新しいお仕事は期間限定妻になりました[本編完結]

キャロル

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3 結婚式と書いて初出勤と読む

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時が経つのは_早いもんです。あれから、5ヶ月たちました。

そして、とうとうこの日がやってきました。

レティアなんと今日17回目の誕生日、このおめでたい日?にグランハム公爵家に就職です。つまり、今日が出勤初日、頑張ります。
色んな意味で忘れられない日になりそうですね。

まあ、なんと言ってもさすが公爵家ですね、お金たくさんもってます。もうドレスがこれでもかってくらい綺麗で、豪華で重いです。(笑)

真っ白なシルクとシフォンで肩口ガッツリ開いて私の綺麗な?鎖骨とちょっと豊満な胸の谷間を覗かせたところにダイヤが沢山散りばめられたネックレス、重いです。そして、高価過ぎて怖いです。(苦笑)

久しぶりに前髪あげてハーフアップに結い上げ後毛出してみました。色気出すんです!と鼻息荒く張り切る侍女のアンナさん!(公爵家から5ヶ月前に私の元に来た専属侍女)

それはそれは気迫がすごい!逆らえない雰囲気なので丸っとお任せしました。

前髪上げろとシツコク粘り、渋々上げてみたけど、何がいいのかわからないが、大興奮でした。

さて、ベールをつけて、兄と一緒にバージンロード、綺麗だ!似合うよ!と褒めてくれて、幸せになるんだよ!と若干潤んでる兄に就職なんだよこれ!ごめん!と心の中で謝った。

式は筒がなく進みさて5ヶ月ぶりのクラウス様とご対面の時、誓いの言葉が終わり、

「新郎新婦誓の口づけを」

クラウス様がゆっくりベールを上げた。ドヨドヨ会場がどよめきざわついた。(ああ、きっと、あれは誰だあいつ!見た事ないやつ~って反応かな)

顔を上げクラウス様と目があった。(うーんクラウス様お変わりないようで、、、??)

クラウス様が私を凝視したまま動かない、、、。

「クラウス様?」

「新郎、誓の口付けを」
はっと我にかえり、軽くチュ!っとしてすぐソッポ向いてしまった。

(う~んもしかして、あれか、前髪あげたから、クラウス様もお前、誰だってなったのかしら?式(入社)の前に挨拶行っとけばよかった?)

無事式が終わり、クラウス様と2人控室で休むことになった。
ジィーーーーー。視線が痛い。

これでもかってくらい、目を見開いてこっち見てる、なんだろ?穴開きそう。

「クラウス様?どこか私変ですか?アンナが前髪上げろとしつこいのであげてみましたが、お見苦しいなら元に戻しますが、」

「あ、いや、そのままで、いい。はあ、成る程、ティアが美醜に拘りというか美男にも顔赤らめたりしない訳がわかったよ。そうか、いや、先に確認すべきだったな……ブツブツ アアこんなことなら、あんな契約…クソ」

何が、わかったんでしょう?よくわからないが、1人ブツブツと自己完結したみたい…。

「クラウス様この後お屋敷に戻ります?私は戻って着替えたいです。今日は早めに休もうと思ってますが、お先に失礼してよろしいですか?」

「………私も一緒に戻ろう…」

せっかくあんなに綺麗にしてもらったので屋敷の皆さんにもドレス姿で挨拶しようとクラウス様が言うので、そのまま屋敷に向かった。

屋敷についたら、皆さん玄関にずらりと並んでお出迎え! 壮観です!すごい!

馬車から降りて、

「至らないことたくさんあるますがご指導宜しくお願いします。」

と笑顔で挨拶しました。が、シーーーん!あれ?皆さんどうしました?

「皆さん、レティア様があまりにお綺麗なのでびっくりなさってるだけですよ!」とアンナに耳打ちされて、

「いや、まっさか~ねえ?クラウス様」

ってクラウス様に振ったら まさかのこちらも無言です。無言のまま私の手を引いて中に入っていった。

え!いいの?これで?………?

初日挨拶とか、自己紹介とかいらないの? 表向き奥様だからいらないのでしょうか?

アンナを見ると首を横に振ったから、いらないようです。

これで、いいらしい。………う~ん。
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