上 下
29 / 42

29

しおりを挟む
不思議な事が起こりました。

女の子は差し出した手の先を見ています。
そこには女の子と同じくらいの子どもの大きさをした、影のように暗い色の妖精たちが立っていました。

どうやら形をそのままに岩から外れたようです。

外れた、うれしいと妖精たちが踊り始めました。

女の子もうれしくて一緒に踊ります。
まるで女の子と影が踊っているみたいです。
くるくるくるくる踊ります。

川で遊んでいる妖精たちもやってきました。

川の妖精たちはくるくる踊る妖精たちと女の子に触れていきます。
影のように暗い色をした妖精たちは川の妖精たちを迎えるとうるおっていきました。
女の子に触れた後に妖精たちへ合流すると暗い色が明るくなっていきました。


どれくらい女の子と妖精たちが踊っていたでしょう。
暗い色をした妖精たちはもういません。
女の子と踊っているのは水の色をたたえ川の光を強く浴びたように輝いている妖精たちの集まりでした。

女の子が手を離すと子どもの形をした妖精たちがぱっと弾けて飛んでいきました。


『ありがとう』
『うれしいよ』
『はねまわれるよ』
『『『きれいになったよ』』』


お昼時女の子は、すてきな妖精たちとの出来事を楽しげにお父様とお母様に報告しました。



しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

腹黒上司が実は激甘だった件について。

恋愛 / 完結 24h.ポイント:14pt お気に入り:139

そちらから縁を切ったのですから、今更頼らないでください。

恋愛 / 完結 24h.ポイント:149pt お気に入り:2,079

仲良しな天然双子は、王族に転生しても仲良しで最強です♪

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:14pt お気に入り:302

僕は知っていた、彼女が魔女であることを

ファンタジー / 完結 24h.ポイント:21pt お気に入り:3

処理中です...