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Mission4 ライースガチャをなんとかしろ!
〈Case1 カシューネ・アドルミデーラ〉121.ノーマルキャラとの出会い
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あたしたちが青いバーニラーヌの花を見つけてから数日がすぎた。
お祖母様は順調に回復している。
浮足立っていた使用人たちも落ち着きを取り戻し、穏やかな日常が戻ってきた。
あたしはライース兄様、カルティのコンビと昼食後の散歩を楽しんでいた。
食後の三人での散歩は、雨の日以外は必ず行われ、今では日課になりつつある。
それに加え、散歩中はライース兄様と手をつなぐというのも、いつのまにか暗黙のルールとなっていた。
あたしを自由にさせておくと、どこに駆けだすかわからない……からだそうだ。
ちょっとひどすぎると思う。
信用されてない!
先日、キラキラと虹色に輝く蝶が目の前を横切り、ライース兄様の制止を振り切って、夢中で追いかけたのがまずかったようだ。
それ以来、手はしっかりと握られ、ちょっとやそっとのことでは外れそうにもない。
日中の温かな時間帯を狙った散歩だが、避暑地の秋は短く、昼間でもだんだん肌寒く感じるようになっていた。
例年ならお祖母様は冬になる前に、領内の温暖な地域にある屋敷に移動するそうだ。
アドルミデーラ家は、広い領内のあちこちに別宅を所持しているらしい。さすが裕福な侯爵家だ。
ただ漫然と領内を移動するのではなく、領主一族が移動することで街道の維持や、領内の経済活動を活性化させるとか。
そういうことはゲームで触れられていなかった。実際に人が生きて、生活を営んでいるという証拠だ。
今年はお祖母様の体力や、なによりもデイラル先生の負担を考え、領主の館で冬を過ごすのがよいのではないか、という意見もあるらしい。
意見というか、みんなが長距離の移動に反対しているのだ。
お祖母様にしてみれば、隠居した者が領主の本邸でウロウロするのは嫌らしい。実にお祖母様らしい考えだ。
というわけで、この時点では、まだ冬はどこで過ごすのかは決まっていないようだ。
最悪、この寒冷な避暑地で冬を越すことになるかもしれない……。
寒いのは嫌だが、六歳児は大人たちの決定に素直に従うしかない。
というようなちょっとした問題はあったものの、あたしは比較的穏やかな日常を送っている。
ライース兄様はあたしの教育と、領主のお仕事のお手伝いで色々と忙しそうだけどね。
あたしたちの散歩は別荘の周囲をぐるりと一周するだけという、短い距離だ。
体力づくりというよりは、気分転換の意味合いの方が強い。
ライース兄様と一緒にゆっくり時間をかけて散歩道を歩き、領地のことなどを話したりする。
前世では身体を動かすのが好きだったあたしは、今回もそうみたいだった。
勉強は必要だから一生懸命しているが、それよりも乗馬の練習や散歩の方が楽しいと感じていた。
楽しい時間はあっという間に終わる。
あたしたちは屋敷の正面玄関へと到着した。
カルティが扉を開けようと、ドアノブを握る。
すると……。
ジャラララジャランランラ――ン。
また、天から不意打ちの効果音が降ってきた。
あたしにしか聞こえない音だ。
(つ、つ、次こそは! 次こそは! スーパーレアこい! スーパーレア!)
あたしは、心の中だけで必死に祈る。
そう、この「ジャラララジャランランラ――ン」という、ふざけた電子音は、ライースガチャこと協力者ガチャを引くときの効果音だ。
イベント成功音を聞いてから、扉の前でたまにこのガチャ音を聞くようになった。
そういうときは、扉の向こうに協力者ガチャのキャラクターとの出会いがあるのだ。
ガチャ音はガチャボタンを押すたびに鳴っていたが、こちらの世界では、音が聞こえるのは最初の出会いだけだ。
再会するたびに、扉を開けるたびにこんな音が聞こえたら、間違いなくノイローゼになってしまうだろう。
この数日間で確認できた協力者ガチャのキャラクターは、デイラル先生のお弟子さんたちや、メイド、従僕、屋敷の警備をしている兵士、アドルミデーラ領主代理の侍従などだ。
本編が始まるのは、これから九年後か十年後くらいなので、みんなガチャのイラストよりも若い。
ちょっと得した気分なのだが、残念なことに全員がノーマルキャラだった。
お祖母様は順調に回復している。
浮足立っていた使用人たちも落ち着きを取り戻し、穏やかな日常が戻ってきた。
あたしはライース兄様、カルティのコンビと昼食後の散歩を楽しんでいた。
食後の三人での散歩は、雨の日以外は必ず行われ、今では日課になりつつある。
それに加え、散歩中はライース兄様と手をつなぐというのも、いつのまにか暗黙のルールとなっていた。
あたしを自由にさせておくと、どこに駆けだすかわからない……からだそうだ。
ちょっとひどすぎると思う。
信用されてない!
先日、キラキラと虹色に輝く蝶が目の前を横切り、ライース兄様の制止を振り切って、夢中で追いかけたのがまずかったようだ。
それ以来、手はしっかりと握られ、ちょっとやそっとのことでは外れそうにもない。
日中の温かな時間帯を狙った散歩だが、避暑地の秋は短く、昼間でもだんだん肌寒く感じるようになっていた。
例年ならお祖母様は冬になる前に、領内の温暖な地域にある屋敷に移動するそうだ。
アドルミデーラ家は、広い領内のあちこちに別宅を所持しているらしい。さすが裕福な侯爵家だ。
ただ漫然と領内を移動するのではなく、領主一族が移動することで街道の維持や、領内の経済活動を活性化させるとか。
そういうことはゲームで触れられていなかった。実際に人が生きて、生活を営んでいるという証拠だ。
今年はお祖母様の体力や、なによりもデイラル先生の負担を考え、領主の館で冬を過ごすのがよいのではないか、という意見もあるらしい。
意見というか、みんなが長距離の移動に反対しているのだ。
お祖母様にしてみれば、隠居した者が領主の本邸でウロウロするのは嫌らしい。実にお祖母様らしい考えだ。
というわけで、この時点では、まだ冬はどこで過ごすのかは決まっていないようだ。
最悪、この寒冷な避暑地で冬を越すことになるかもしれない……。
寒いのは嫌だが、六歳児は大人たちの決定に素直に従うしかない。
というようなちょっとした問題はあったものの、あたしは比較的穏やかな日常を送っている。
ライース兄様はあたしの教育と、領主のお仕事のお手伝いで色々と忙しそうだけどね。
あたしたちの散歩は別荘の周囲をぐるりと一周するだけという、短い距離だ。
体力づくりというよりは、気分転換の意味合いの方が強い。
ライース兄様と一緒にゆっくり時間をかけて散歩道を歩き、領地のことなどを話したりする。
前世では身体を動かすのが好きだったあたしは、今回もそうみたいだった。
勉強は必要だから一生懸命しているが、それよりも乗馬の練習や散歩の方が楽しいと感じていた。
楽しい時間はあっという間に終わる。
あたしたちは屋敷の正面玄関へと到着した。
カルティが扉を開けようと、ドアノブを握る。
すると……。
ジャラララジャランランラ――ン。
また、天から不意打ちの効果音が降ってきた。
あたしにしか聞こえない音だ。
(つ、つ、次こそは! 次こそは! スーパーレアこい! スーパーレア!)
あたしは、心の中だけで必死に祈る。
そう、この「ジャラララジャランランラ――ン」という、ふざけた電子音は、ライースガチャこと協力者ガチャを引くときの効果音だ。
イベント成功音を聞いてから、扉の前でたまにこのガチャ音を聞くようになった。
そういうときは、扉の向こうに協力者ガチャのキャラクターとの出会いがあるのだ。
ガチャ音はガチャボタンを押すたびに鳴っていたが、こちらの世界では、音が聞こえるのは最初の出会いだけだ。
再会するたびに、扉を開けるたびにこんな音が聞こえたら、間違いなくノイローゼになってしまうだろう。
この数日間で確認できた協力者ガチャのキャラクターは、デイラル先生のお弟子さんたちや、メイド、従僕、屋敷の警備をしている兵士、アドルミデーラ領主代理の侍従などだ。
本編が始まるのは、これから九年後か十年後くらいなので、みんなガチャのイラストよりも若い。
ちょっと得した気分なのだが、残念なことに全員がノーマルキャラだった。
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