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少数精鋭
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俺は一晩休むと皆を呼び集めサイラ王国へ向かう編隊を組む。
「俺の求む編成はケロナとミユキだ、あちらは10万で攻めてきたが、こちらは使者として王自身である俺が出向く」
敵地に向かうというのにたった3人で進めるわけにはいかないとユカの奴が申し出た。
「アリカ様!!、お言葉ですがたった3人でサイラ王国に向かうのは危険かと、この俺とリュア達も連れて行ってください!」
彼の熱意は声で伝わってくるのだが、やはり今彼に頼る訳にはいかないと思う。
「その気持ちは嬉しいがユカよ、今のお前にはする事があるだろう?」
「...兄であるギサラの捜索ですか?」
「そうだ、少し前からお前に任せていたよな?、少しは進展があったか?」
「いえ...、アリカ☆の面々を捜索に向かわせていますが、今のところ兄の足取りは何一つ掴めていません」
「だろうな、相手はあのギサラだ、簡単に尻尾を出す訳がないと俺も思っている...」
「...やはりリウ様の事が心配ですか?」
「...ああ、俺の妹だからな...」
「はっ、ではアリカ様が遠征から帰られた時に朗報を報告出来るよう尽力致します!」
「うむ、期待しているぞ!」
俺とユカの間に熱い友情の様な物を感じられる言葉のやり取りは本当に嬉しい。
友情不足により裏切られ死んだ俺にとって信頼における友人の存在は大切な物の一つだ。
「さてと...、では行くか」
「アリカ様...、お気をつけて」
さっとユカが頭を下げると、家臣であるアリカ☆達も頭を下げる。
「うむ!、行ってくる!!」
胸をドンっと叩いて皆に笑顔を向けた後、ミユキに馬車を引かせる。
...。
俺が何故こんな少数精鋭でサイラ王国に向かうのかと言うと主な理由が2つあった。
まず第1に大軍で進行すれば侵略を目的とした物だと誤解されてしまうだろう。
それにひきかえ、馬車一台だけで穏便に入国すればお城の近くまで簡単に近づけると思ったからだ。
次に疲弊しきった王国である事はダレカ城の惨状を見て分かりきっている事なので、サイラ王国の生の現状をこの目で確かめておく必要があったらである。
直にこの肌で感じる空気で俺は判断しようと思う。
サイラ王が生きるに値する人間かどうかを...。
ちなみにアイファやサラの様に何も考えていない様な奴であればすぐ様死刑なり追放なりの処罰を与えるつもりである。
先ほどの戦いで有利に立っているのはあちらも感じいる筈なので、選択権はこちらにある筈だ。
ミユキの走らせる馬車が動き出すと俺とケロナは静かに互いを見合っていた。
「俺の求む編成はケロナとミユキだ、あちらは10万で攻めてきたが、こちらは使者として王自身である俺が出向く」
敵地に向かうというのにたった3人で進めるわけにはいかないとユカの奴が申し出た。
「アリカ様!!、お言葉ですがたった3人でサイラ王国に向かうのは危険かと、この俺とリュア達も連れて行ってください!」
彼の熱意は声で伝わってくるのだが、やはり今彼に頼る訳にはいかないと思う。
「その気持ちは嬉しいがユカよ、今のお前にはする事があるだろう?」
「...兄であるギサラの捜索ですか?」
「そうだ、少し前からお前に任せていたよな?、少しは進展があったか?」
「いえ...、アリカ☆の面々を捜索に向かわせていますが、今のところ兄の足取りは何一つ掴めていません」
「だろうな、相手はあのギサラだ、簡単に尻尾を出す訳がないと俺も思っている...」
「...やはりリウ様の事が心配ですか?」
「...ああ、俺の妹だからな...」
「はっ、ではアリカ様が遠征から帰られた時に朗報を報告出来るよう尽力致します!」
「うむ、期待しているぞ!」
俺とユカの間に熱い友情の様な物を感じられる言葉のやり取りは本当に嬉しい。
友情不足により裏切られ死んだ俺にとって信頼における友人の存在は大切な物の一つだ。
「さてと...、では行くか」
「アリカ様...、お気をつけて」
さっとユカが頭を下げると、家臣であるアリカ☆達も頭を下げる。
「うむ!、行ってくる!!」
胸をドンっと叩いて皆に笑顔を向けた後、ミユキに馬車を引かせる。
...。
俺が何故こんな少数精鋭でサイラ王国に向かうのかと言うと主な理由が2つあった。
まず第1に大軍で進行すれば侵略を目的とした物だと誤解されてしまうだろう。
それにひきかえ、馬車一台だけで穏便に入国すればお城の近くまで簡単に近づけると思ったからだ。
次に疲弊しきった王国である事はダレカ城の惨状を見て分かりきっている事なので、サイラ王国の生の現状をこの目で確かめておく必要があったらである。
直にこの肌で感じる空気で俺は判断しようと思う。
サイラ王が生きるに値する人間かどうかを...。
ちなみにアイファやサラの様に何も考えていない様な奴であればすぐ様死刑なり追放なりの処罰を与えるつもりである。
先ほどの戦いで有利に立っているのはあちらも感じいる筈なので、選択権はこちらにある筈だ。
ミユキの走らせる馬車が動き出すと俺とケロナは静かに互いを見合っていた。
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