「別にかまいませんよ。全てあなた方の想像のお話なのでしょう?」
「ええ、議員のおっしゃるとおり。あくまで我々の想像の話です」
核心を突かれても弱みを見せないのはさすがと言うべきか。
「最後に一つだけ言っておくわ。必ず彼を『生かして』連れて帰ってね。これが報酬支払いの最低条件よ」
~~~~~~~~~~~~~~~~~
「ほぉ、そんな依頼がお前たちにね」
二人の話を聞いていたマスターはゆっくりと紫煙を吐き出し、静かに金属製の灰皿に灰を落とした。
「そ、だから今から情報収集しててさ。まぁ「スカル」っていえば結構有名だしすぐに手がかりを掴めるんじゃないかとは思ってるんだけどね」
「そうか、ならまだ大丈夫だな。マスター次はそっちの棚のをくれ」
リュウガはそんなカイルの言葉を聞くが早いかさっそくお代わりを要求している。
そんな余裕しゃくしゃくな態度を見せる二人と違い、フレイは終始難しい顔をしていた。
「どうした、フレイ?お前を通さず俺らが美味い依頼を引き受けたのがそんなに不満か?」
「うん?それは別にいいんだけどね。ただ、私はてっきり最近このあたりを騒がせているドラッグ関連の依頼があったんだと思ってたから」
普段はっきりとものを言うフレアにしては珍しく歯切れの悪い返答である。
「えっ、何?そのドラッグ関連って?」
「あら、知らないの?カイルちゃんなら当然知っているものだと思ってたんだけど」
「じつは、最近ちょっと気が抜けちゃってて。ほら、この前大きな依頼を解決したばっかりだからさ」
(実はこの前久しぶりに力を開放した影響で、なるべく危ないことには関わらないようにしてる・・・なんてことは言えないよね)
この前の大きな依頼とは、約2か月前モスグルンの街を震撼させた連続貴族子殺傷事件のことである。
このときカイルとリュウガは、吸血鬼を相手に激闘を繰り広げたのだった。
「どうも本当に気が抜けてるみてえだな」
突然カイルの口にショットグラスが強引に押し付けられ、よく冷えたテキーラが口内に流れ込んだ。
「ブハァッ、何すんだよリュウガ!!危うく飲んじゃうところだったじゃんか。う、苦いし、舌がピリピリする・・・」
「あらあら、カイルちゃん大丈夫?」
驚いて口の中の液体を反射的に吐き出して咽るカイルの背中を隣に座っていたフレイがさする。
「いい気付けになっただろうが。いつも下らねえことばっかり考えてるからそんなことになんだよ。少しは力を抜くってことができねぇのか?」
「え、カイルちゃんはむしろ普段から脱力しまくりだと思うんだけど?」
「・・・ツマンネエところで固ぇーんだよ、コイツは」
リュウガは不思議な顔をするフレイを尻目にツマミを酒で流し込んだ。
そんな中、カイルが床に吹き出した酒をモップでキレイにふき取る者がいた。
その手際は見事なもので邪魔にならないように静かに手早く汚れを片付けてしまった。
「まったく、静かに楽しむということができないのですか?毎度あなたたちが汚した店を一体誰が片付けているのか考える脳みそぐらい持ち合わせてもらいたいものです」
人間とはこんなにも冷たい目ができるものなのだろうか。
そんな疑問を見るもの全てに抱かせるような視線の主、カイル達の天敵、そうエミリアである。
「ごめんね、エミィ。ちょっとはしゃいじゃって」
「いいんですよ、姉さんは。悪いのは.....」
「はい、ここにいるゴミ野郎ですよ。ほんとうに申し訳ございませんでした」
エミリアはしばらくカイルのことをジトっと睨み付けていたがどうやらそれにも飽きたようだ。
ふっと軽くため息をつくとフレイの隣に立ち話に加わった。
「姉さんが言っている話は、最近ここらを騒がせはじめた新しい麻薬の事です。出回り始めたんです、中毒性が強くて非常に危険なものが」
「そうなのよ。なんだか気持ち悪い赤色をした薬なんだけどスゴく効くらしくて、ものすごい勢いで広がってきているわ。しかも売人は結構大々的に薬を売りさばいてるのに入手ルートも製造元もまったくもって掴めないのよ。不思議な話よね」
「えぇ、何よりも不思議なのはその麻薬の製造元の目的がわからないことです。その薬、他のものと比べ明らかに安価で取引されている様なんです。昨今、取締も厳しくなってきているのにそんなリスクを犯してまで、大して利益も上がらないモノをわざわざ製造してさばく理由がわかりません」
「へぇ、それはたしかに不思議だね。しかしそんな薬が出回ってるってことはヤバイやつらも増えるってことか。・・・そんな怖い人達にはあんまり関わりたくないなぁ」
カイルは、フレイ・エミリア姉妹の話を聴きながらも同じ顔が交互に話してるのって何だか面白いなとか余計なことを考えていたのがバレないようにマジメな表情で答えた。
「あら、それは無理だと思う。多分嫌でも関わっちゃうわよ」
「なんで?まぁ俺らが厄介事に巻き込まれやすいのは有名だしこの前も怖い人たちに絡まれたばっかりだけどさ」
「あなたたちが依頼を受けて探しているライルっていう人物が所属している「スカル」ってね、その薬を捌いてる連中の代表格みたいなもんなのよ。こういう偶然ってあるもんなのね、まぁ私以外から依頼を受けた罰かも?」
その言葉に神妙な表情を浮かべる野郎二人組の様子をフレイはまるでイタズラ好きな女神のような笑みを浮かべて見ていた。
===============================================
~登場人物紹介~
・カイル・ブルーフォード:「なんでも屋 BLITZ」を営む。
・リュウガ・ナギリ(百鬼 龍牙):「なんでも屋 BLITZ」のメンバー。
・フレイ:双子の姉。「ストランド」の経理と比較的安全~怪しい依頼まで扱う仲介業を営む。
・エミリア:双子の妹。「ストランド」の給仕と掃除を担当。
ストランドを訪れたカイルとリュウガ。
目的はツケの支払いと情報集め。
エミリアの入店チェックをクリアし、
マスターとの会話を弾ませる二人にフレイが怪しい案件を紹介(押し付け)にやってきた。
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「あなたたちにはこの人物を探し出して欲しいのよ」
依頼人が差し出した写真には一人の青年の姿が映し出されていた。
「彼の名はライル。犯罪組織「スカル」に所属する人物よ。彼を見つけ出して身柄を保護して欲しいの。あなた達にはいつものことかもしれないけれど詳しいことは話せません。けれど、報酬に関しては言い値で支払おうと思ってるわ」
「………なるほど。簡単に言えば詳しい内容を話すと断られる可能性が高いリスクがあると。しかしそのリスクと引き換えに高額の依頼料を支払うのだから黙って依頼を受けろ、そういう認識でよろしいでしょうか?」
「えぇ、あなたの言うとおりです。それで、受けて頂けるのかしら?」
探りを入れてみたが、顔色一つ変えず簡潔に冷静に切り返してくるあたりはさすがは議員。
こういうやり取りはお手のものか。
「わかりました。ご依頼お受けいたします。ただし、諸経費と別に依頼料はそれなりの額を請求させて頂きますが」
「えぇ、それで結構。では、依頼は成立ね」
カイルの示した条件をすんなり飲み、さっさと席を立つ依頼人。
次のスケジュールが詰まっているのだろう、そのまま足早に玄関へと向かって歩き出した。
息が詰まるような交渉が終わり、側でメモを取っていたサクラは思わずふぅ、とため息をついた。
シェリルはいつもどおり穏やかな表情を浮かべながら静かに扉前に控え、退店する依頼人を待っている。
普段の様子からは想像がつかないが、出自故にこういう場の空気は慣れているのだろう。
「今回の依頼は人探しですか。あれ?この写真の人あの依頼人の方とどことなく似てるような」
「そりゃそうだよ、サクラ。このライルっていう人はあの依頼人さんの息子さんなんだから」
「へぇ、それならこんなに似ていても当然ですね。ってえぇっ!親子っ!?」
カイルの言葉に退店しようとしていた依頼人が足を止め振り返った。
「あなた・・・何故知っているの?」
「あなたが御依頼にいらっしゃって、この写真を見たときから大方予想はついていました。あなたも大変ですねぇ、クルーガー議員。息子さんがたいそう反抗的な荒れた方でたびたび問題をおこしているとは風の噂で伺っておりましたが、まさかわざわざ下層地区の犯罪組織にまで入ってしまっていたとは」
「なるほどな。もうすぐデカい選挙がある。議員も入れ替え時だ。そんなときにこんなスキャンダルは表には出せねえってとこか」
ワザとなのか天然なのかリュウガが追い打ちをかけるように躊躇なく議員の地雷を踏み抜いた。
「・・・・・言いたいことはそれだけかしら?」
クルーガー議員は平静を装ってはいるが微かに震える肩が怒りと焦りを如実に物語っていた。
「えぇっと、勝手な想像を口走ってしまい誠に申し訳ありません。依頼をお受けした以上、我々には守秘義務がありますのでご安心を」
「別にかまいませんよ。全てあなた方の想像のお話なのでしょう?」
「ええ、議員のおっしゃるとおり。あくまで我々の想像の話です」
核心を突かれても弱みを見せないのはさすがと言うべきか。
「最後に一つだけ言っておくわ。必ず彼を『生かして』連れて帰ってね。これが報酬支払いの最低条件よ」
~~~~~~~~~~~~~~~~~
「ほぉ、そんな依頼がお前たちにね」
二人の話を聞いていたマスターはゆっくりと紫煙を吐き出し、静かに金属製の灰皿に灰を落とした。
「そ、だから今から情報収集しててさ。まぁ「スカル」っていえば結構有名だしすぐに手がかりを掴めるんじゃないかとは思ってるんだけどね」
「そうか、ならまだ大丈夫だな。マスター次はそっちの棚のをくれ」
リュウガはそんなカイルの言葉を聞くが早いかさっそくお代わりを要求している。
そんな余裕しゃくしゃくな態度を見せる二人と違い、フレイは終始難しい顔をしていた。
「どうした、フレイ?お前を通さず俺らが美味い依頼を引き受けたのがそんなに不満か?」
「うん?それは別にいいんだけどね。ただ、私はてっきり最近このあたりを騒がせているドラッグ関連の依頼があったんだと思ってたから」
普段はっきりとものを言うフレアにしては珍しく歯切れの悪い返答である。
「えっ、何?そのドラッグ関連って?」
「あら、知らないの?カイルちゃんなら当然知っているものだと思ってたんだけど」
「じつは、最近ちょっと気が抜けちゃってて。ほら、この前大きな依頼を解決したばっかりだからさ」
(実はこの前久しぶりに力を開放した影響で、なるべく危ないことには関わらないようにしてる・・・なんてことは言えないよね)
この前の大きな依頼とは、約2か月前モスグルンの街を震撼させた連続貴族子殺傷事件のことである。
このときカイルとリュウガは、吸血鬼を相手に激闘を繰り広げたのだった。
「どうも本当に気が抜けてるみてえだな」
突然カイルの口にショットグラスが強引に押し付けられ、よく冷えたテキーラが口内に流れ込んだ。
「ブハァッ、何すんだよリュウガ!!危うく飲んじゃうところだったじゃんか。う、苦いし、舌がピリピリする・・・」
「あらあら、カイルちゃん大丈夫?」
驚いて口の中の液体を反射的に吐き出して咽るカイルの背中を隣に座っていたフレイがさする。
「いい気付けになっただろうが。いつも下らねえことばっかり考えてるからそんなことになんだよ。少しは力を抜くってことができねぇのか?」
「え、カイルちゃんはむしろ普段から脱力しまくりだと思うんだけど?」
「・・・ツマンネエところで固ぇーんだよ、コイツは」
リュウガは不思議な顔をするフレイを尻目にツマミを酒で流し込んだ。
そんな中、カイルが床に吹き出した酒をモップでキレイにふき取る者がいた。
その手際は見事なもので邪魔にならないように静かに手早く汚れを片付けてしまった。
「まったく、静かに楽しむということができないのですか?毎度あなたたちが汚した店を一体誰が片付けているのか考える脳みそぐらい持ち合わせてもらいたいものです」
人間とはこんなにも冷たい目ができるものなのだろうか。
そんな疑問を見るもの全てに抱かせるような視線の主、カイル達の天敵、そうエミリアである。
「ごめんね、エミィ。ちょっとはしゃいじゃって」
「いいんですよ、姉さんは。悪いのは.....」
「はい、ここにいるゴミ野郎ですよ。ほんとうに申し訳ございませんでした」
エミリアはしばらくカイルのことをジトっと睨み付けていたがどうやらそれにも飽きたようだ。
ふっと軽くため息をつくとフレイの隣に立ち話に加わった。
「姉さんが言っている話は、最近ここらを騒がせはじめた新しい麻薬の事です。出回り始めたんです、中毒性が強くて非常に危険なものが」
「そうなのよ。なんだか気持ち悪い赤色をした薬なんだけどスゴく効くらしくて、ものすごい勢いで広がってきているわ。しかも売人は結構大々的に薬を売りさばいてるのに入手ルートも製造元もまったくもって掴めないのよ。不思議な話よね」
「えぇ、何よりも不思議なのはその麻薬の製造元の目的がわからないことです。その薬、他のものと比べ明らかに安価で取引されている様なんです。昨今、取締も厳しくなってきているのにそんなリスクを犯してまで、大して利益も上がらないモノをわざわざ製造してさばく理由がわかりません」
「へぇ、それはたしかに不思議だね。しかしそんな薬が出回ってるってことはヤバイやつらも増えるってことか。・・・そんな怖い人達にはあんまり関わりたくないなぁ」
カイルは、フレイ・エミリア姉妹の話を聴きながらも同じ顔が交互に話してるのって何だか面白いなとか余計なことを考えていたのがバレないようにマジメな表情で答えた。
「あら、それは無理だと思う。多分嫌でも関わっちゃうわよ」
「なんで?まぁ俺らが厄介事に巻き込まれやすいのは有名だしこの前も怖い人たちに絡まれたばっかりだけどさ」
「あなたたちが依頼を受けて探しているライルっていう人物が所属している「スカル」ってね、その薬を捌いてる連中の代表格みたいなもんなのよ。こういう偶然ってあるもんなのね、まぁ私以外から依頼を受けた罰かも?」
その言葉に神妙な表情を浮かべる野郎二人組の様子をフレイはまるでイタズラ好きな女神のような笑みを浮かべて見ていた。
===============================================
~登場人物紹介~
・カイル・ブルーフォード:「なんでも屋 BLITZ」を営む。
・リュウガ・ナギリ(百鬼 龍牙):「なんでも屋 BLITZ」のメンバー。
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