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Mission2 お祖母様を救え!

63.健康的な生活

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 昼よりも、みんなが寝静まった夜の時間の方が、あたしは忙しかった。

 この寝室には二つの扉がある。
 廊下にでる扉と、続きの間にでる扉があった。

 続きの間は、居室になっており、爺やがあたしのために、子どもに必要そうなおもちゃやら、本などを揃えてくれている。
 家具も、一応、子ども仕様の小さめなものになっている。

 だけど、この世界の基準なのか、厳格なお祖母様の好みを尊重したのか、子供部屋っぽい、楽しくてファンシーな家具や装飾ではなく、あくまでも質実剛健な……いわゆる無骨な……部屋となっている。

 ま、中身が三十路なので、そのあたりは気にならない。
 必要なもの……おもちゃじゃないよ……紙だとかペンだとか、デスクがあるので、満足している。
 居室エリアにも扉がいくつかあり、浴室、トイレが部屋ごとにあるようだ。
 なんて贅沢な間取りなんだろう。

 この世界の基準で考えると、ホテルのスイートとか、セレブの住まうマンションといったレベルじゃないだろうか?

 さすが、上流貴族の子どもが使う部屋よね。すごすぎるわ。

 前世のあたしのアパートはユニットバスだったから、浴室とトイレが別れている……いや、もう、六畳一間ではなく、寝室、居室が独立している段階で、もう、ハイレベルな暮らしだ。

 ウォークインクローゼットではなく、衣装部屋もあり、その中にはフレーシアだけの衣装が並べられている。

 まあ、当たり前だけど、こんなところに薄い本とかは似合わないな。

 爺やがひととおり用意してくれていたんだけど、ライース兄様がここにしばらく滞在する宣言をしたら、いきなり衣装が増えだした。
 一枚、二枚といった単位ではない。倍増だ。

 毎晩、衣装部屋の扉を開けるごとに、衣装が増えている。

 まだ、ネグリジェから着替えることができないのに、こんなにたくさんの服をどうしろというのだろうか……。

 子どもなんて、すぐに成長するんだから、沢山用意しても、着ないうちに大きくなっちゃったりとか、するのにね。

 せめて、成長を見越した大き目の服とかにしておけばいいのに、今のあたしにピッタリなサイズが用意されている。

 前世では、自分のファッションよりも、キャラのコスプレの方に興味があったあたしには、ちょっとこの衣装の数には若干引いてしまう。

 まあ、これが中世風ファンタジーの衣装コスプレと思えば、気持ちもあがってくる……かな?

 衣装の枚数チェックを終えると、あたしは、居室の遊び場として想定されている広いエリアで、筋力アップのトレーニングを行う。

 インナーマッスルだの、体幹だの……ヨガやストレッチなんかも、陸上部だったので、そういうのには詳しい。

 まあ、あの過酷な激務を耐え凌げたのは、基礎体力があったからだろう。

 まあ、身体はまだ六歳児だし、病み上がりだから、無理はしないように自制している。でも、自主トレは欠かさずやるようにしている。

 そういえば、就職してからはそんなこともしなかったなぁ……と、思う。

 会社との往復、その日のうちに帰宅できるかどうかという日常で、ご飯を食べて、ゲームをして、寝る……でいっぱいいっぱいの生活だった。

 前世よりも虚弱だけど、今世の方が、夜更かしはしているけど、まちがいなく健康的な生活を送れているようなきがするな。
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