新しいお仕事は期間限定妻になりました[本編完結]

キャロル

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7 公爵夫人のお仕事

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先日の公演の後から、寝室を別にして寝ることにした。

夫人の仕事をこなす上でアンナにも事情を知ってもらった方が活動しやすいので、クラウド様に許可をもらい契約妻の話をした。

なぜか、憤慨し、それなら、寝室は別にしましょうとちゃっちゃと準備してくれて夫婦の部屋も分割され完全に私だけの部屋ができました。

感激です。アンナさんありがとう。というわけで、日々夫人業に勤しみ頑張っております。時折お休みの日にクラウド様より
お誘いがありますが、貴重な休暇は愛しの方々とお過ごし下さいと辞退しております。

そんな日々を過ごしていたら、あっという間に1年が過ぎていました。時が経つのは早いですね!
1年も過ぎると大分社交もなれ、すっかり夫人業も様になってきましたよ。

だいぶ慣れた夜会ですが、本日は王宮の夜会に参加しております。

さすが、王宮 豪華絢爛!煌びやかですね、若干目がチカチカしてきましたよ。なんて、ポヤットしてたら、

王族の登場です。

国王、王妃の登場 の後、

「イーデン=ラグラン皇帝陛下御入来」  ザワザワ ざわざわ

突然のラグラン皇国皇帝陛下の来場に騒然となった会場。

入場後国王の挨拶の後、皇帝陛下より
「突然で、驚いたであろうが、私用での参加ゆえに皆はいつも通り楽しむように、我のことは気にせずに」

いやいや気になるでしょう。大国ラグラン皇国の皇帝陛下が国を離れる他国に足を運ぶなんて余程のことがないとあり得ないでしょう?


それにしても初めて拝見するけど、均整のとれた長身で肩下まで伸びた黒髪を一つに結え深青の切長な瞳のかなり整ったお顔だわ~
たしか48歳だったはずだけど10歳はお若く見える、会場中の女性が頬染めてうっとりとしてるわ。

のんびり観察してる場合じゃないわ!陛下に挨拶しに行かなくちゃ!

国王夫妻は気さくな方で、王妃様とは何度もお茶会に呼んで頂いて、可愛がってくださるから大分慣れたけど、皇帝陛下かぁ、緊張する~なんせ高位貴族から挨拶に伺わなきゃいけないから、私達はクラウス様のお父様の次に挨拶よね早く行かなきゃ!

いつもなら、クラウス様から、さっさと挨拶に行こうと言ってくるのに、今日は動こうとしないわね。どうしたのかしら?

「クラウス様?どうかされました?陛下達にご挨拶に行かないと、」
と袖を引いたが、

「……あ、ああ」
珍しく気のない返事、やはり変ねぇ…ノロノロと歩き陛下の前で挨拶をする。

「クラウス=グランハムがラグラン皇帝陛下にご挨拶申し上げます。」
「貴殿がクラウス殿か、隣にいる女性は?」

「つ、妻のレティアと申します。」

「ほう、妻ねぇ……。」

「レティア=グランハムがラグラン皇帝陛下にご挨拶申し上げます。」
カーテシーをすると

「ヨイヨイ。気楽にいたせ!レティアと申すのか、我の事は親戚の叔父さんとでも思うて気楽に接してくれ」

「え?あ!恐れ多いです。(叔父さんって…普通に考えて無理でしょ)…」
私の手を取り優しく撫でニッコリと笑った。不思議と嫌じゃなかった。いつもなら、男性に触られると嫌悪感走るのに……。

「レティア嬢少し其方と話がしたいのだが、如何か?」

「え!…はい。」
いいかと聞かれてもハイの一択しかないでしょうに、(苦笑)チラリとクラウス様の顔を見ると……顔色悪い?

「クラウス殿しばしレティア嬢をお借りする」

「………御随意に」
表情固く強ばりながら答える。

私と皇帝陛下はテラスに席を用意してもらい陛下の護衛騎士を側に控え2人で歓談をした。
主に、私の家族、特に母の話を楽しそうに、終始優しい眼差しで聞いていた。私は普段家族の話をすることはないのだがなぜか楽しくてどんどん話が弾みいつの間にか夜会も中盤を過ぎていた。

「レティア、もっと話したいが、美しく着飾った其方と踊りたい。こんな、叔父さんでは役不足であろうが、どうか1曲お相手してもらえぬか?」
会場中の女性から痛い視線浴びそうだが、、もちろん答えは一択

「ハイ、喜んで!」

ホール中央に向かうと、、、さーっと人が割れ、、、中央についた頃には、、、誰もがダンスを辞め、、、2人を遠巻きに囲むように人の円ができソロダンスの如く注目を浴びながらのダンスが始まる。

背中に浴びる視線が…痛い….

体が緊張で震えると思ったのは最初だけで、巧みな陛下のリードにいつの間にか笑みが溢れすっかりダンスを楽しんでいた。

「陛下はダンスお上手なのですね!とても踊りやすく楽しいです。」

「そうか?それは練習した甲斐があったな!こちらに来る前に皇妃にたっぷり扱かれたからな」
他国で恥をかかぬようにと、皇妃自ら指導にあたり厳しくて泣きそうだったよと幸せそうに笑っていた。

その笑顔につい、言葉が漏れた。
「仲がよろしいんですね。羨ましいですね」

「ああ、私の最愛の妻だ。……其方たちは?……違うのか?」

「………。」
言葉に詰まり何も答えられなかった。契約結婚だなんて言えないし仲は悪くないがお互いそこに愛はない。嘘は言えない。

丁度いいタイミングで曲が終わり、皇帝と共に国王夫婦の所に行った。

「今宵は楽しい夜であった。」

国王夫婦が陛下に
「皇帝陛下に楽しんでいただけで何よりです。「この後お部屋へご案内いたします。お酒かお茶をお持ちいたしますか?それともお休みになられますか?」」

「この後は部屋で休ませて貰おう。クラウス殿、今宵はレティアと楽しい時間を過ごせた。礼を言う。」

「滅相もございません。」

「レティア、近いうちに正式に我が国に其方の兄と共に招待する。皇妃が会いたいと言っておった。」

「皇妃様が?…私もお会いしたいです.兄と供にお会いできる日を楽しみにお待ちします。」

「すぐに会える。楽しみに待っておれ!では、また会おうぞ!」
皇帝陛下は国王夫妻と会場を後にした。

私たちも帰ることにした。

帰りの馬車の中でクラウス様は始終浮かない顔をしていた。

「クラウス様、お加減悪いんですか?」
いつも馬車の中では、色々話してくるクラウス様が大人し過ぎて、変だ。

「いや、そうじゃないが、レティは陛下とどんな話したんだ?楽しそうだったが」

「え、見てらしたんですか?お恥ずかしい、主に家族の話ですね、特に母の話は楽しそうに聞いてらしたんですよ!外に出ることはありませんでしたが、明るく優しい父大好き人間でしたから、とても愛し合っていた夫婦で子供の私達の前でも憚ることなくイチャイチャとね フフフ」
また思い出してつい笑ってしまった。

「そういえば、レティとそういう話はしたことなかったな。当然か….レティ…今更と思うだろうが、私達はもう少し歩み寄れないだろうか?」

「歩み寄る?どういうことですか?」


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