上 下
711 / 968

【冥帝】サイド【改☆】

しおりを挟む
 ずざざざ~!!。

 わしはギサラの罠にかかり下に下に落ちて行く...。

 そしてひらけた場所に出てくると、そこは開けた空間じゃった。

 結構高くに放り出されたので、取り敢えず【冥帝の刻印システィサイン】を繰り出して骨だけの怪鳥を呼び出す。

 そのままその怪鳥の足に掴まり下に着地した。

「ありがとうな」

 床に着地すると怪鳥に礼を言い冥界に戻す。

 そして振り向くと、そこはやはり建物内とは思えないほどひらけた空間だった。

「あの海底神殿の中にこれほど広い場所があるとはな...」

 これだけでギサラという男の力の大きさが分かってしまうように思える。

 ちょっとした武術大会でもひらけそうな程広い空間には何もない。

 これだけ広い場所であればもっと有効活用してもいいもののはずなのに、何故か何もないのだ。

 この事に最新の注意を向けながら一歩を踏み出す。

 幸いにもいくつかどこかに繋がっている扉のような物が見えている事は嬉しい。

 もしも扉がなかった場合、魔法で無理やりぶち抜いて行く方針になるのだが、ここは海底神殿だ。

 ぶち抜いた先が海に面した部分だった場合、底から海水が侵食してわしらもろとも飲み込んでしまうだろう。

 だからぶち抜くにしても天井か床にしようとは考えてある。

 天井であれば上に戻るだけだし、下ならば1番下にまでたどり着けば岩盤に当たるだろうからである。

 横にぶち抜けないのは面倒だが、そうして進めば最悪の事態だけはまぬがれるだろう。

 まあ、ご丁寧に扉が用意されているからその心配もないのじゃがな...。

 わしは取り敢えず1番近くにあった扉に手をかける。

 そして勢いよく開き銃剣を扉に向けていると...!。

「はっ...!? 何じゃこれは...」

 なんと目の前に広がったのは機械や無機質な部屋ではなく、自然溢れる豊かな大地でした。

 ~森林エリア~

 1つ前の部屋と比べると明らかに違う場所の出現にわしは驚いたが進むしかないだろう。

 ふうっと息を吐き自分を落ち着かせてから進む...。

 進んでいるうちに何度か魔物に襲われたが、たいした実力のある者はいなかったようで簡単に撃退した。

 そのまま数分間歩いていると...。

「Zzz...」

 池のそばにある木陰の下で気持ちよさそうに眠っているトラスが目に映るのでした。
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

オレはスキル【殺虫スプレー】で虫系モンスターを相手に無双する

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:4,034pt お気に入り:619

【R18】廃嫡王子がTSされて王宮に舞い戻り性的チートで静かに復讐するお話

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:21pt お気に入り:181

触手を宿す少女

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:28pt お気に入り:17

ファンタジー世界にナノマシン集合体の少女が来たら

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:7pt お気に入り:42

激レア種族に転生してみた(笑)

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:1,256pt お気に入り:871

妹に婚約者を奪われたけど、婚約者の兄に拾われて幸せになる

恋愛 / 完結 24h.ポイント:702pt お気に入り:342

処理中です...