妹さんが婚約者の私より大切なのですね

はまみ

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「ジルベール様はこちらの学園に通われていたのですね。」

「そうだよ。でも君はここの学園の生徒じゃないよね。
学園祭を見に来たなら、なぜこんな人気が無さそうなところにわざわざ来たのかな?」

ジルベール様は不思議がっております。
ジルベール様ご本人は、屋上に出る扉に鍵がかかっているか確認するように頼まれて見に来られたとのことでした。

私は婚約者のオリオン様が音楽室にいると聞いたので、会いに来たのだと話しました。

「ああ、音楽室はすぐそこだ」

私は階段を登りきりました。  
音楽室の分厚い戸に手をかけました。

「あ、ちょっと待って!」

どうしたのでしょう…私がそのままの体勢で動かずにおりましたら、ジルベール様が背後から来られ隣に立ちました。

二人で音楽室の戸の前で、立ったままでいます。

…ジルベール様、どうされたのでしょうか。
なぜ私を止めるのでしょうか。

「何か声のような物音が聞こえたんだ。」

…オリオン様がおられるなら、お声が聞こえてもおかしくないはずです。
しかしジルベール様は「そのまま静かにしてて」と言われるので、私も黙って立っておりました。

すると部屋の中からかすかに人の声が聞こえてきたのです。良く聞こえませんが女性の声のようです。

言葉にはなっておらず、小さく切れ切れに呻いているような声です。

「…君はこの戸をいきなり開けて中を見るべきではない。サフィラ、僕の後ろにおいで。」

ジルベール様がおっしゃるので、彼の背後に回りました。

ジルベール様は音楽室の戸をコンコンコンと叩きました。

「おい!ここ、開けるぞ!
誰か居るなら、早く外に出て来い。」
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