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ダレカ領域③

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 僕の攻撃で青い巨龍の鱗が僅かに剥がれた事を知った魔導部隊が一気に4体の巨龍達に火炎魔法をぶっ放す。

「我らも勇者様に続けぇ!!、魔導部隊火炎魔法準備!!...発射!!!」

 後ろから援護射撃が飛び交うお陰で一瞬青い巨龍の視線が僕から外れた。

 この機を逃す僕ではない。

 先程削った鱗の傷口に勇者の一撃を食らわせる。

「喰らえ...、ディン=スパーク!!」

 青い電撃が僕の手を走り抜け龍の傷口から侵入し、体内の神経を麻痺させる。

 ガクンと垂れ下がる青い龍の筋肉に、他の3龍も気をとられているが、そちらは僕の仲間に任せてある。

 一人一殺。

 1人1匹がノルマである。

 そして僕は直感的にこの青い龍が私的に1番戦いやすいと判断し、特攻した次第だ。

 そしてそれは正解だった。

 奴の困惑した口から冷気の様な見えた為勝利を確信する。

 僕が龍剣ライアーガを抜きはなち、奴の喉元に突き刺した。

「燃え盛れ...」

 僕の一声で龍剣から炎の火柱が放たれ、奴の喉に直接炎熱がこもり苦しそうにしているのが見える。

 ここで追撃を止めるほど僕はお人好しではない。

「ディン=スパーク!!」

 今度は電圧をあげて直接攻撃様にスパークの出力を調整した。

 剣を通って体内にまでよく通る様に計算された電撃は、ドラゴンでさえ絶命させるには充分過ぎる威力だったのだろう。

 くろ焦げになり、無残な姿を晒す巨龍の死体の上に立ち勝鬨をあげる。

「ドラゴン一体を仕留めた!!」

「「「「ォォォォォォオオオオオオ!!!!」」」」

 軍隊の皆さんから凄まじいまでの歓声が上がる。

 とは言え、今回あっさり勝てたのは相手がドラゴンであると分かった上で準備ができたからに違いない。

 1万の死が今回の勝利に貢献した事は紛れもない事実。

 僕が他の戦場に目を配ると、既に仲間達の手によって4龍は倒されていた。

「あちゃ~...、やっぱりディンほど早くは倒せないね~」

 軽く頭を搔いたトリアの表情は軽い。

「ふんっ...、私だってディンに花を持たせるつもりが無かったらもっと早く倒せてたよ」

 負け惜しみの如く斧を担ぐホミカは何処と無く悔しそうだ。

「皆さん、お疲れ様です♪」

 余裕のある笑顔で僕を見てくるユイ。

「皆、まだ行けるな?」

「ええ」

「もちろん」

「はい!大丈夫です!!」

「よし!!ダレカ城攻略へ向かうぞ!!」

「「「「「ウオオオオオオォォォォォォ」」」」」

 4体のドラゴンを討伐した事で勢いづくサイラ軍と共に、僕たちはダレカ城攻略へと挑むのであった。




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