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【冥帝】サイド⑰【改☆】
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わしは目覚めたトラスとチュリアに何があったのかを話した。
「...という訳じゃ」
「嘘ですよね...、ツグミ君が私達の事を裏切ったなんて...」
信じられないと言う顔でわしの話を聞くチュリアの表情は暗い。
「わしだって信じられんわ、しかも裏切ったはずのカズラがわしらを助けたところを見る限り、こやつが二重スパイとして影ながらわしらを応援した事になるのがもっと信じられんがな...」
ジロリとカズラの事を見やるわしじゃったが、彼はすぐさまこの部屋を出て行く事にしたようだ。
「いまシスティが話した事が全てだ、これ以上ここにとどまっていては俺が奴らに怪しまれてしまうかも知れないからな...、先に出させて貰うぞ...、お前たちは俺が出た10分後程を狙ってこの牢獄から出るがいい...」
牢獄から先に出てしまう彼の背中を眺めながら、残されたわしらは話し合おうとしたのだが...。
「やっぱり信じられません!、ツグミ君に会って問いただしてみます!」
「あっ! チュリア!!」
彼女はいきなり立ち上がり牢獄から抜け出してしまう!。
「馬鹿っ!! そんなに早く出たらカズラの奴がわしらの仲間のままじゃとバレてしまうじゃろうが!」
そんなわしの言葉を聞かずに彼女は駆け出していく。
やはり話すべきではなかっただろうか?。
いや...、それはないだろう。
チュリアとツグミの中を知っているからこそ、本当の事を話しておくべきだとわしは思ったのだ。
これからはツグミとも戦わなくてはならないのだから...。
わしはチュリアがその事を知らないままツグミと出会い、生半可な気持ちのまま戦って欲しくなったのだ。
恐らくチュリアが一人で真正面からツグミに勝てる確率など0パーセントだろう。
それだけは止めなくてはならない!。
「待てっ!! チュリア!! トラス!! チュリアを追うぞ!!」
「わかった!!」
わしとトラスも牢獄を抜け出してチュリアを追うのだが、なぜか追いつけない!。
「なんじゃ!? チュリアの奴、あんなに足が早かったのか!?」
「本当早いや、私が追いつけないんだから」
わしはともかくトラスでさえ追いつけない速度で廊下をつっき切って行くチュリア。
「退きなさい!!」
激しい言葉と共に魔物共を蹴散らして進む彼女の気迫は凄まじい...。
そのまま駆け抜けていき、奥の部屋にまで突き進んで行く...。
そして...。
ついにわしらはギサラのいる場所にたどり着いたのじゃった!。
「ツグミ君!!」
チュリアはそんなことよりもツグミ君の顔を見て叫んでいるのでした。
「...という訳じゃ」
「嘘ですよね...、ツグミ君が私達の事を裏切ったなんて...」
信じられないと言う顔でわしの話を聞くチュリアの表情は暗い。
「わしだって信じられんわ、しかも裏切ったはずのカズラがわしらを助けたところを見る限り、こやつが二重スパイとして影ながらわしらを応援した事になるのがもっと信じられんがな...」
ジロリとカズラの事を見やるわしじゃったが、彼はすぐさまこの部屋を出て行く事にしたようだ。
「いまシスティが話した事が全てだ、これ以上ここにとどまっていては俺が奴らに怪しまれてしまうかも知れないからな...、先に出させて貰うぞ...、お前たちは俺が出た10分後程を狙ってこの牢獄から出るがいい...」
牢獄から先に出てしまう彼の背中を眺めながら、残されたわしらは話し合おうとしたのだが...。
「やっぱり信じられません!、ツグミ君に会って問いただしてみます!」
「あっ! チュリア!!」
彼女はいきなり立ち上がり牢獄から抜け出してしまう!。
「馬鹿っ!! そんなに早く出たらカズラの奴がわしらの仲間のままじゃとバレてしまうじゃろうが!」
そんなわしの言葉を聞かずに彼女は駆け出していく。
やはり話すべきではなかっただろうか?。
いや...、それはないだろう。
チュリアとツグミの中を知っているからこそ、本当の事を話しておくべきだとわしは思ったのだ。
これからはツグミとも戦わなくてはならないのだから...。
わしはチュリアがその事を知らないままツグミと出会い、生半可な気持ちのまま戦って欲しくなったのだ。
恐らくチュリアが一人で真正面からツグミに勝てる確率など0パーセントだろう。
それだけは止めなくてはならない!。
「待てっ!! チュリア!! トラス!! チュリアを追うぞ!!」
「わかった!!」
わしとトラスも牢獄を抜け出してチュリアを追うのだが、なぜか追いつけない!。
「なんじゃ!? チュリアの奴、あんなに足が早かったのか!?」
「本当早いや、私が追いつけないんだから」
わしはともかくトラスでさえ追いつけない速度で廊下をつっき切って行くチュリア。
「退きなさい!!」
激しい言葉と共に魔物共を蹴散らして進む彼女の気迫は凄まじい...。
そのまま駆け抜けていき、奥の部屋にまで突き進んで行く...。
そして...。
ついにわしらはギサラのいる場所にたどり着いたのじゃった!。
「ツグミ君!!」
チュリアはそんなことよりもツグミ君の顔を見て叫んでいるのでした。
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