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【シュライン】のダンジョン
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私達が【シュライン】にできたという新しいダンジョンに足を踏み入れると、いきなりエリーゼが先行し始める。
「さあ! 私についてきなさい! チーム『エリーゼ騎士団』がこのダンジョンの全てを調査し尽くしちゃうんだから!」
そう言いながら真っ先に突っ込んでいくエリーゼの襟首を掴んで止める私。
「なっ! なんでいきなり止めるのよ!」
そう叫ぶエリーゼに私はダンジョン内にある床を指を刺して答えた。
「あれトラップだよ、分かってた?」
「あれがトラップ? ただの床の模様じゃない?」
そう返してきたので、私は石ころを模様のある場所に投げ入れた。
すると...。
ガッシャン!!。
いきなり針天井が模様の上に落ちてきた!。
それを見て唖然とする彼女でしたが...。
「ふ...ふ~ん! 分かってたし!、貴方達が本当に高レベルの冒険者なのか試しただけよ!」
と強気な態度で言ってくる傲慢さだけは認めよう。
その後もダンジョンの攻略に乗り出す彼女だったが...。
「ぎゃぁぁぁ!!」
今度はサイみたいな魔物に追われている彼女を見て爆笑するレイナ。
「あははっ!」
「笑ってないで助けなさいよ!! なんであんた達は襲われないの!!」
「それはですね、おそらくですがエリーゼさんが私たちのパーティの中で一番弱いって魔物達に思われているんですよ」
「そうなの!? だったら許せない!!」
レイナの言葉に激昂した彼女は潔く剣を抜いて構える。
「今こそ培ってきた私の剣技を披露する時!!」
綺麗で派手な装飾が飾られた剣を振り回してサイの魔物に突貫する彼女。
「はぁァァ!!!」
大きく振りかぶって剣を振り下ろしたのだが...。
ガァン! と皮膚の硬い部分に当たって弾かれてしまった。
「えっ...」
放心する彼女にサイの突進攻撃が当たる前に助け出す。
彼女の無謀な行動の数々に思わずため息が出そうになるが、一応依頼主の娘なので少しは我慢しよう。
「全く...、エリーゼはダンジョンの攻略にとても貢献したって親には言っておいてあげるから無理な行動は謹んで」
私はそれだけ彼女に告げると、蹴りの一発でサイを転倒させる。
それを見た彼女が私の顔を見て「すごい...」と呟いた。
助け出された彼女を見てレイナは静かに笑っている。
「エリーゼさんってすごい人ですね、貴族の方なはずなのに自分から危険な事を率先して行おうとするし、勝てないであろう相手にも面を向かって挑んでいく姿...、何よりも感服いたしました...ぷぷっ」
(おいおい、そこで吹いちゃダメだろうレイナよ)
「あっ! あっ~!! 今私の事を笑ったな~!!」
レイナとエリーゼの喧嘩を仲裁しながらも、私たちのパーティはダンジョン探索を続けていくのでした。
「さあ! 私についてきなさい! チーム『エリーゼ騎士団』がこのダンジョンの全てを調査し尽くしちゃうんだから!」
そう言いながら真っ先に突っ込んでいくエリーゼの襟首を掴んで止める私。
「なっ! なんでいきなり止めるのよ!」
そう叫ぶエリーゼに私はダンジョン内にある床を指を刺して答えた。
「あれトラップだよ、分かってた?」
「あれがトラップ? ただの床の模様じゃない?」
そう返してきたので、私は石ころを模様のある場所に投げ入れた。
すると...。
ガッシャン!!。
いきなり針天井が模様の上に落ちてきた!。
それを見て唖然とする彼女でしたが...。
「ふ...ふ~ん! 分かってたし!、貴方達が本当に高レベルの冒険者なのか試しただけよ!」
と強気な態度で言ってくる傲慢さだけは認めよう。
その後もダンジョンの攻略に乗り出す彼女だったが...。
「ぎゃぁぁぁ!!」
今度はサイみたいな魔物に追われている彼女を見て爆笑するレイナ。
「あははっ!」
「笑ってないで助けなさいよ!! なんであんた達は襲われないの!!」
「それはですね、おそらくですがエリーゼさんが私たちのパーティの中で一番弱いって魔物達に思われているんですよ」
「そうなの!? だったら許せない!!」
レイナの言葉に激昂した彼女は潔く剣を抜いて構える。
「今こそ培ってきた私の剣技を披露する時!!」
綺麗で派手な装飾が飾られた剣を振り回してサイの魔物に突貫する彼女。
「はぁァァ!!!」
大きく振りかぶって剣を振り下ろしたのだが...。
ガァン! と皮膚の硬い部分に当たって弾かれてしまった。
「えっ...」
放心する彼女にサイの突進攻撃が当たる前に助け出す。
彼女の無謀な行動の数々に思わずため息が出そうになるが、一応依頼主の娘なので少しは我慢しよう。
「全く...、エリーゼはダンジョンの攻略にとても貢献したって親には言っておいてあげるから無理な行動は謹んで」
私はそれだけ彼女に告げると、蹴りの一発でサイを転倒させる。
それを見た彼女が私の顔を見て「すごい...」と呟いた。
助け出された彼女を見てレイナは静かに笑っている。
「エリーゼさんってすごい人ですね、貴族の方なはずなのに自分から危険な事を率先して行おうとするし、勝てないであろう相手にも面を向かって挑んでいく姿...、何よりも感服いたしました...ぷぷっ」
(おいおい、そこで吹いちゃダメだろうレイナよ)
「あっ! あっ~!! 今私の事を笑ったな~!!」
レイナとエリーゼの喧嘩を仲裁しながらも、私たちのパーティはダンジョン探索を続けていくのでした。
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