それについては黙っておいて

ミナクオ

文字の大きさ
9 / 24
それについては黙っておいて

五段坂君の話(#1)

しおりを挟む
最近わかった、うれしいこと。

“俺って、他のやつと寝れたんだ。”

これに尽きる。



西国さいごくに、

寝かしつけてもらったあの晩。

新発見がたくさんあった。



【新発見その1】

西国、抱き心地良し。

(抱き枕としてしっくり)



【新発見その2】

西国、におい良し。

(なんとなく落ち着く)



【新発見その3】

西国、体温高めで丁度良し。

(対寒がりの俺)



【新発見その4】

西国の肌、気持ち良し。

(首元に顔をうずめさせてもらった)



【新発見その5】

西国の手、気持ち良し。

(頭なでなでしてもらった)



【新発見その6】

西国、声良し。

(新発見を数える音程がよかった)



【新発見その7】

西国、鼓動良し。

(そのリズムに癒された)



西国の声がいいなんて

思ったことなかったのに。



とくとくと聴こえる鼓動に

あそこまで癒されるなんて。



しまいには、

背中をとんとんされ、

眠りに落ちてしまった。



「西国なしじゃいられなくなっちゃう!」



って、まじだ。

なでなで、とんとん

西国マジック。



また一緒に寝てくれ!

って言ったら、

引かれるかな。



気がつくと、

乙女な思考がぐるぐる。



一緒に寝て欲しいにゃん!

って甘えたら、

確実、引かれるな。



誰かに相談したい。

この思いを聞いて欲しい。



よし!

家長いえながに相談しよう。





「なんだ、話って?」


「乙女なお前にぜひ聞いて欲しい。俺のときめく胸の内を!」


「さっそくキモいな。乙女じゃねーし。」


「いや、俺達の中じゃ、家長が一番乙女だよ。デカマッチョだけど、雰囲気がそう。」


「まじか!それやべーな。」




講義終わりが被った家長を捕まえ、

やつの家まで一緒に帰ってきた。



「家長、抱かれたことありそう。」


「ああ゛!?」


「西国や大社たいしゃに合わせて、囃し立ててたけどな。俺はそっちじゃなくて、こっちだと思ってた。」



言葉に詰まる家長。



俺は確信した。

こやつ、抱かれておるな。



「それについては黙っておくからさ。これから話すことについても黙っておいて?」


「わかった。なんだ?」


「俺も抱かれる方に目覚めそうなんだ。」


「いきなりディープだな。」


「この間、そうだな、G君としよう。G君と一緒に寝てもらったんだ。」


「添い寝ってことか?」


「そうそう。スリープの方ね。」



初めて、他のやつと

一緒に寝れたことや、

その晩、新発見が

7つもあったことを付け加えた。



「そこからなんで、抱かれる方に目覚めそうになるんだ?」


「う~ん…?うまくは言えないが、G君に甘やかされたいんだ。」


「甘やかされるのと抱かれるのって、違う気がすっけどな。」


「家長はどうして抱かれる方になったんだ?理由聞いたら整理できるかも。」


「引くなよ?……相手のそれが、言葉を無くすぐらいでかかったから。」


「うわあ!ドン引き!」


「クソッ!言うんじゃなかった!」



家長の言葉に

思わず本音を漏らす。

これはおもしろい!



「家長は、もともとバッチこーい!なやつだったのか?」


「ちげーよ!それと一緒に気持ち良くなりたいって思って行動したら、そうなった。」


「擦り合いじゃだめだったのか?」


「そこは、まあ、いろいろあって。」



ここまでぶっちゃけてくれたんだ。

そこは掘り下げるのをやめる。



「一緒に気持ち良くなれたのか?」


「最初は苦痛の方が勝ったな。その後は次第に気持ち良くなれたけど。」


「まじか!俺、それ乗り越えられるかな。」


「ぶち込まれるばかりがすべてじゃねーだろ。それこそ、擦り合いでいいんじゃね?」


「う~ん…。擦り合いで満足できるかな?俺は、もっと深く甘やかされたい。」


「あのな、まずは擦り合えてからものを言え。のっけからぶち込まれた俺が言うことじゃねーが。」


「う~ん。家長は気持ち良くなりたくて、抱かれる方になった。俺は甘やかされたくて、抱かれる方になりたい。うん!それで整理できたわ。」


五段坂ごだんざかがそれでいいなら、俺はなにも言わねーよ。」



西国のジュニアは

ジュニアだった。

家長の相手のそれは

どれだけなのか。



「言葉を失くすぐらいって、どれほど?ちなみにG君のは、それほどでかくない。」


「あ?ただの添い寝じゃなかったのか?なんで相手のでかさを知ってんだ?」


「たまたま。俺の方がビッグサンだった!」


「お前の息子のでかさは聞いてねーよ。そうだな、これぐらいか?」



家長が両手で

でかさを表現する。



俺は絶句した。


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

『定時後の偶然が多すぎる』

こさ
BL
定時後に残業をするたび、 なぜか必ず同じ上司が、同じフロアに残っている。 仕事ができて、無口で、社内でも一目置かれている存在。 必要以上に踏み込まず、距離を保つ人―― それが、彼の上司だった。 ただの偶然。 そう思っていたはずなのに、 声をかけられる回数が増え、 視線が重なる時間が長くなっていく。 「無理はするな」 それだけの言葉に、胸がざわつく理由を、 彼自身はまだ知らない。 これは、 気づかないふりをする上司と、 勘違いだと思い込もうとする部下が、 少しずつ“偶然”を積み重ねていく話。 静かで、逃げ場のない溺愛が、 定時後から始まる。

【完結】男の後輩に告白されたオレと、様子のおかしくなった幼なじみの話

須宮りんこ
BL
【あらすじ】 高校三年生の椿叶太には女子からモテまくりの幼なじみ・五十嵐青がいる。 二人は顔を合わせば絡む仲ではあるものの、叶太にとって青は生意気な幼なじみでしかない。 そんなある日、叶太は北村という一つ下の後輩・北村から告白される。 青いわく友達目線で見ても北村はいい奴らしい。しかも青とは違い、素直で礼儀正しい北村に叶太は好感を持つ。北村の希望もあって、まずは普通の先輩後輩として付き合いをはじめることに。 けれど叶太が北村に告白されたことを知った青の様子が、その日からおかしくなって――? ※本編完結済み。後日談連載中。

虚ろな檻と翡翠の魔石

篠雨
BL
「本来の寿命まで、悪役の身体に入ってやり過ごしてよ」 不慮の事故で死んだ僕は、いい加減な神様の身勝手な都合により、異世界の悪役・レリルの器へ転生させられてしまう。 待っていたのは、一生を塔で過ごし、魔力を搾取され続ける孤独な日々。だが、僕を管理する強面の辺境伯・ヨハンが運んでくる薪や食事、そして不器用な優しさが、凍てついた僕の心を次第に溶かしていく。 しかし、穏やかな時間は長くは続かない。魔力を捧げるたびに脳内に流れ込む本物のレリルの記憶と領地を襲う未曾有の魔物の群れ。 「僕が、この場所と彼を守る方法はこれしかない」 記憶に翻弄され頭は混乱する中、魔石化するという残酷な決断を下そうとするが――。 ----------------------------------------- 0時,6時,12時,18時に2話ずつ更新

今日もBL営業カフェで働いています!?

卵丸
BL
ブラック企業の会社に嫌気がさして、退職した沢良宜 篤は給料が高い、男だけのカフェに面接を受けるが「腐男子ですか?」と聞かれて「腐男子ではない」と答えてしまい。改めて、説明文の「BLカフェ」と見てなかったので不採用と思っていたが次の日に採用通知が届き疑心暗鬼で初日バイトに向かうと、店長とBL営業をして腐女子のお客様を喜ばせて!?ノンケBL初心者のバイトと同性愛者の店長のノンケから始まるBLコメディ ※ 不定期更新です。

【完結】かわいい美形の後輩が、俺にだけメロい

日向汐
BL
番外編はTwitter(べったー)に載せていきますので、よかったらぜひ🤲 ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆ 過保護なかわいい系美形の後輩。 たまに見せる甘い言動が受けの心を揺する♡ そんなお話。 ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆ 【攻め】 雨宮千冬(あめみや・ちふゆ) 大学1年。法学部。 淡いピンク髪、甘い顔立ちの砂糖系イケメン。 甘く切ないラブソングが人気の、歌い手「フユ」として匿名活動中。 【受け】 睦月伊織(むつき・いおり) 大学2年。工学部。 黒髪黒目の平凡大学生。ぶっきらぼうな口調と態度で、ちょっとずぼら。恋愛は初心。

月弥総合病院

御月様(旧名 僕君☽☽‪︎)
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。 また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。 (小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

処理中です...