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赤い依頼を5人で臨時パーティーを組み行う事になったため、欠席届けと外出届けを出すために私は1度学園に戻る。
「タナトス先生、お時間は宜しいでしょうか?」
先生は相変わらず書類に追われている様だ。
だがそのため簡単に見つける事が出来たのでそれは良かっただろう。
「ん?
あぁ、アメリアか。
何だ?」
「ギルドから赤い依頼が私に回ってきましたので念の為、明後日の授業は欠席したいのですが……」
「赤い依頼か……それならば仕方ない。
分かった。
アメリア、欠席するからには依頼を完遂してこい」
「っ…はい!」
先生の激励の言葉に私は元気よく返事をすると私は寮へと向かった。
寮に戻るとすぐに寮長の部屋へと向かい、理由を説明し許可を得てから最低限の荷物だけを持ち出発した。
既に外門には暁の旅立ちのメンバーが集まっていて私は申し訳なく思いながらも外門を通り王都の外へと出る。
そして人目につかないところへ移動したところで私は頭に乗っているリオンへと声をかけた。
「リアン、お願いしますわ」
私のお願いを聞きリアンは私の頭から降りるとサイズを変え、元の大きさまで戻る。
元に戻ったリアンが私達に対して乗れと言うかの様にしゃがみこむと私はその背に飛び乗った。
「皆さんも乗ってください。
出来るだけ学園の授業には出たいので」
「お前……まぁいい。
乗るぞ!」
カインが皆に声をかけると他の面々もハッとした様にせっせと背にまたがる。
全員が乗った事を確認してから私はリアンに合図を出すとバタッと白銀の翼を動かし大空へと飛び立った。
「しかし…早いな……」
「この調子で黒炎竜も倒せればいいのですが……。
私も黒炎竜は1度しか遭遇した事がありませんし、その際はお母様がいましたから…」
「お母様って……戦火の天獄か?」
「えぇ」
などという雑談をしているうちに問題の村に付き、村の近くでリアンから降りるとリアンはそのまま小さくなり再び定位置に戻った。
私達は村に入ると近くを通りかかった村人に話しかけた。
「すいません、村長はいらっしゃいますか?
私達はギルドから依頼を受け、こちらに来たのですが」
「あ……ぼ、冒険者!?
そ、村長!!
冒険者の方が!!」
彼はそのまま村の中心へと走って行ってしまった。
取り残された私達はそんな彼を呆然と見ていたが村長、と言っていたこともあり追いかける事にした。
「ぼ、冒険者の方々!!
遥々ありがとうございます!
そ、その……本当に黒炎竜を…?」
「はい。
そのために来ましたから。
今日は偵察に務め明日から明後日にかけ討伐をする予定なのですが、この辺りで1番黒炎竜が現れるのは何処でしょうか?」
私は彼等の不安を消すように笑みを浮かべながら対応をする。
本来ならば年長者であるカインに任せたいのだが無駄に厳つい事もあり怖がられる恐れがあったので私が対応している。
まぁ、ランクが1番高く貴族というのもあるのだろうが。
「この村から数キロ離れた森です。
どうやらそこが黒炎竜の住処らしく……」
そう話した村長に私は頷くとすぐに探知を始めた。
探知と言っても風で魔力を広げるだけだが。
そして、すぐに探知に引っかかる。
それは村長が言った通り森の中だった。
「皆さん、黒炎竜を見に行きましょうか」
「おう、って……は?」
「アメリアさん、ちょっと待ってください!
黒炎竜ですよ!?」
「そうよ、早まらない方がいいわ。
黒炎竜は危険なのよ?」
「何でそんな散歩にでも行くように軽く言うんだ……」
何故か散々に言われてはいるが私なりに考えがあっての事だ。
黒炎竜は私の魔力に気付いたにも関わらず動く気は無いようだった。
そして、そこから人間への敵対心はあまり無いと言える。
そんな竜は変わり者か古竜のみだ。
もし後者だった場合、種が違えども会話が成立する。
ならば和解も可能だ。
そして、万が一、戦闘に陥った場合、私達は全滅するかもしれない。
古竜は黒炎竜よりも強く、危険なのだ。
そのため今は確認をしておいた方がいいと判断したのだ。
「ということで、走って行きましょう。
それとも、ここで待機していますか?」
私がそう尋ねると馬鹿な事を言うなという風にカインが私の頭をぐしゃっと撫でた。
そして一言、「行くぞ」と声をかけ私達は各々で返事を返すのであった。
「タナトス先生、お時間は宜しいでしょうか?」
先生は相変わらず書類に追われている様だ。
だがそのため簡単に見つける事が出来たのでそれは良かっただろう。
「ん?
あぁ、アメリアか。
何だ?」
「ギルドから赤い依頼が私に回ってきましたので念の為、明後日の授業は欠席したいのですが……」
「赤い依頼か……それならば仕方ない。
分かった。
アメリア、欠席するからには依頼を完遂してこい」
「っ…はい!」
先生の激励の言葉に私は元気よく返事をすると私は寮へと向かった。
寮に戻るとすぐに寮長の部屋へと向かい、理由を説明し許可を得てから最低限の荷物だけを持ち出発した。
既に外門には暁の旅立ちのメンバーが集まっていて私は申し訳なく思いながらも外門を通り王都の外へと出る。
そして人目につかないところへ移動したところで私は頭に乗っているリオンへと声をかけた。
「リアン、お願いしますわ」
私のお願いを聞きリアンは私の頭から降りるとサイズを変え、元の大きさまで戻る。
元に戻ったリアンが私達に対して乗れと言うかの様にしゃがみこむと私はその背に飛び乗った。
「皆さんも乗ってください。
出来るだけ学園の授業には出たいので」
「お前……まぁいい。
乗るぞ!」
カインが皆に声をかけると他の面々もハッとした様にせっせと背にまたがる。
全員が乗った事を確認してから私はリアンに合図を出すとバタッと白銀の翼を動かし大空へと飛び立った。
「しかし…早いな……」
「この調子で黒炎竜も倒せればいいのですが……。
私も黒炎竜は1度しか遭遇した事がありませんし、その際はお母様がいましたから…」
「お母様って……戦火の天獄か?」
「えぇ」
などという雑談をしているうちに問題の村に付き、村の近くでリアンから降りるとリアンはそのまま小さくなり再び定位置に戻った。
私達は村に入ると近くを通りかかった村人に話しかけた。
「すいません、村長はいらっしゃいますか?
私達はギルドから依頼を受け、こちらに来たのですが」
「あ……ぼ、冒険者!?
そ、村長!!
冒険者の方が!!」
彼はそのまま村の中心へと走って行ってしまった。
取り残された私達はそんな彼を呆然と見ていたが村長、と言っていたこともあり追いかける事にした。
「ぼ、冒険者の方々!!
遥々ありがとうございます!
そ、その……本当に黒炎竜を…?」
「はい。
そのために来ましたから。
今日は偵察に務め明日から明後日にかけ討伐をする予定なのですが、この辺りで1番黒炎竜が現れるのは何処でしょうか?」
私は彼等の不安を消すように笑みを浮かべながら対応をする。
本来ならば年長者であるカインに任せたいのだが無駄に厳つい事もあり怖がられる恐れがあったので私が対応している。
まぁ、ランクが1番高く貴族というのもあるのだろうが。
「この村から数キロ離れた森です。
どうやらそこが黒炎竜の住処らしく……」
そう話した村長に私は頷くとすぐに探知を始めた。
探知と言っても風で魔力を広げるだけだが。
そして、すぐに探知に引っかかる。
それは村長が言った通り森の中だった。
「皆さん、黒炎竜を見に行きましょうか」
「おう、って……は?」
「アメリアさん、ちょっと待ってください!
黒炎竜ですよ!?」
「そうよ、早まらない方がいいわ。
黒炎竜は危険なのよ?」
「何でそんな散歩にでも行くように軽く言うんだ……」
何故か散々に言われてはいるが私なりに考えがあっての事だ。
黒炎竜は私の魔力に気付いたにも関わらず動く気は無いようだった。
そして、そこから人間への敵対心はあまり無いと言える。
そんな竜は変わり者か古竜のみだ。
もし後者だった場合、種が違えども会話が成立する。
ならば和解も可能だ。
そして、万が一、戦闘に陥った場合、私達は全滅するかもしれない。
古竜は黒炎竜よりも強く、危険なのだ。
そのため今は確認をしておいた方がいいと判断したのだ。
「ということで、走って行きましょう。
それとも、ここで待機していますか?」
私がそう尋ねると馬鹿な事を言うなという風にカインが私の頭をぐしゃっと撫でた。
そして一言、「行くぞ」と声をかけ私達は各々で返事を返すのであった。
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