脇役だったはずですが何故か溺愛?されてます!

紗砂

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出し物

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もうすぐ、文化祭の時期……ということで、私達のクラスは出し物を決める話し合いをしていた。


「まずは、咲夜……悠人先輩は来るか?」

「来ますわね」

「……と、いう事だ。
それを考慮して案を出してくれ」


から話し合いは始まった。


「やはり、カフェのような形が良いのでは?」

「コスプレ系は無しだぞ。
終わりまで悠人先輩が居座る」


という天也の言葉に心外だ、とは思えども否定はできなかった。


「カフェ、と言えば最近ドイツに出来たClameのお茶とケーキが美味しいですわね!」

「その店なら行った事があります!
紅茶のフレーバーも色々とあって……」


などという会話に発展していった。
……いや、Clameが人気なのはいいんだけどさ……話し合いを進めたいよね。
というか、このクラスにも来てくれた人居たんだ。


「咲夜様も行った事ありますの?」

「えぇ、まぁ……」


どうしても歯切れが悪くなってしまうのは仕方ないと思う。
だが、天也が……。


「咲夜の店だからな」


などと余分な事を口走ったせいで騒ぎになってしまった。


「た、天也!?」

「まぁ!!」

「咲夜様の!?」

「流石ですわ!」


などと騒ぐ令嬢達はどうやら私のファンクラブに所属している人達のようだ。
会長が知り合いかつ、兄まで参加しているため解散させにくくなってしまったのだ。


「……お茶については、こちらから出しますわ」


あまりこういう事はしたくはないのだが、期待に満ち溢れた目を向けられると弱い。
後で司に頼んでおくのとClameのお茶の宣伝を忘れないでおこう。


「どういったコンセプトのカフェにする?」

「やはり、落ち着ける場所……では?
文化祭ということもありかなり混雑していますしいくつか教室を借りてやるのもよろしいかと」

「まぁ、そこら辺が妥当か……。
皆はそれでいいか?」


特に反論は無いようなので先に進む。

次はメニューに関してだ。
お茶については私が用意するとは言ったものの他の…お茶菓子などをどうするかは決まっていないのだ。


「ケーキ、と言いたいところですが材料費がかなりかかりますよね」


こう言った話になると女子が主だっていたのが男子も入ってくる。


「なら、パンケーキとかはどう?」

「「「「それだ(ですわ)!!」」」」


パンケーキならばコストも抑えられるし何より簡単にメニューが増やせる。
……ただし、焦がす危険性も出てくるのだが。
まぁその辺は練習すれば問題ないだろう。


「1つはパンケーキにするとして……それだけだとつまらないだろう」


パンケーキ以外でカフェらしい、オシャレなもの、か。
まぁ、別にこれは今日決める必要はないからあとに回そう。


「メニューについてはそれぞれ考えてきてください。
次は、ステージ発表について決めますわ」


私がチラリと天也を見ると、天也は私の意図を察し、何枚かのプリントを取り出した。


「1クラス辺りに与えられている時間は30分だ。
ダンス、合唱、演劇が主流だな。
過去3年間の記録を用意してきた。
見ての通り、演劇が1番多い」


その次は合唱、ダンスの順だ。
……私の前世ではダンスが1番人気だったのだが……まぁ、確かにこういった学校でダンスというのもあまりないか。


「とはいえ、この中から決めなければならないといったものはありませんので何か案があれば仰ってください」

「あ、じゃあ……演奏、とかはどうかな?
それならあんまりお金とかもかけないで出来ると思うんだけど……」

「楽器のバランスにもよるが……大丈夫だろう。
少なくとも、俺と咲夜は大抵やれるしな」

「……私は天也みたいに何でもという訳ではないのですが」


精々、ピアノとクラリネットとバイオリン程度だ。
まぁ、バイオリンは苦手なところもあるが。
ピアノは前世で習ってたし、クラリネットも吹奏楽に入ってたからね。
他の楽器となると……ドラムとか?
サックスも指を覚えれば何とかってところかな。


「でしたら、演奏と合唱に別れるのはどうでしょうか?」


それはまた新しい意見だ。
でも、その方がバランスはいいかもしれない。


「他のクラスとは被らないだろうし……悠人先輩の方も問題ないか……皆はそれでいいか?」


こちらもあっさりと決定した。
ただ、問題は選曲だが……。
そちらもあっさりと決定したのだった。


……まぁ、楽でいいよね。
ただ、何を話し合うにも兄が問題になってくるのはちょっと辛い。


……何でシスコンなんかになっちゃったんだろ。
いや、兄ルートの私に関する死亡フラグ折れたしいいけどさ。
天也が気の毒だよね。

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