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23.桃こそ全て、桃に捧ぐ
俺は今自分の目を疑っている何故なら!
「・・・wow・・・」
桃月院って長高級ホテルなん? あんな巨大なシャンデリア、ホラーゲームだど落として逃げ切るあれやん。
はっ!? あれは・・・っ!?
「人外がいっぱい・・・だと!?」
制服を着た猫耳としっぽ、虎耳としっぽ。鱗の尻尾!? つまり魚人!? いや顔はイケメン過ぎだけど。
「っかはっ!? 手手手いや腕がつつつ翼ぁ!?」
綺麗な虹色の翼をした人間がいるぅ!
「あれは翼人種。鳥っていうと殺されるからな」
「こっ!? 別に鳥人でもいいじゃないですかっ!?」
ジト目で桃園先輩に怒られた。
「おまえ、鳥頭って言うだろ? 案の定、翼人種は『そう』なんだよ。だから見え張って『翼人』のプライドが許さねぇの」
なるほど。知性があの綺麗な羽毛に行ってるんだな。誰しも完璧ではないもんな。
「承知しました」
「理解が早くてよろしい」
桃園先輩はメインホールと思しき場所に着くなり、俺に向かい両手を広げた。
「ようこそ、人外の学び舎、桃月院へ」
「人外の学び舎!?」
思わず叫んでしまった。周囲の視線が突き刺さる。
「ここは人間界から乖離された人外達の居場所。人外達を取り仕切り護るのが桃、正確には桃太郎の血縁者達」
「え?」
桃太郎は鬼退治だけじゃないの?
「手っ取り早く言うと、人間と人外の橋渡しが桃太郎の役目だ。だが、人間達の方が繁殖率が高くてな、数の暴力で人外を排除する一派が出てきた。怪物だってな」
「そんな・・・」
あはっあのしっぽ! もふもふパラダイスやないか!
「あ、そう言えば何で桃太郎が生まれたのかは知ってるか?」
「・・・何で? と聞かれると・・・。鬼を癒す為・・・」
「そ。人間達は特に鬼を恐れていたわけ。確かに鬼は凶暴で自身を制御できない節がある。だから、いつか戦が起こる前に、人外を愛する人間達の一部に、自らを『鬼』の為に人間社会でも生きられるように『制御』させる血筋を作ったわけ」
「それが桃、ですか」
「そ。だけど、それじゃぁ鬼を制御したという人間達の安寧には不十分。そこで主人公の登場だ。最強の桃が、人外を従えて鬼を退治するという芝居を打ったわけだ」
「え、芝居っ!?」
「正確には『鬼と結婚』だけど」
「けけけけけけk結婚んん!? 退治とはぁっ!?」
「殺すより桃の尻に敷かれた方が配下に下ってぇことで、鬼のプライドをもぅズタズタに引き裂いたことになるだろ? 鬼はプライド高過ぎマン種族だしよ、精神的に参らせる戦法、さすがは桃太郎だぜ」
「よく鬼が結婚、許しましたね」
どんな桃太郎だったんだろ気になる。聞いてた御伽噺と違い過ぎて勝手に想像していいのか憚られるわこれ。
「あ? そりゃ先代の鬼がそれはもう桃太郎にベタの惚れ惚れだったらしい。。そして鬼はひっそりと桃を対価の条件に、社会から一度消えたって話」
「一度消えた・・・」
「桃は何も鬼だけに効果があるわけじゃない。他の人外が鬼の不在をいいことに好き勝手してきてね」
「それで鬼が再度復活を遂げたと・・・」
「都合がいいいよな? 消えろって言ったくせに次は戻って護れってさ」
「・・・確かに虫がいい話ですね」
そっか。先生と初めて会った時感じが悪かったのも、食事扱いされたのも。全ては桃に対していい印象が無かったから。
「それでも鬼は桃を愛させずにはいられない」
「え?」
「自分達の為に作られた存在だぞ? 嬉しいに決まってるだろ」
「そうですか・・・ね」
「おれさまならそう感じる。んで、ここが桃と人外の調教、管理される籠」
はて? さっき「人外の学び舎」と言っていたような・・・?
「ここでは桃が『絶対』、人外に取って食われるな、フェロモンをまき散らすな、ウテルスの身がなけりゃ妊娠しねぇけどホイホイ股を開くな」
「ブッ!」
「ここには品と質のいい桃しかいねぇいいか!」
ぐわしっと両肩を掴まれた。
「おまえは桃の王だ、それなりの振る舞いをしろ堂々としろ! いいな!?」
「へ?」
「おれさまが仕込んでやる。自分の貞操は自分で護りやがれ」
時すでに遅しなんだけど・・・。
「おまえに鬼倉のツガイがいるのは知ってる」
「なら・・・」
「『ここ』じゃ桃を狙うケダモノ達ばかりだ。あいつは今来れねぇし、その指輪の効果があるのは対鬼のみ。何度も言う、ここは『人外の巣窟』だ」
「ふぁい」
桃月院の呼び方が色々あるのな。
「さ、特訓だ」
「特訓!?」
「いいか羽桃李!」
「ふぁいっ!」
顔が近い。
「信じるのは自分の筋肉と拳のみ! こいつらは絶対に自分を裏切らねぇ!」
顔に似合わない発言を言うのなあはな。
「あのぅ」
「なんだ」
「もう成人してるし、働くのが義務だし、金稼がないと生活費が・・・。つか大学は? 俺は大学卒業でき・・・」
「あぁっ! おまえは本当に桃源郷から来た桃なのか!? んなもん桃月院の管理化に入ったらなんも心配するこたねぇ全部任せればいい。希望は申請すれば全て叶うそれが桃の特権だいいかここは桃による桃の為の桃の世界それが桃月院だ!」
「・・・・・・」
廃人になりそ。ここに染まったら。
「働かないで何するんですか?」
嫌味を込めた直球ストレートパンチ! どうだ!?
「花嫁修行に決まってんだろ」
「・・・・・・」
「何ふさげたこと聞いてんだおまえまじウケル!」
頭痛とめまいが。先生、早く迎えに来てくれマジで。
「・・・wow・・・」
桃月院って長高級ホテルなん? あんな巨大なシャンデリア、ホラーゲームだど落として逃げ切るあれやん。
はっ!? あれは・・・っ!?
「人外がいっぱい・・・だと!?」
制服を着た猫耳としっぽ、虎耳としっぽ。鱗の尻尾!? つまり魚人!? いや顔はイケメン過ぎだけど。
「っかはっ!? 手手手いや腕がつつつ翼ぁ!?」
綺麗な虹色の翼をした人間がいるぅ!
「あれは翼人種。鳥っていうと殺されるからな」
「こっ!? 別に鳥人でもいいじゃないですかっ!?」
ジト目で桃園先輩に怒られた。
「おまえ、鳥頭って言うだろ? 案の定、翼人種は『そう』なんだよ。だから見え張って『翼人』のプライドが許さねぇの」
なるほど。知性があの綺麗な羽毛に行ってるんだな。誰しも完璧ではないもんな。
「承知しました」
「理解が早くてよろしい」
桃園先輩はメインホールと思しき場所に着くなり、俺に向かい両手を広げた。
「ようこそ、人外の学び舎、桃月院へ」
「人外の学び舎!?」
思わず叫んでしまった。周囲の視線が突き刺さる。
「ここは人間界から乖離された人外達の居場所。人外達を取り仕切り護るのが桃、正確には桃太郎の血縁者達」
「え?」
桃太郎は鬼退治だけじゃないの?
「手っ取り早く言うと、人間と人外の橋渡しが桃太郎の役目だ。だが、人間達の方が繁殖率が高くてな、数の暴力で人外を排除する一派が出てきた。怪物だってな」
「そんな・・・」
あはっあのしっぽ! もふもふパラダイスやないか!
「あ、そう言えば何で桃太郎が生まれたのかは知ってるか?」
「・・・何で? と聞かれると・・・。鬼を癒す為・・・」
「そ。人間達は特に鬼を恐れていたわけ。確かに鬼は凶暴で自身を制御できない節がある。だから、いつか戦が起こる前に、人外を愛する人間達の一部に、自らを『鬼』の為に人間社会でも生きられるように『制御』させる血筋を作ったわけ」
「それが桃、ですか」
「そ。だけど、それじゃぁ鬼を制御したという人間達の安寧には不十分。そこで主人公の登場だ。最強の桃が、人外を従えて鬼を退治するという芝居を打ったわけだ」
「え、芝居っ!?」
「正確には『鬼と結婚』だけど」
「けけけけけけk結婚んん!? 退治とはぁっ!?」
「殺すより桃の尻に敷かれた方が配下に下ってぇことで、鬼のプライドをもぅズタズタに引き裂いたことになるだろ? 鬼はプライド高過ぎマン種族だしよ、精神的に参らせる戦法、さすがは桃太郎だぜ」
「よく鬼が結婚、許しましたね」
どんな桃太郎だったんだろ気になる。聞いてた御伽噺と違い過ぎて勝手に想像していいのか憚られるわこれ。
「あ? そりゃ先代の鬼がそれはもう桃太郎にベタの惚れ惚れだったらしい。。そして鬼はひっそりと桃を対価の条件に、社会から一度消えたって話」
「一度消えた・・・」
「桃は何も鬼だけに効果があるわけじゃない。他の人外が鬼の不在をいいことに好き勝手してきてね」
「それで鬼が再度復活を遂げたと・・・」
「都合がいいいよな? 消えろって言ったくせに次は戻って護れってさ」
「・・・確かに虫がいい話ですね」
そっか。先生と初めて会った時感じが悪かったのも、食事扱いされたのも。全ては桃に対していい印象が無かったから。
「それでも鬼は桃を愛させずにはいられない」
「え?」
「自分達の為に作られた存在だぞ? 嬉しいに決まってるだろ」
「そうですか・・・ね」
「おれさまならそう感じる。んで、ここが桃と人外の調教、管理される籠」
はて? さっき「人外の学び舎」と言っていたような・・・?
「ここでは桃が『絶対』、人外に取って食われるな、フェロモンをまき散らすな、ウテルスの身がなけりゃ妊娠しねぇけどホイホイ股を開くな」
「ブッ!」
「ここには品と質のいい桃しかいねぇいいか!」
ぐわしっと両肩を掴まれた。
「おまえは桃の王だ、それなりの振る舞いをしろ堂々としろ! いいな!?」
「へ?」
「おれさまが仕込んでやる。自分の貞操は自分で護りやがれ」
時すでに遅しなんだけど・・・。
「おまえに鬼倉のツガイがいるのは知ってる」
「なら・・・」
「『ここ』じゃ桃を狙うケダモノ達ばかりだ。あいつは今来れねぇし、その指輪の効果があるのは対鬼のみ。何度も言う、ここは『人外の巣窟』だ」
「ふぁい」
桃月院の呼び方が色々あるのな。
「さ、特訓だ」
「特訓!?」
「いいか羽桃李!」
「ふぁいっ!」
顔が近い。
「信じるのは自分の筋肉と拳のみ! こいつらは絶対に自分を裏切らねぇ!」
顔に似合わない発言を言うのなあはな。
「あのぅ」
「なんだ」
「もう成人してるし、働くのが義務だし、金稼がないと生活費が・・・。つか大学は? 俺は大学卒業でき・・・」
「あぁっ! おまえは本当に桃源郷から来た桃なのか!? んなもん桃月院の管理化に入ったらなんも心配するこたねぇ全部任せればいい。希望は申請すれば全て叶うそれが桃の特権だいいかここは桃による桃の為の桃の世界それが桃月院だ!」
「・・・・・・」
廃人になりそ。ここに染まったら。
「働かないで何するんですか?」
嫌味を込めた直球ストレートパンチ! どうだ!?
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