【社会人BL】俺は雌イキしかできんのに彼氏が妊娠を恐れている…!?【トンデモR18】

春Q

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★5.爆発の回想

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 従業員食堂は広い。

 白いテーブルがずらっと並び、窓際にテレビが置いてある。

 隣には給湯ポットと電子レンジ。コーヒーの自販機もある。

 時間によっては食券を買って定食などを食べさせてもらえたりするらしいが、昼時に昼メシを食べられるような仕事でもなし、俺は利用したことがない。

 行けばいつも誰かしらいる。

 同じフロアの顔見知りがいれば、一緒に食ったりもできるけど、今日は自販機を補充している業者と、アパレルっぽいギャル二、三人しかいない。

 ん、奥のほうで契約をしている気配がある。

 制服と雰囲気から察するに地下の百均かな。テレビの音は上げないほうが良さそう。

 ちょっと食べたらスマホのタイマーかけて、テーブルに突っ伏して寝る。

 が、寝る前に彰永からメールが来た。

 放っといて休んでおくべきだが、この手の誘惑に俺はいつも抗うことができない。

「……ふふ」

 文面を見て気が抜けるように笑ってしまう。

 彰永は俺に輪をかけて頭がおかしいので、新居の間取りとかやたら送ってくる。

 実家暮らしの高給取りが本気を出すと恐ろしい。

 経済観念がバカなのだ。このゼロの数はワイドショーの結婚詐欺とかで見たことあるぞ。

 まあ、だとすればその詐欺師は俺なんだけれども。

 俺はテーブルに顔を埋めて笑ってしまった。

 はす向かいに座っていたギャルが不気味そうに席を離れて行くのがわかる。

 クソッ。ぜんぶ彰永のせいだ。

 これは本当に妊娠してやらないと親族その他から訴訟を受ける羽目になりかねん。

 ああ、でも、地球の医療が進むまではセックスしないとか抜かしてた。

 で、それはいつって話なんですよ。

 いやもう答え出ちゃってんじゃん。

 そんな日は永遠に来ねえよ。

 いえ、男同士で子供を授かる技術みたいなものはそりゃ需要があるだろうから、いつかはっていうのがあるかもしれないですね。

 でも、彰永は俺のケツに秘密の赤ちゃんの部屋があると思い込んでいるので、そこから赤ちゃんを引っ張り出す技術の話をしている。

 そんな頭おかしい医療技術がピンポイントに発達する未来は誰も目指していません。

 マジで夢の世界の話なので、俺が後ろから殴って気絶させてやった方が、まだ辿り着く可能性があるんじゃねえかな。

 ついでに俺のことも誰かに後ろから殴ってほしい。

 アレかな。レントゲンでも撮って、現実を突きつけてやれば解決するのだろうか。

 いやもう、事実がどうとか彰永にはもはや、通用しないんだよな。

 単なる思い込みの話だから。

 世界中の医者が口を揃えて説得したって『俺にしかわからないだけで、卯月は絶対に俺の赤ちゃんを妊娠できます』と言うだろう。

 ここでお待ちかね、我慢バトルの結果発表します!

 金曜の夜、俺たちは手を繋いで眠った。

 彰永のチンポが爆発したのは翌日の朝でした。

 予想通り、俺の圧勝★ しかし、ナカには出してもらえなかった。

 夢精していたので。

『ごめぇん……』

 両手で顔を覆った彰永の発した、死ぬほど情けない声。

 そのセリフがコイツの中で最大級の謝罪らしいことはすぐに理解した。

 俺は彰永の夢の中で種付けされたらしい俺に、本気で嫉妬した。

 手を繋いで一緒に寝て、俺を抱く夢を見て夢精するくらいなら、最初っから本人に射精キメれば良くないですか。

 ええっ、俺なにか間違ったこと言ってる?

 頭に来たので、シーツに付いた彰永の精液を犬みたいにペロペロ舐めた。

 土下座するみたいに頭を低くして、口に含んでヂュウヂュウ啜る。

 彰永が声も上げずにびっくり仰天しているのがわかった。

 俺は彰永が悲しんだり情けない顔をしたりするのは耐えられない。

 それなら変態じみた真似をして驚かせたほうがマシというものだ。

 でも、本当はそんな真似をしてでも精子を恵んでほしかった。

 カピカピになったチンポを舐めて、玉も、腿も、へそも全部舐めて綺麗にする。

 いや、俺の唾液で汚す、の間違いだろうか。

 当然のごとく、ヤツは再び勃起しはじめて、でも『ごめん、ごめん』と気持ちよさそうに首を振って謝るばかりだった。

 お願いですからお尻に挿れさせてください卯月様ァとかのおねだりもナシ。

 おいおい、マジかと思いつつ、そのまま口で爆発させた。

 謝りながらイくって最高だよな。

 この機に覚えるといいぜ、と柄にもない親切心でもう一回お掃除してやって、その繰り返しは彰永が本格的に泣きを入れてくるまで続いたが、俺のケツはずっとほったらかしだった。

 俺は一回もイッてないのに、彰永ばかりが気持ちいい思いをする。

 ひでえ話だ。

 彰永は頭が悪いので、フェラチオされた後にキスをしたがる。

 俺が旨そうに精液を貪るから、つい騙されちゃうんだろうな。

 俺は嫌とは言わんが、別にしたくない。

 そりゃ出所は彰永だろうけど、がんばって射精させたのは俺だぜ。

 独り占めする権利があってもいいんじゃないのか。

 そこまでして俺から返してほしがるくらいなら、そもそも出さずに大事にしまっとけよ。

 ちょっと落ち着いてから、俺はコンドームを知っているかと彰永に尋ねた。

 そして俺はコンドームの避妊率が八十パーセントという雑学を得た。
 
 つまりコンドームを使っても十回に二回の確率で俺は彰永に孕まされてしまうらしい。

 そして赤ちゃんは謎の部屋から出て来られず、俺は爆発してホラーかつスプラッタな死に様を晒すことになる……。

 セックス。

 命がかかっていると思うと、ハードすぎるギャンブルだぜ。もはやデスゲーム。

 女は偉いね。まあ、赤ちゃんをケツの中に閉じ込めちゃう男は世界で俺だけだと思うが。

 いいんですけどね。

 どのみち、俺はアナルセックスでナカ出しされないと気持ちよくなれないので。

 あくまで夢精しても俺を抱かなかった彰永のための提案だったのだ。

 まったく、大した男だぜ。

 でもそろそろ、本当に殺しちゃいそうな気がする。

 向こうもそのほうが幸せなんじゃないか?

 夢の中では俺のことめちゃくちゃに抱いて、妊娠させようとしてくれてたんだろ。

 じゃあそのピンポイント医療技術が発達した未来に行ける夢の中にいた方が幸せだろうよ。

 ちょくちょく幸せマイホームの間取りとか、庭付きとか、小学校が近いとか、色々と情報を送ってくれますが、だってそこでラブラブ同居を始めたところで、俺のケツにチンポを挿れてくれる気はないんですよね。

 彰永は、俺と、俺の赤ちゃんのためになることしか、考えてないから。

 俺は、自分が気持ちよくなることばっかり考えているのに。

 はーっ、と、休憩室で仮眠も取らず、深いため息をついてしまった。

 近くに座っていた100均の人らの契約もちょうど終わったらしい。

 書類を持ったエプロン姿の女と、いかにも高校生って感じの眼鏡くんが脇を通り過ぎる。

 これから店頭に立って本格的な研修だろうか。

 高校の頃の彰永も、あんな眼鏡をしていた。

 もっと背は高かったけど。いや高かったっけ。だって俺も身長が伸びたんだし。

 いやいや、なんでこれからバイトがんばるぞーって感じの高校生にまで無理やり彰永を重ねようとするんだ。

 気持ち悪い。この変態。

 ああ。

 もう、ダメなんだろうな。

 そう思った俺は、彰永にメールを送った。
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