TS系最弱な美幼女魔王ちゃんとなった俺は、何故か自分が生み出した使い魔達と無敵のダンジョンを作ることになったんだが！！

ふふふ...

「...」

　私はしばらくの間彼のモンスター達がとある部屋にテイマーとモンスター達を運んでいるのを見ていると...。

「ふふふ...、リウちゃん」

「ひゃっ！！」

　いきなり後ろから声をかけられたので、飛び上がって声を上げる私。

　振り返って見ると、そこには金髪少女のネアがニタリと笑いながら私を見下ろしていたのでした。

「ネア？、私に何か用？」

「ええ...、ちょっと話さない？、ギサラ様には私から話しておくから...」

「えっと...、別に良いけど...」

「じゃあちょっと聞いて来るわね...」

　彼女はギサラに質問した後に「お待たせ」と私を連れて行くのでした。

　～待合室～

　しばらく歩いて会場内にあった待合室に連れて行かれました。

　そこに着くと彼女はう～っと背筋を伸ばして椅子に座り、その反対側の席を指さします。

「早く座りなよ、同じ目線で話したいから」

「えっ？、あっはい...」

　私は言われるがまま彼女の反対側に座って待っていると、彼女が質問してきました。

「ねぇ...、リウはあの桜色の髪の...ええっとお姉ちゃんだっけ？」

「ね～ねの事？」

「そうそう、お姉ちゃんとはどういう繋がりなの？」

「...？、ただ単に妹だよ？」

　当たり前の事を聞いて来る彼女の質問の意味が全く分からない。

　それを聞いた彼女は少し慌てながら質問を変えて来る。

「ああ！、ごめんごめん、ちょっと質問が悪かったね...、えっと...、お姉ちゃんとはよく話したりするの？」

「うん！、ね～ねはリウの事が大好きなんだ！、リウもね～ねの事が大好きだから家族なんだよ！」

　むふ～っと息を漏らしながら自信有り気にそう答えると、何故かネアは少し悲しげな表情を浮かべていました。

「そう...、羨ましいな...」

　遠くを眺めながら彼女はそう答えてきたので驚く私。

「えっ？、何が羨ましいの？」

　彼女が私の何を羨んでいるのか全く分からず困惑していると、彼女は本音を吐露し始めたのです。

「実はね...、私はギサラ様とあんまり喋らないの...」

「そうなの？」

「うん...、私と喋る時はいつも仕事の事だけ...、あの方の心の中には本物のネア様との思い出がずっと残り続けていて、それは弟であるユカ様ですら溶かす事は出来ないほどに氷きっているの...」

　そう話す彼女の表情はとても暗く寂しさに満ち溢れていた。

　それを見た私は何となく彼女の事が可哀想になり、話しを少し真剣に聞いて上げることにするのでした。