女王様が恋をしたら

紅玉

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3話

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この日の数学の授業中。
みんな、テスト対策のプリントを解いていた。
これがなかなか難しいのだ。
その中でも難易度の高い問題を答えさせる先生なので生徒からは異常なほど嫌われていた。
「えー、それではこの問題を…立花!」
突然当てられても動じずに答える凛。
「 Re(s) = 1/2 」
「よし、いいだろう。
さすが立花だな!
それに比べて…こら!
佐川、お前寝てんじゃねぇ!」
先生が投げたチョークが佐川と呼ばれた男の子に命中した。
「いってぇ!
~~っ、何するんだよ~。」
「あぁ?寝てるからだろうが!
お前、少しは立花見習え!」
「寝てるの俺だけじゃないっすよ!」
頭を抱えて恨めしそうに先生を睨む佐川。
「あはは…」
凛としては苦笑いするしかない。
 その授業が終わった休み時間。
凛はさっきの男子生徒に声をかけた。
「えと…佐川だよね?
ね、良かったら数学見ようか?
さっきすごい量のプリント渡されてたでしょ?
教えられる所の範囲なら教えられるし…。」
と言いながら相手の反応を伺った。
これで断られたら気まずすぎる。
けど、そんな心配は杞憂だった。
彼は笑顔を見せて、
「マジ!?やったー!!」
とか大喜びしている。
「正直さ、オレ1人じゃ絶対終わんないと思ってたんだ~。良かった~!
立花、数学すげぇもんな!よろしく!」
凛が頷くといつの間にか囲まれていたらしく、
周りの男子からも声を掛けられた。
「立花さん、バカだから大変だろうけど、
どうか、幸生の事をよろしく~!」
「コイツバカだけど、めちゃめちゃバカだけど、
イイヤツなんだ!ホントお願いします!」
「お前ら、バカバカゆーな!」
彼らは頭まで下げてきた。
凛が慌てて
「頭上げて!
務まるかどうかは分からないけど頑張るね」
と微笑んで見せた。
幸生も少し頬を赤くしながら笑顔になった。
 周りにいた男子達はちょっと目を丸くしながらその様子を見ていた。
何やらこそこそと話している。
 
そして同時刻、結菜はトイレに行っていたのだった。教室へ戻ってきた結菜が見たのは幸生と凛が楽しそうに話しながら勉強している所だった。
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