45 / 54
弟: セレス編 〜鉄壁ツンデレ魔術師は、おねだりに弱い〜
鉄壁ツンデレ魔術師は、魔術で拘束する
しおりを挟む
でも、さっきまでの何考えてるか分からない作った笑顔に比べれば、今の方がずっとずっといい。いつものフィンレーの表情に戻っただけで、俺の心は随分と軽くなっていた。
大丈夫だ、冷静になれ、俺。
無口で人を寄せ付けない、話しかけても圧巻の塩対応だと有名なこいつだが、実はあきらめずに何度も頼みこめば、最終的にはほだされてくれるのだ。
鉄壁ツンデレ魔術師に見えて、本当はおねだりに弱いことを俺は知っている!
「お願いフィンレー、ちょっとだけ拘束解いて? 俺が悪いとこは謝るからさ、ちょっと冷静になろ?」
いつものごとく『お願い』してみた。いつもならそっぽを向いて、それでもフィンレーはちゃんとお願いをきいてくれる。冷たそうに見えて、結局人がいいんだよな。
そう確信していたオレに、フィンレーは困ったように眉を下げてみせた。
「お前はいつも『お願い』ばかりだな」
フィンレーが纏っている魔力が、薄布のように柔らかく幾重にも巻きついてきて、優しく俺を包み込む。
ちょっと待って、いつものツンケンした魔力、どこ行ったの?
そういえばさっきまであんなに混乱して色も形もぐるぐる変わってたフィンレーの魔力が、めちゃくちゃ落ち着いてる。っていうか、これまた今まであんまり見たことない柔らかい淡いピンクだ。
そしてその形も初めて見るもので……これまでこんな薄布みたいな魔力になったこと無かったし、それがこんなにやわやわと体に纏わりついてくる事もなかった。まるで肌触りのいい極上のシーツに包まれていくみたいだ。
ウソ。なにこれ、めっちゃ気持ちいい……。
思わずうっとりしてしまうような心地よさに包まれて、思考力を手放したくなってくる。そんな俺に、フィンレーはにっこりと笑って見せた。
「だが、今日はダメだ。たまにはお前が、僕の『お願い』を聞いてくれてもいいだろう……?」
唇の端だけ持ち上げて微笑うフィンレーからは壮絶な色気が漂ってくる。
やばい……これは、ヤバいことになった。
「なぁセレス、お願いだ」
「な、なんだよ」
俺に覆い被さっていたフィンレーがさらに顔を近づけてくる。そのせいでフィンレーの肩にかかっていたキラキラ銀髪ストレートの長髪がさらりと落ちてきて、俺の視界はフィンレーの顔だけしか見えなくなった。この長い銀髪にカーテン効果があるなんて知りたくなかった……!
いつもは逸らされがちなアイスブルーの瞳が俺をまっすぐに見つめていて、なんだかちょっと鼓動が速くなる。美形の至近距離、心臓に悪すぎないか?
ふわ、と頬に暖かさを感じた直後、ゆっくりと撫でられて背中がゾクゾクする。
「な……」
「セレス、単なる興味で娼館にいくくらいなら、僕で我慢してくれないか……?」
「は!!???」
「初めてだから上手くできないかもしれないけど、でも頑張るから」
「いや、待っ……」
もちろん待ってくれるわけもなく、いきなり口を塞がれた。
え!!? え!!!??
慌てふためく俺の唇がやわやわと食まれ、舐められたと思ったら口の中にぬるんと舌が入ってくる。
ちょ、待って、嘘、なんでフィンレーが……!?
普段の態度からは想像もつかないまさかの行動に混乱する。
「は……っ、んむ……ふ、ぅ……」
押し返そうにもしっかり抱きしめられていて動けない。
舌を吸われ上顎をちろちろと舐められると、今まで感じたことのないような感覚が芽生えてきて、舐められるごとに感覚が鋭敏になっていく。絡まる舌が熱くて、気持ちよくて。
やべぇ、舐められ過ぎて上顎への刺激がチンコに直結するようになってきたと思ったら、ようやくフィンレーの舌がオレの舌をちゅちゅっと吸ってから出て行った。
「気持ちよかった……? 勃ってる」
もう泣きそう。
フィンレーも興奮してるのか、いつもは青白いってくらいに白い頬がふわりと紅く色づいてる。熱烈なキスで濡れた唇をぺろりと舐める小さな舌も、乱れた銀髪を掻き上げる仕草も、信じられないくらい色っぽい。
なんだよそれ。
お前ついさっきまで、エロい事なんて考えた事もありませんって顔してたじゃんかぁ! 恋愛感情を持たれるのが嫌で嫌でしょうがないって顔してるから、オレだって絶対に相棒以上の感情は持たないぞって決めてたのに!!!
なんでいきなりこんなにエロいんだよー!!!!
男のくせに娼館のお姉さんよりも遥かに股間を直撃する妖艶さに、オレのチンコはズボンの中でどうしようもなくビンビンに勃ちあがっている。
チンコがめっちゃ痛い。
出したい。
もっと刺激がほしい。
そんなオレの心の声が聞こえでもしたかのように、フィンレーの白くて細い指がつうっと俺のチンコをなぞる。
「~~~~~っっっ」
やっば!!!! 破裂するとこだったぞ! 指一本でイッたとかなったら流石に泣くわ!
ズボンの上からさわさわと、形を確かめるようにフィンレーの手が動いて、オレは暴発を抑えようと必死で奥歯を噛み締めた。
「すごい……セレスのココ、ヒクヒクしてる。僕で欲情できるんだ……」
大丈夫だ、冷静になれ、俺。
無口で人を寄せ付けない、話しかけても圧巻の塩対応だと有名なこいつだが、実はあきらめずに何度も頼みこめば、最終的にはほだされてくれるのだ。
鉄壁ツンデレ魔術師に見えて、本当はおねだりに弱いことを俺は知っている!
「お願いフィンレー、ちょっとだけ拘束解いて? 俺が悪いとこは謝るからさ、ちょっと冷静になろ?」
いつものごとく『お願い』してみた。いつもならそっぽを向いて、それでもフィンレーはちゃんとお願いをきいてくれる。冷たそうに見えて、結局人がいいんだよな。
そう確信していたオレに、フィンレーは困ったように眉を下げてみせた。
「お前はいつも『お願い』ばかりだな」
フィンレーが纏っている魔力が、薄布のように柔らかく幾重にも巻きついてきて、優しく俺を包み込む。
ちょっと待って、いつものツンケンした魔力、どこ行ったの?
そういえばさっきまであんなに混乱して色も形もぐるぐる変わってたフィンレーの魔力が、めちゃくちゃ落ち着いてる。っていうか、これまた今まであんまり見たことない柔らかい淡いピンクだ。
そしてその形も初めて見るもので……これまでこんな薄布みたいな魔力になったこと無かったし、それがこんなにやわやわと体に纏わりついてくる事もなかった。まるで肌触りのいい極上のシーツに包まれていくみたいだ。
ウソ。なにこれ、めっちゃ気持ちいい……。
思わずうっとりしてしまうような心地よさに包まれて、思考力を手放したくなってくる。そんな俺に、フィンレーはにっこりと笑って見せた。
「だが、今日はダメだ。たまにはお前が、僕の『お願い』を聞いてくれてもいいだろう……?」
唇の端だけ持ち上げて微笑うフィンレーからは壮絶な色気が漂ってくる。
やばい……これは、ヤバいことになった。
「なぁセレス、お願いだ」
「な、なんだよ」
俺に覆い被さっていたフィンレーがさらに顔を近づけてくる。そのせいでフィンレーの肩にかかっていたキラキラ銀髪ストレートの長髪がさらりと落ちてきて、俺の視界はフィンレーの顔だけしか見えなくなった。この長い銀髪にカーテン効果があるなんて知りたくなかった……!
いつもは逸らされがちなアイスブルーの瞳が俺をまっすぐに見つめていて、なんだかちょっと鼓動が速くなる。美形の至近距離、心臓に悪すぎないか?
ふわ、と頬に暖かさを感じた直後、ゆっくりと撫でられて背中がゾクゾクする。
「な……」
「セレス、単なる興味で娼館にいくくらいなら、僕で我慢してくれないか……?」
「は!!???」
「初めてだから上手くできないかもしれないけど、でも頑張るから」
「いや、待っ……」
もちろん待ってくれるわけもなく、いきなり口を塞がれた。
え!!? え!!!??
慌てふためく俺の唇がやわやわと食まれ、舐められたと思ったら口の中にぬるんと舌が入ってくる。
ちょ、待って、嘘、なんでフィンレーが……!?
普段の態度からは想像もつかないまさかの行動に混乱する。
「は……っ、んむ……ふ、ぅ……」
押し返そうにもしっかり抱きしめられていて動けない。
舌を吸われ上顎をちろちろと舐められると、今まで感じたことのないような感覚が芽生えてきて、舐められるごとに感覚が鋭敏になっていく。絡まる舌が熱くて、気持ちよくて。
やべぇ、舐められ過ぎて上顎への刺激がチンコに直結するようになってきたと思ったら、ようやくフィンレーの舌がオレの舌をちゅちゅっと吸ってから出て行った。
「気持ちよかった……? 勃ってる」
もう泣きそう。
フィンレーも興奮してるのか、いつもは青白いってくらいに白い頬がふわりと紅く色づいてる。熱烈なキスで濡れた唇をぺろりと舐める小さな舌も、乱れた銀髪を掻き上げる仕草も、信じられないくらい色っぽい。
なんだよそれ。
お前ついさっきまで、エロい事なんて考えた事もありませんって顔してたじゃんかぁ! 恋愛感情を持たれるのが嫌で嫌でしょうがないって顔してるから、オレだって絶対に相棒以上の感情は持たないぞって決めてたのに!!!
なんでいきなりこんなにエロいんだよー!!!!
男のくせに娼館のお姉さんよりも遥かに股間を直撃する妖艶さに、オレのチンコはズボンの中でどうしようもなくビンビンに勃ちあがっている。
チンコがめっちゃ痛い。
出したい。
もっと刺激がほしい。
そんなオレの心の声が聞こえでもしたかのように、フィンレーの白くて細い指がつうっと俺のチンコをなぞる。
「~~~~~っっっ」
やっば!!!! 破裂するとこだったぞ! 指一本でイッたとかなったら流石に泣くわ!
ズボンの上からさわさわと、形を確かめるようにフィンレーの手が動いて、オレは暴発を抑えようと必死で奥歯を噛み締めた。
「すごい……セレスのココ、ヒクヒクしてる。僕で欲情できるんだ……」
32
あなたにおすすめの小説
乙女ゲームのサポートメガネキャラに転生しました
西楓
BL
乙女ゲームのサポートキャラとして転生した俺は、ヒロインと攻略対象を無事くっつけることが出来るだろうか。どうやらヒロインの様子が違うような。距離の近いヒロインに徐々に不信感を抱く攻略対象。何故か攻略対象が接近してきて…
ほのほのです。
※有難いことに別サイトでその後の話をご希望されました(嬉しい😆)ので追加いたしました。
悪役令嬢の兄、閨の講義をする。
猫宮乾
BL
ある日前世の記憶がよみがえり、自分が悪役令嬢の兄だと気づいた僕(フェルナ)。断罪してくる王太子にはなるべく近づかないで過ごすと決め、万が一に備えて語学の勉強に励んでいたら、ある日閨の講義を頼まれる。
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
平凡ワンコ系が憧れの幼なじみにめちゃくちゃにされちゃう話(小説版)
優狗レエス
BL
Ultra∞maniacの続きです。短編連作になっています。
本編とちがってキャラクターそれぞれ一人称の小説です。
今日もBL営業カフェで働いています!?
卵丸
BL
ブラック企業の会社に嫌気がさして、退職した沢良宜 篤は給料が高い、男だけのカフェに面接を受けるが「腐男子ですか?」と聞かれて「腐男子ではない」と答えてしまい。改めて、説明文の「BLカフェ」と見てなかったので不採用と思っていたが次の日に採用通知が届き疑心暗鬼で初日バイトに向かうと、店長とBL営業をして腐女子のお客様を喜ばせて!?ノンケBL初心者のバイトと同性愛者の店長のノンケから始まるBLコメディ
※ 不定期更新です。
前世が教師だった少年は辺境で愛される
結衣可
BL
雪深い帝国北端の地で、傷つき行き倒れていた少年ミカを拾ったのは、寡黙な辺境伯ダリウスだった。妻を亡くし、幼い息子リアムと静かに暮らしていた彼は、ミカの知識と優しさに驚きつつも、次第にその穏やかな笑顔に心を癒されていく。
ミカは実は異世界からの転生者。前世の記憶を抱え、この世界でどう生きるべきか迷っていたが、リアムの教育係として過ごすうちに、“誰かに必要とされる”温もりを思い出していく。
雪の館で共に過ごす日々は、やがてお互いにとってかけがえのない時間となり、新しい日々へと続いていく――。
ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました
あと
BL
「お兄ちゃん!人肌脱ぎます!」
完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け
可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…?
攻め:ヴィクター・ローレンツ
受け:リアム・グレイソン
弟:リチャード・グレイソン
pixivにも投稿しています。
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる