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第2章:Drug & Monsters Party
4.髑髏と仮面
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≪前回までのあらすじ≫
ストランドで腹を満たした後、
フレイからの情報を元に歓楽街へ情報収集に向かったカイル達。
さっそくジャンキーから襲撃を受けた。
=============================================================
4つ打ちの腹に響くビート、踊る肢体。
ここは、廃棄区画の中でも大きな勢力である「スカル」の息のかかったクラブ「リブ」である。
欲望と熱気、騒音の渦巻く箱の中、ダンスホール奥、ガードマンに固められた階段を上ったところにある2FのVIPルーム。
その最奥のひと際豪勢な一室にてある密談が行われていた。
深紅のカクテル、エルディアブロを片手によく手入れされたレザーのソファーに大股で腰掛けるのは、仕立ての良いスーツを着た痩身の男。
黒地のスパンコールが散りばめられた派手なシャツの襟は立てられており、その顔の左側半分は髑髏.....。
いや、髑髏に見えるように精巧なタトゥーが入れられており、髪も側頭部分のタトゥーが見えるように左半分だけが綺麗に剃り上げられている。
彼こそが犯罪組織「スカル」を仕切るボス、「オッソ・カプティス」だ。
周囲には髑髏を模したマスクや覆面をつけた護衛が何人も控えている。
そんな怪人の向かいの席に座っている客人も、手元から首元まで一切の肌の露出の無い黒地に白のシンプルなラインが施されたデザインの服装に、大きなフードを目深に被り、更にその顔を一度真ん中から半分切った顔をずらして縫合したような奇妙なデザインの仮面で覆い隠した奇妙な人物である。
「呼びつけてすまなかった。わざわざご足労いただきありがとうよ。」
髑髏タトゥーの怪人、オッソがまず口を開きゲストである仮面の怪人へ労いの言葉をかけた。
故意なのか自然体なのか、その声は抑揚に乏しく感情の読み取りにくいものである。
「こちらこそこんな良い部屋をご用意いただいてありがとうございます。その後いかがです?」
仮面の人物はまず謝意を伝え、その後そう切り出した。
その声は男とも女ともとれる奇妙な響きを帯びていた。
「先日取引した分は全て捌いた。それより、お前も何か飲め」
「そうですね.....、それでは、ブロンクスをお願いします」
オッソの脇に控えている髑髏マスクの側近が手早く仮面の人物のオーダーを部下に伝える。
あらかじめ用意されていたのかと思うほど、すぐさまカクテルグラスに注がれたオレンジ色のカクテルが運ばれてきた。
「どうも」
仮面の人物は紙製のコースターの上に置かれたカクテルグラスを手に取ると、仮面の口元のパーツを少し左右にずらし、運ばれてきたカクテルに口をつけてから話をつづけた。
「あの量をもう捌かれましたか。正直驚いています。そういえば、価格もお約束した通りに設定していただいているようでありがとうございます」
「気にするな。これはビジネスだ。取り決めを守るのが互いのため、ってな。アンタと決めたとおりの価格で捌く様、末端にまでしっかり言い聞かせてあるぜ」
「流石ですね。その徹底した統制の秘訣はやはりアレですか?」
仮面の人物は、壁面を覆うように配置された、ガラス製の飾り棚に見事に等間隔で飾られている宝飾で象られた数々の髑髏のオブジェを眺めながら訊ねた。
「噂に聞く「スカル」の芸術品。本物を見るのは始めてですが、とても美しいですね」
薄明りの照明に照らされ妖艶に輝く髑髏の数々。
金や宝石をふんだんに用いた丁寧な細工が施された芸術品。
だが、それは単に髑髏に模して作られたモノではない。
本物の人骨、頭蓋骨を加工して作られているものだ。
「スカル」はボスの定めたルールが何事においても優先される不文律。
噂では、敵対者やルールに背いたものは、見せしめとして生きたたまま顔の肉を削ぎ落とされ、最期にはその頭骨を貴金属と宝石で加工したオブジェに生まれ変わるとか。
「ほぉ.....、アンタこいつの良さが分かるか」
あきらかにオッソの目の色が変わる。
濁った双眸に微かにだが光が灯ったようだ。
心無し声にも感情が込められているように聞こえる。
「美しいだろ。約束すら守れない、欲にまみれた盲目な屑でもこうすればそれなりの価値が出る」
「ええ、とても。苦しみの果てに最期は望み通りの富で飾り立てられて...といったところでしょうか」
「そのとおりだ。気に入ったんなら一つ持っていくといい。イチオシはそこの新作だ。先日、こそこそジャンパーの価格を吊り上げようとしていたうすらバカだが、骨の形は上物だ」
「ありがとうございます。ですが、お気持ちだけ受け取っておきます。この空間にあるからこそよりソレの魅力が際立つと思いますので」
「フッ、ハッハッハ。気に入ったぜ、アンタ。そうだこの部屋は照明から調度品まで。コレらが最大限映えるように俺自ら設計したんだ」
「おい。アレを」
オッソは非常に上機嫌そうだ。
グラスの中身を一気に飲み干すと脇に控えた男に何か指示を出した。
運ばれてきたのは髑髏をモチーフにしたクリスタルのボトルである。
おそらくオッソ自らがリザーブしている特別な酒だろう。
微かに琥珀色をした透き通った酒が並々とクリスタルグラスに注がれ宝飾髑髏と同じように照明を反射し美しい輝きを放っていた。
その後はしばし彼の芸術論語りが続いた。
ようやく話も一段落ついたと思われる頃、仮面の人物はテーブルの上に静かにレザーバッグを置き、中身を取り出してテーブルに並べ始めた。
それは、丁寧にパックされた不気味な赤色の錠剤だった。
「これが今月の分です。そして、こちらはお得意様へのサービス、新作のサンプルです。更に効能が強くなっていますので取扱にはご注意ください」
仮面の人物がサンプルだと示した錠剤は、赤色の糖衣に青色のラインが一本施されている。
「確かに。これが代金だ、確認してくれ。しかし、やはり分からねえな。アンタ軍の関係者なんだろ?」
「よしてください、ボス、オッソ・カプティス。言ったでしょう?よくある小遣い稼ぎですよ。それに、『余計な詮索はお互いのためにならない』ですよね?いいじゃないですか。引き続きよいビジネスをさせてください」
突然投げかけられたオッソの探りに対しても仮面の人物は変わらず淡々と答えた。
「あぁ、そうとも違いねぇ。アンタの言うとおりだ。悪かった、今のは忘れてくれ。おい、お送りしろ。お土産も忘れずにな」
仮面の怪人は、そのまま屈強な3人の男にエスコートされVIPルームを後にした。
仮面の怪人が去った後
オッソは側に控えている髑髏マスクの男に手早く命令を下す。
「おい、このサンプルは3倍の値付にして流せ」
「はい。しかし、ボス。いいんですか?」
仮面の人物との一部始終のやりとりを脇で見守っていた骸骨マスクの男は思わず素朴な疑問を口にしてしまった。
「・・・・・この『サンプル』についての取り決めを俺は交わしたか?」
オッソの目がぎょろッと動き、髑髏マスクの男の姿を濁った瞳に収めた。
先ほどまで仮面の怪人と商談をしていた時とは全く異なる不気味な目だ。
おそらくは、こちらが本性なのだろう。
少なくともソレは人間を見るものではない。
髑髏マスクの男は思わず生唾を飲み込んでいた。
その手は微かに震え脂汗が滲みだしている。
「も、申し訳ございません。大変失礼しました」
これ以上、ボスの機嫌を損ねれば死ぬ。
拳を強く握りしめ、余計な言葉は一切加えず、ただただ謝罪の意だけを簡潔に示してみせる。
それが功を奏したのかは分からないが、オッソは再び目線をテーブルの上に移した。
「ああ、それとサンプルの一部はラボに渡しておけ。そしてこう伝えろ、『ボスはそろそろ成果を見たがっている』とな。分かったらとっとと行け」
部下がサンプルを手に慌てて部屋を出て行った後、オッソは空のグラスに自ら酒を注ぎ、しばらく何か考え事をするかのように卓上の宝飾髑髏を眺めていた。
===============================================================
~登場人物紹介~
・オッソ・カプティス(new):不気味な外観と独自の美学を持つ、犯罪組織「スカル」を仕切るボス。
・仮面の人物(new):性別不明。軍の関係者だという情報があるが詳細不明。
ストランドで腹を満たした後、
フレイからの情報を元に歓楽街へ情報収集に向かったカイル達。
さっそくジャンキーから襲撃を受けた。
=============================================================
4つ打ちの腹に響くビート、踊る肢体。
ここは、廃棄区画の中でも大きな勢力である「スカル」の息のかかったクラブ「リブ」である。
欲望と熱気、騒音の渦巻く箱の中、ダンスホール奥、ガードマンに固められた階段を上ったところにある2FのVIPルーム。
その最奥のひと際豪勢な一室にてある密談が行われていた。
深紅のカクテル、エルディアブロを片手によく手入れされたレザーのソファーに大股で腰掛けるのは、仕立ての良いスーツを着た痩身の男。
黒地のスパンコールが散りばめられた派手なシャツの襟は立てられており、その顔の左側半分は髑髏.....。
いや、髑髏に見えるように精巧なタトゥーが入れられており、髪も側頭部分のタトゥーが見えるように左半分だけが綺麗に剃り上げられている。
彼こそが犯罪組織「スカル」を仕切るボス、「オッソ・カプティス」だ。
周囲には髑髏を模したマスクや覆面をつけた護衛が何人も控えている。
そんな怪人の向かいの席に座っている客人も、手元から首元まで一切の肌の露出の無い黒地に白のシンプルなラインが施されたデザインの服装に、大きなフードを目深に被り、更にその顔を一度真ん中から半分切った顔をずらして縫合したような奇妙なデザインの仮面で覆い隠した奇妙な人物である。
「呼びつけてすまなかった。わざわざご足労いただきありがとうよ。」
髑髏タトゥーの怪人、オッソがまず口を開きゲストである仮面の怪人へ労いの言葉をかけた。
故意なのか自然体なのか、その声は抑揚に乏しく感情の読み取りにくいものである。
「こちらこそこんな良い部屋をご用意いただいてありがとうございます。その後いかがです?」
仮面の人物はまず謝意を伝え、その後そう切り出した。
その声は男とも女ともとれる奇妙な響きを帯びていた。
「先日取引した分は全て捌いた。それより、お前も何か飲め」
「そうですね.....、それでは、ブロンクスをお願いします」
オッソの脇に控えている髑髏マスクの側近が手早く仮面の人物のオーダーを部下に伝える。
あらかじめ用意されていたのかと思うほど、すぐさまカクテルグラスに注がれたオレンジ色のカクテルが運ばれてきた。
「どうも」
仮面の人物は紙製のコースターの上に置かれたカクテルグラスを手に取ると、仮面の口元のパーツを少し左右にずらし、運ばれてきたカクテルに口をつけてから話をつづけた。
「あの量をもう捌かれましたか。正直驚いています。そういえば、価格もお約束した通りに設定していただいているようでありがとうございます」
「気にするな。これはビジネスだ。取り決めを守るのが互いのため、ってな。アンタと決めたとおりの価格で捌く様、末端にまでしっかり言い聞かせてあるぜ」
「流石ですね。その徹底した統制の秘訣はやはりアレですか?」
仮面の人物は、壁面を覆うように配置された、ガラス製の飾り棚に見事に等間隔で飾られている宝飾で象られた数々の髑髏のオブジェを眺めながら訊ねた。
「噂に聞く「スカル」の芸術品。本物を見るのは始めてですが、とても美しいですね」
薄明りの照明に照らされ妖艶に輝く髑髏の数々。
金や宝石をふんだんに用いた丁寧な細工が施された芸術品。
だが、それは単に髑髏に模して作られたモノではない。
本物の人骨、頭蓋骨を加工して作られているものだ。
「スカル」はボスの定めたルールが何事においても優先される不文律。
噂では、敵対者やルールに背いたものは、見せしめとして生きたたまま顔の肉を削ぎ落とされ、最期にはその頭骨を貴金属と宝石で加工したオブジェに生まれ変わるとか。
「ほぉ.....、アンタこいつの良さが分かるか」
あきらかにオッソの目の色が変わる。
濁った双眸に微かにだが光が灯ったようだ。
心無し声にも感情が込められているように聞こえる。
「美しいだろ。約束すら守れない、欲にまみれた盲目な屑でもこうすればそれなりの価値が出る」
「ええ、とても。苦しみの果てに最期は望み通りの富で飾り立てられて...といったところでしょうか」
「そのとおりだ。気に入ったんなら一つ持っていくといい。イチオシはそこの新作だ。先日、こそこそジャンパーの価格を吊り上げようとしていたうすらバカだが、骨の形は上物だ」
「ありがとうございます。ですが、お気持ちだけ受け取っておきます。この空間にあるからこそよりソレの魅力が際立つと思いますので」
「フッ、ハッハッハ。気に入ったぜ、アンタ。そうだこの部屋は照明から調度品まで。コレらが最大限映えるように俺自ら設計したんだ」
「おい。アレを」
オッソは非常に上機嫌そうだ。
グラスの中身を一気に飲み干すと脇に控えた男に何か指示を出した。
運ばれてきたのは髑髏をモチーフにしたクリスタルのボトルである。
おそらくオッソ自らがリザーブしている特別な酒だろう。
微かに琥珀色をした透き通った酒が並々とクリスタルグラスに注がれ宝飾髑髏と同じように照明を反射し美しい輝きを放っていた。
その後はしばし彼の芸術論語りが続いた。
ようやく話も一段落ついたと思われる頃、仮面の人物はテーブルの上に静かにレザーバッグを置き、中身を取り出してテーブルに並べ始めた。
それは、丁寧にパックされた不気味な赤色の錠剤だった。
「これが今月の分です。そして、こちらはお得意様へのサービス、新作のサンプルです。更に効能が強くなっていますので取扱にはご注意ください」
仮面の人物がサンプルだと示した錠剤は、赤色の糖衣に青色のラインが一本施されている。
「確かに。これが代金だ、確認してくれ。しかし、やはり分からねえな。アンタ軍の関係者なんだろ?」
「よしてください、ボス、オッソ・カプティス。言ったでしょう?よくある小遣い稼ぎですよ。それに、『余計な詮索はお互いのためにならない』ですよね?いいじゃないですか。引き続きよいビジネスをさせてください」
突然投げかけられたオッソの探りに対しても仮面の人物は変わらず淡々と答えた。
「あぁ、そうとも違いねぇ。アンタの言うとおりだ。悪かった、今のは忘れてくれ。おい、お送りしろ。お土産も忘れずにな」
仮面の怪人は、そのまま屈強な3人の男にエスコートされVIPルームを後にした。
仮面の怪人が去った後
オッソは側に控えている髑髏マスクの男に手早く命令を下す。
「おい、このサンプルは3倍の値付にして流せ」
「はい。しかし、ボス。いいんですか?」
仮面の人物との一部始終のやりとりを脇で見守っていた骸骨マスクの男は思わず素朴な疑問を口にしてしまった。
「・・・・・この『サンプル』についての取り決めを俺は交わしたか?」
オッソの目がぎょろッと動き、髑髏マスクの男の姿を濁った瞳に収めた。
先ほどまで仮面の怪人と商談をしていた時とは全く異なる不気味な目だ。
おそらくは、こちらが本性なのだろう。
少なくともソレは人間を見るものではない。
髑髏マスクの男は思わず生唾を飲み込んでいた。
その手は微かに震え脂汗が滲みだしている。
「も、申し訳ございません。大変失礼しました」
これ以上、ボスの機嫌を損ねれば死ぬ。
拳を強く握りしめ、余計な言葉は一切加えず、ただただ謝罪の意だけを簡潔に示してみせる。
それが功を奏したのかは分からないが、オッソは再び目線をテーブルの上に移した。
「ああ、それとサンプルの一部はラボに渡しておけ。そしてこう伝えろ、『ボスはそろそろ成果を見たがっている』とな。分かったらとっとと行け」
部下がサンプルを手に慌てて部屋を出て行った後、オッソは空のグラスに自ら酒を注ぎ、しばらく何か考え事をするかのように卓上の宝飾髑髏を眺めていた。
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~登場人物紹介~
・オッソ・カプティス(new):不気味な外観と独自の美学を持つ、犯罪組織「スカル」を仕切るボス。
・仮面の人物(new):性別不明。軍の関係者だという情報があるが詳細不明。
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