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第拾漆話-彼氏
彼氏-9
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長四郎と燐は一川警部が待つ喫茶カラフルを訪れた。
店内に入ると隅の4人掛けの席で、渋い顔をした一川警部が座って長四郎達を待っていた。
「お待たせしてしまってすいません」と長四郎は謝罪しながら席に着く。
「いや、急に呼び出してごめんね」
「いえ、それより聞き込みで何か分かりましたか?」
長四郎は早速、一川警部達の成果を質問した。
「被害者の円山さんは、例の日向って子と交際関係に至っていたようやね」
「そうですか。それで、彼の評判はどうでしたか?」
「それはね。人によって反応が変わるっていうのが正直なところやったばい」
「まぁ、そうなりますよね。普通」
「あの、ちょっと良い?」ここで、燐が口を開いた。
「何? ラモちゃん」
「どうして、一川さんがあいつの事調べているの? だって、殺人が担当の刑事でしょ」
「え? 長さん。説明しとらんと?」
「してないですよ」
「どうして、しないのよ」
燐は隣に座る長四郎の肩を叩く。
「痛っ! 何すんのぉ~」
長四郎が痛がっていると、見たことのない店員が注文を取りに来た。
「注文は?」やたらと上から目線で聞いてくる店員に燐は少し不快感を覚えながら「アイスティー」と注文した。
続いて長四郎、一川警部は『マスター特性の珈琲』と注文した。
「少々お待ちを」
店員は注文を受け、珈琲を淹れに行った。
「話を戻しましょう」長四郎はそう言って続ける。
「それで、被害者と交際関係はいつまで続いていたんですか?」
「それなんやけど。被害者の周囲は別れたとかそんな話は聞いとらんかったらしい」
「そうですか。ラモちゃん。お友達が彼とお付き合いを始めたのっていつからだったけ?」
「1ヶ月前ぐらいかな。というか、二股かけてたって事最悪な奴じゃん」一人憤慨する燐。
「二股はさておき彼の評判は、人によって違うとのことでしたが、どの様な感じだったんですか?」
「大雑把に答えると、胡散臭い奴って言う人と、礼儀正しいって言う人の二極に分かれる感じやったばい」
「胡散臭くて礼儀正しいって、詐欺師特有の部類じゃないすか」
「やっぱり、長さんもそう思った。嬉しかぁ~」
一川警部が言うと同時に燐が机をバン ッと叩いて、場を諌める。
「そんな話はどうでも良いから。真面目にお喋りなさい」
『はいっ』男2人は元気よく返事をし、話を仕切り直す。
「そんで、長さんが得てきた情報は?」
「まず、これを」
長四郎は、メイド喫茶で手に入れた資料を一川警部に渡した。中身を確認した一川警部。
その資料は目的のテナントにどの様な人物達が利用しているのか。それ以前に入っていたテナントの情報までもが記載されていた。
そして、お目当ての詐欺集団は投資スクールという名目で入居しており、出入りする人物達は大学生がメインを占めており、講師なる人物達は3名で、講師の3名のうち1人は詐欺罪の前科持ちの人物という事が書かれていた。
読み終えた一川警部は「長さん、この短時間でよう調べたね」と褒めると「いえいえ、それ程でもぉ~」長四郎がそう照れると「あんたが調べてきた訳じゃないでしょ」と長四郎の頭を叩いてツッコむ。
「そげん事はどうでも良かと。で、日向って子はこのグループの一味なのは確かなの?」
「それを確かめて貰いたいんですよ」
長四郎はビルの前で張り込んでいた強面男2人の写真を見せる。
「多分、この2人は刑事だと思うんですけど、そこから情報を仕入れてもらえませんか? テナント情報は正確なはずなので」
「おお、そういう事ね。了解。これ、貰っても良か?」
一川警部は、資料を持っていても良いか許可を取ると「ええ、どうぞ」長四郎はそう答え珈琲が来る前に店を出た。
店内に入ると隅の4人掛けの席で、渋い顔をした一川警部が座って長四郎達を待っていた。
「お待たせしてしまってすいません」と長四郎は謝罪しながら席に着く。
「いや、急に呼び出してごめんね」
「いえ、それより聞き込みで何か分かりましたか?」
長四郎は早速、一川警部達の成果を質問した。
「被害者の円山さんは、例の日向って子と交際関係に至っていたようやね」
「そうですか。それで、彼の評判はどうでしたか?」
「それはね。人によって反応が変わるっていうのが正直なところやったばい」
「まぁ、そうなりますよね。普通」
「あの、ちょっと良い?」ここで、燐が口を開いた。
「何? ラモちゃん」
「どうして、一川さんがあいつの事調べているの? だって、殺人が担当の刑事でしょ」
「え? 長さん。説明しとらんと?」
「してないですよ」
「どうして、しないのよ」
燐は隣に座る長四郎の肩を叩く。
「痛っ! 何すんのぉ~」
長四郎が痛がっていると、見たことのない店員が注文を取りに来た。
「注文は?」やたらと上から目線で聞いてくる店員に燐は少し不快感を覚えながら「アイスティー」と注文した。
続いて長四郎、一川警部は『マスター特性の珈琲』と注文した。
「少々お待ちを」
店員は注文を受け、珈琲を淹れに行った。
「話を戻しましょう」長四郎はそう言って続ける。
「それで、被害者と交際関係はいつまで続いていたんですか?」
「それなんやけど。被害者の周囲は別れたとかそんな話は聞いとらんかったらしい」
「そうですか。ラモちゃん。お友達が彼とお付き合いを始めたのっていつからだったけ?」
「1ヶ月前ぐらいかな。というか、二股かけてたって事最悪な奴じゃん」一人憤慨する燐。
「二股はさておき彼の評判は、人によって違うとのことでしたが、どの様な感じだったんですか?」
「大雑把に答えると、胡散臭い奴って言う人と、礼儀正しいって言う人の二極に分かれる感じやったばい」
「胡散臭くて礼儀正しいって、詐欺師特有の部類じゃないすか」
「やっぱり、長さんもそう思った。嬉しかぁ~」
一川警部が言うと同時に燐が机をバン ッと叩いて、場を諌める。
「そんな話はどうでも良いから。真面目にお喋りなさい」
『はいっ』男2人は元気よく返事をし、話を仕切り直す。
「そんで、長さんが得てきた情報は?」
「まず、これを」
長四郎は、メイド喫茶で手に入れた資料を一川警部に渡した。中身を確認した一川警部。
その資料は目的のテナントにどの様な人物達が利用しているのか。それ以前に入っていたテナントの情報までもが記載されていた。
そして、お目当ての詐欺集団は投資スクールという名目で入居しており、出入りする人物達は大学生がメインを占めており、講師なる人物達は3名で、講師の3名のうち1人は詐欺罪の前科持ちの人物という事が書かれていた。
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「そげん事はどうでも良かと。で、日向って子はこのグループの一味なのは確かなの?」
「それを確かめて貰いたいんですよ」
長四郎はビルの前で張り込んでいた強面男2人の写真を見せる。
「多分、この2人は刑事だと思うんですけど、そこから情報を仕入れてもらえませんか? テナント情報は正確なはずなので」
「おお、そういう事ね。了解。これ、貰っても良か?」
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